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民主党政権、地球温暖化対策基本法案(仮称)は原発重視、再生可能エネルギーは2020年10%を選択か!?

 政府が3月上旬の閣議決定を経て国会に提出予定の「地球温暖化対策基本法案(仮称)」において原発重視、再生可能エネルギーの2020年に供給量の10%以上という目標になるという観測が報道されました。

 こうなってくると、温暖化効果ガスの削減目標としてあげている、2020年90年比25%減の圧力は、原子力発電の無理な増設へとつながる可能性が強い。ところが、新設はいろいろ現実にはむずかしいとなると、この10年では、既存原発の無理な運転という、原発推進派さえ望んでいない危険な失策につながってしまいます。
 原発の新設については、強引に進めるべきだとする意見の方もおられるでしょうが、既存原発で発生している問題を考えれば、原発も課題の多いエネルギー源なのです。
 老朽化、耐震性能で問題のある原発の順次離脱を考えれば、総合的には稼働率すら語るのは無理というものです。
 さらに、この地震国です。決定的な原発震災ならずとも、安全を軽視した稼働率アップにつながる動きは、あまりにも危険なかけです。

温暖化対策:原発、施策筆頭に…基本法案を3月に閣議決定-----毎日jp、

".....政府内で温室効果ガスの「90年比25%減」という目標達成には、発電量の4分の1を占める原発の稼働率向上や新規建設は回避できないとの認識.....
.....再生可能エネルギーの導入目標は、当初案の「20年までにエネルギー消費量の20%程度」は実現可能性などから「供給量の10%以上」に改めた。..... "

関連エントリー
・”


  • 温暖化対策:原発、施策筆頭に…基本法案を3月に閣議決定-----毎日jp http://bit.ly/bKpszb ;コメ-原発が中心に、再生可能エネは、供給量の10%以上へと後退。暗澹たる経過だ #climatechangeja #renewjapan #cop16ja posted at 16:54:02

  • 「20年までにエネルギー消費量の20%程度」という話が、温対法に入るという話が出たときには、マニフェストが”1次エネルギーの総供給量に占める再生可能エネルギーの割合を、2020年までに10%程度の水準まで引き上げる。”だったので、お! となり、原発への慎重な姿勢に期待も!だが、、 posted at 17:02:42

  • やっぱり民主党政権には、ぶちあげでもいい、どーんといく気迫がなかったということか。温対法、原発重視で、当初なみ。ところで、大型水力は当然この数字には入ってないんですよね! こんなあたりまえのことすら確認したくなる、この流れ。ヤバイ posted at 17:05:41

  • 民主党 「地球温暖化対策基本法案」2008/06/04 http://bit.ly/aGkGy5 参考-しなやかな技術研究会(2009/09/01) http://bit.ly/3FhTAJ ; #renewjapan #climatechangeja #cop16ja posted at 17:11:33

”-----twilog greenpost : 2010/2/25より

 今回の報道が現実化するとしてこの時点でいえることは、気候変動問題における国際的な枠組み交渉に関しても、実効ある協調行動でイニシアティブを取ることすら放棄しているのではないかと勘繰れるほどの無策さを露呈したのではないかという気がします。
 2020年、25%温暖化効果ガス削減を、まあ高い目標として掲げたまでは良かったが、内実はなかったという懸念があります。資源のないわが国における、エネルギー選択は、国の命運を左右する重大な問題です。簡単に原発を文章に入れたり出したりする政府の姿勢には、驚きと不審を抱きます。

 世界中、この気候変動とエネルギー問題において、問題を抱えていない国はないといっていい状況です。
積極的なヨーロッパでも原発を含めた議論があり、2020年20%再生可能エネルギーを目指し、先頭を走っているEUさえも大きな課題の解決を迫られています。さらに、膨大な資金と開発の努力が必要です。これは、なかなか人類にとって困難な問題なのです。解決できないかもしれない課題です。

European commission : Energy-Energy policy for a competitive Europe

EU renewable energy policy-----euractiv.com,02 August 2007

関連エントリー ・European Renewable Energy Council- Roadmap 20% by 2020-----自然エネルギー、2008/12/01

