清水建設、ゴミを簡単に燃料化できる最先端環境技術「ビル・バイオマスター」を開発中
ゴミの資源化という言葉を別の企業に関する情報なのだが、複数の情報を内外の報道の中で見つけました。偶然なのでしょうが、2つではなく3っつ以上重なる場合には、個々にはバラバラな情報であっても、それは記憶すべき出来事だと思っています。その中の一つ、
・【すごいぞ!ニッポンのキーテク】ゴミからエネルギー 清水建設「ビル・バイオマスター」 -----MSN産経ニュース、2010.5.9
".....原料1キログラムから、おおよそ発電量1キロワット時相当のバイオガス、または約400ccのバイオメタノールを合成できる..... "
清水建設のオフィスで出る紙ごみや家庭の食品ごみなどのバイオ系の廃棄物を高熱分解、そこから得られるガスから電力とともにバイオメタノールまで生み出してしまおうという技術らしい。さっそく、情報をさがすとありました。昨年の10月のリリースでした。ゴミを簡単に燃料化できる最先端環境技術の完成を目指す、とのこと。さらに、地域、オフィス街をエネルギーセンターに変える”エコ・マイクログリッド”という地域エネルギーネットワークシステムの構築まで目指す注目の動きを始めているようです。
海外の報道は、現在チェック中なので次回に譲るとして、ゴミの減容化や処理と同時にエネルギーまで回収する取り組み、世界で注目されています。ゴミの資源化、新しい方向が見え初めているようです。
プレスリリース / 清水建設、2009.10.08
・様々なバイオ系廃棄物を、短時間で効率良くエネルギーに換えられる 次世代エネルギー技術「ビル・バイオマスター」の実証運転を開始
-----image(”図1 ガス化発電・メタノール合成のイメージ図”) : 同リリースより
" ゴミを簡単に燃料化できる最先端環境技術の完成を目指す
清水建設(株)<社長 宮本洋一>はこのほど、紙ゴミ、廃木材及び食品残渣などの様々なバイオ系廃棄物を、短時間で効率良く電気や燃料に転換できる、次世代エネルギー技術「ビル・バイオマスター(Buil-BiomasTER)」の実証プラントを、東京都江東区の当社東京木工場に設置。NEDOとの共同研究事業として今後、2年間の実証運転を行ったうえで、最先端の環境技術の完成を目指します。なお本技術は、農林水産省が木質系バイオマス用に開発してきた技術をベースに、当社が応用開発したものです。本技術は様々な種類のバイオ系廃棄物を高温熱分解したバイオガスから、電力とバイオメタノールを作りだし、更に廃熱も利用する「ハイブリッド型」エネルギーシステム。高カロリーで燃焼性に優れたバイオガスを用いた発電と、貯蔵・運搬に適したバイオメタノール、異なる特性を持ったエネルギーを作りだし、これらを使いわけることで、効率的なエネルギー供給を可能にするものです。
≪技術概要及びメリット≫
技術概要
本技術は二段階の燃料合成プロセスを経て、二種類の燃料を合成し、更に廃熱も利用するハイブリッド型のエネルギーシステムです。第一段階は、チップ化したバイオ系廃棄物を、炉内で高熱加熱してバイオガスを合成。ガスはエンジンに供給し発電に使います。第二段階は、発電利用しなかったバイオガスから、触媒による合成反応を使ってバイオメタノールを合成。これは貯蔵して必要な時に利用します。ガスとメタノール製造の比率は、事業施設のエネルギーニーズに合わせて自在に変えられます。
ユニット構成
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3.本プラントの概要
(1)プラントの規模・仕様
ガス化装置の大きさ、長さ6,900mm×幅2,500 mm×高さ3,900 mm。一方メタノール合成装置の大きさは長さ6,500 mm ×幅2,500 mm ×高さ3,500 mm で、両装置共、バスの車両ほどの大きさとなります。1時間当たりのエネルギー性能は、ガス発電量が約30kWで、ガスから合成できるメタノールの量が約12Lです。
(2)実証運転の概要
実証運転では、木工場の廃木材を利用して、その6割をガスの原料に、4割をガス化のための熱源に使い、電気や燃料を作りだしてこれらを木工場に供給します。そして可燃成分80%という高品位ガスや、97%という高純度メタノールの合成が可能なことを確認していく他、プラント運転の自動化などにもチャレンジしてまいります。実証運転は2011年3月まで行う予定です。
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-----image(”写真-1 今回完成した実証試験用装置「ビル・バイオマスター」”) : 同リリースより
.......... "
参考エントリー
・大阪ガス、生ごみ“まるごと”バイオガス化を可能にする生分解性ごみ袋とその高速分解方法の技術を開発-----ソフトエネルギー、2009/09/17
・サイエンティフィック・アメリカン誌が選ぶ世界10大再生可能エネルギープロジェクト その2-----ソフトエネルギー、2009/07/31
" .....カリフォルニアにはすごいものがあるんですね、知りませんでした。ロサンジェルスなどからでた生ごみ、廃材などを大量に受け入れてきたPuente Hills埋立地で発生するガス(成分methane and half carbon dioxide)で発電する50MWの火力発電所がある..... "
・生ごみからバイオエタノールとバイオガスを同時に回収する実証試験の実施について / プレスリリース 東京ガス-----ソフトエネルギー、2007/12/14
・バイオマス活用促進 国交省 下水汚泥・生ごみ一体処理 / クリッピング SankeiWEB-----ソフトエネルギー、2007/01/26
-----カテゴリー : 木質、森林/バイオマス-----
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