 さらに世界を見回すと、アメリカも中国も排出量削減枠の表明に慎重な国々でも、協力に再生可能エネルギーを推進していますし、数字も意外に高いものになってきています。2030年に20%風力で賄うこともできるという話が、実際に世界一の風力発電設備量をもつ国になって、結構大変だという話とともに、では地熱、太陽熱、海洋、バイオマスなども組み合わせれば将来のエネルギーの3割から4割は再生可能エネルギーで賄えるという話もアメリカでは聞かれます。
 国家100年のヴィジョンを作るには、政権担当1年目には荷が重いということであれば、拙速な結論を急ぐべきではありません。

EERE Information Center : 20% Wind Energy by 2030-Increasing Wind Energy's Contribution to U.S. Electricity Supply

参考エントリー ・米エネルギー省、2030年に電力の20%を風力で賄うことができるとのリポート、”20 Percent Wind Energy by 2030”を発表-----ソフトエネルギー、2008/05/14

「2020年に20%を再生可能エネルギーで賄う」ってことでいきましょう!-----ソフトエネルギー、2007/07/26

 よく政権担当百数十日と日数を対応の未熟さを口にする政権が、こんな大事なことを説明もないまま、ころころ数字を入れ替えるのは、まったくいただけないと思います。無理ならば、さらに慎重な議論へと国民を導くことこそ、リーダーシップだと思います。(t_t)

参考
環境省 : 地球温暖化国内対策

環境省地球環境局 : 地球温暖化対策推進法について
平成十年十月九日法律第百十七号 地球温暖化対策の推進に関する法律(e-Gov 法令データ提供システム)

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GWECの報告、中国、2009年度実績でアメリカを抜き世界一に。合計設備容量でもスペインを抜き、アメリカ、ドイツに次ぐ世界第三位に

 GWECが2月に発表した、2009年度の風力発電の実績によると、中国は2009年度の設備容量が13,000MWで、2009年度では9,922MWのアメリカを抜き2009の世界一となったそうです。これにより、総設備容量が25,104MWに達し、19,149MWのスペインを抜き、アメリカ、ドイツに次ぐ世界第三位となったということです。

"  Country-End 2008-New 2009-Total end 2009 [MW]  中国- 12,104 - 13,000 - 25,104  アメリカ - 25,237 - 9,922 - 35,159 スペイン - 16,689 - 2,459 - 19,149  ドイツ - 23,903 - 1,917 - 25,777 インド - 9,655 - 1,271 - 10,926  イタリア - 3,736 - 1,114 - 4,850 フランス - 3,404 - 1,088 - 4,492 イギリス - 2,974 - 1,077 - 4,051 カナダ - 2,369 - 950 - 3,319  ポルトガル- 2,862 - 673 - 3,535 "
-----Global installed wind power capacity 2008/2009 (MW)[Annex with tables and graphs(pdf)]より

関連
Global wind power boom continues despite economic woes China doubles installed capacity for fifth year running ? Global markets up 31%-----Global Wind Energy Council(GWEC),3 February 2010

" The Global Wind Energy Council today announced that the world’s wind power capacity grew by 31% in 2009, adding 37.5 GW to bring total installations up to 157.9 GW. A third of these additions were made in China, which experienced yet another year of over 100% growth.
.......... "

 中国のエネルギー消費量もかなりのペースで増加し、それに呼応して再生可能エネルギー、特に風力発電が急速にのびています。この傾向はまだ当分続くといえそうです。

関連
1月の中国電力消費量、前年比40.14%増=国家エネルギー局-----Reuters,2010年 02月 12日

地図でみる中国の再生可能・自然エネルギー。なんとまぁ!-----自然エネルギー、2010/02/12

twilog greenpost : #renewchina

参考
China takes the lead in wind energy development

(ClimateWorks、2009年12月06日)

China adds wind-power capacity-----ReutersVideo,2009年09月23日

-----カテゴリー : 中国-----

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日本政府、マラウイ共和国の太陽光発電システム導入に無償資金協力

 外務省の発表によると、日本政府はマラウイ共和国の「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」に対して、6億6,000万円の無償資金協力を行うと発表しました。
 前にソフトエネルギーに記事をアップした、ブルンジ共和国同様、発電規模やシステムの詳細は書かれていないので、後日太陽電池メーカーなどから情報の発表があれば、可能な限りフォローしていきたいと思います。

参考
Malawi
-----image : Google Map"Malawi" & Lilongwe International Airport(Kamuzu International Airport)-----
Lilongwe_international_airport


プレスリリース / 外務省、平成22年2月17日
マラウイ共和国に対する環境プログラム無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」に関する書簡の交換について

" 1.本17日(水曜日)(現地時間同日)、マラウイ共和国の首都リロングウェにおいて、我が方野呂元良駐マラウイ国大使と先方ケン・カンドド財務大臣(The Honourable Ken Kandodo, Minister of Finance)との間で、6億6,000万円の環境プログラム無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」(The Project for Introduction of Clean Energy by Solar Electricity Generation System)に関する書簡の交換が行われました。

2.マラウイでは、エネルギー消費の多くを二酸化炭素を多く排出するバイオマス燃料で賄っており、バイオマス燃料の比率を減らすとともに、再生可能エネルギーの使用率を高めることを目標として掲げ、エネルギー源の多様化に取り組んでいます。

3.本計画は、首都リロングウェの国際空港であるカムズ空港施設の電力系統に連系する太陽光発電システムの整備に必要な資金を供与するもので、温室効果ガスの排出量を削減すると共に、空港施設のより円滑な運営にも貢献するものです。

4.我が国は、2008年5月の第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)等において、アフリカ諸国の気候変動対策における取組への協力を強化することを表明しており、本件協力はその支援策を具体化するものです。
(参考)

※マラウイ共和国はアフリカ南部に位置し、面積は11.8万平方キロメートルを有し、人口は約1,428万人(世銀、2008)、一人当たりGNI(国民総所得)は約290米ドル(世銀、2008)。
プロジェクト位置図(別添)(PDF) "

関連
駐日マラウイ共和国大使館公式ホームページ

外務省:国際協力 政府開発援助 ODAホームページ
  / マラウイ共和国に対する一般プロジェクト無償資金協力「国道1号線南ルクル橋架け替え計画」に関する書簡の交換(平成22年2月18日)

外務省:[39]マラウイ

Wikipedia : リロングウェ国際空港

参考エントリー
外務省、ブルンジ共和国に対する環境プログラム無償資金協力「太陽光を活用したクリーンエネルギー導入計画」に関する書簡の交換を行ったと発表-----ソフトエネルギー、2010/01/25

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Pike Research、海洋エネルギー開発において、2025年に200GW規模の発電量を達成することが可能とのリポートを発表

 調査会社のPike Researchが、”ここ数年の開発が順調に進めば、海洋エネルギー開発において、2025年に200GW規模の発電量を達成することが可能”とのリポートを発表しました。波力、潮流、河川の潮力発電、海流、そして温度差を利用した各種の発電は、世界中で数百に上るプロジェクトが進行中ということです。リポートは、河口付近の河川利用も含めた、海洋エネルギー開発により、2030年には世界の電力の10%から15%を新たにこの技術から生み出すことも可能と分析しているようです。
 リポートは、この分野の主な企業の分析を行っていて、このリストだけでも世界の展開を見る上で大きな手がかりになります。(リポートがお高い!)
 ソフトエネルギーでも記事になっているシステムもいくつかありました。今後、このリストを手がかかりに、世界中のプロジェクトを調べてみたいと考えています。

プレスリリース / Pike Research,January 19, 2010
Ocean Energy Could Reach up to 200 Gigawatts of Power Generation Capacity by 2025-----Report($) : Hydrokinetic and Ocean Energy

" According to a recent report from Pike Research, if ocean energy trial projects are successful in the next few years, this new industry could represent a significant new source of electricity, reaching up to 200 gigawatts (GW) of installed generation capacity by 2025.
..........
4. Key Industry Players

4.1 Wave Power
4.1.1 Pelamis Wave Power
4.1.2 Ocean Power Technology
4.1.3 SWOT Analysis of Other Top 3 Wave Prospects
4.1.3.1 Wave Dragon
4.1.3.2 Wavegen
4.1.3.3 Oceanlinx
4.2 Tidal Stream Turbines
4.2.1 Marine Current Turbines
4.2.2 OpenHydro
4.2.3 SWOT Analysis of other 2 Other Top Prospects
4.2.3.1 Lanstrom Turbines
4.2.3.2 Lunar Energy
4.3 River Hydrokinetic Technologies
4.3.1 Verdant Power
4.3.2 Ocean Renewable Power Company
4.4 Ocean Current
4.4.1 Aquantis, LLC
4.5 Ocean Thermal
4.6 Xenesys, Inc.
.......... "

関連
グローバルインフォメーション 市場調査リポート : 水力・海洋エネルギー:波力、潮流、河川、海流、海洋熱(海洋温度差)技術による再生可能発電

Ocean Power Technologies Deploys Wave Energy Device off Hawaii Coast-----EERE News,February 17, 2010

 アメリカエネルギー省の上の記事で触れられているのは、Ocean Power Technologiesのハワイのプロジェクトで、海中用の送電、配電システムが紹介されていました。

Ocean Power Technologies関連エントリー
波力発電のオーシャンパワー・テクノロジー Ocean Power Technologies、三井造船と出光興産、日本風力開発などと波力発電所建設計画に合意。日本初の本格的な海洋エネルギー発電プラント、2012年には登場か!?-----ソフトエネルギー、2009/10/15

 あと、Statkraft社のノルウェーで稼動した浸透膜発電装置。

Statkraft関連エントリー
ノルウェーで世界初の浸透膜発電(osmotic power)の実証プラントが稼働-----ソフトエネルギー、2009/11/30

ノルウェーの浸透膜発電計画 Osmosis Power-----ソフトエネルギー、2007/11/21

 さらに、Aquamarine Power社のオイスター潮流発電装置などが紹介されていたので、注目したいと思います。

Aquamarine Power関連エントリー
オイスター潮流発電装置 Aquamarine Power社OYSTERAR(R)hydro-electric wave energy converter、実証運転を開始-----ソフトエネルギー、2009/12/02

イギリス、スコットランドのオイスター潮流発電装置が秋から実地試験へ-----ソフトエネルギー、2009/08/03

アクアマリン・パワー社の潮流発電システム、オイスター Aquamarine Power社OYSTERAR / スコットランド-----自然エネルギー、2010/01/22

コメント続き
 海洋エネルギー開発については、ぼちぼちと日本でも動きがありますが、資源のないと但し書きが付く国としては、なんともお寒い状況です。今回のリポートの数字をみれば、2030年に10から15%の電力を海洋エネルギーからという積み上げができれば、太陽光5%、風力4%、地熱10%、バイオマス4%、小水力2%などと、3割以上という見積を得ることも可能になります。

 アメリカの海洋エネルギーへの取り組みですが、こんな情報が公開されていました。
FERC( アメリカ合衆国エネルギー省米国連邦エネルギー規制委員会): Hydropower - Hydrokinetic Projects
Hydrooceanenergy
-----image : " Issued Hydrokinetic Projects Preliminary Permits Map(pdf) updated 2/02/2010"より

参考

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グーグル、Google Energy LLCを通じてエネルギーの売買が可能となる認可を取得

Googleが子会社のGoogle Energy LLCを通じて、エネルギーの事業者としての認可を1月に申請し、このほどエネルギーの売買が可能になる認可を取得したと報じられました。今後再生可能エネルギーへの積極的な投資を行ってきたGoogleが、さらにエネルギー事業者として、電力の売買を行うことができるようになったことで、すでに発表している意欲的なエネルギー、省エネルギープランを進めることができるようになると思われます。
 
 すぐに考えられるのは、まずはデーターセンターのエネルギーの調達です。さらに、パワーメーターやスマートグリッドなどへの取り組みもあります。そして、CO2排出分を植林や環境事業への投資で相殺するカーボンオフセット事業も行うということです。
 Googleが発表している、2030年に電力の分野で石炭と天然ガスなどの化石燃料への依存を極力減らし、省エネとクリーンエネルギーの利用を大幅に増加させる意欲的なプラン、Clean Energy 2030がいよいよ具体的に進められるということになり、ますます、エネルギー分野での同社の動きに関心が集まっています。

Google Energy LLC

関連
Google Energy ? Google can now sell energy-----Green Street Journal,February 20, 2010

米グーグル、エネルギー事業への本格参入に向けて認可を申請-----WSJ.com,2010年 1月 8日-----( E )

グーグル、電力取引に参入 再生エネでコスト削減-----Sankei Biz,2010.2.20

コメント続き
 Googleのエネルギープランについては、ネット上に具体的で参考になるデーター、議論がありますので、企業にとってはもちろん、生活者にとっても役立ちます。2030年は、2050年にゼロカーボンを実現するためには非常に重要な通過点です。現状、2020年にゼロカーボンを目指すことを宣言していていも、具体的なプランとなると、国でも都市でもまだまだごくわずかです。そんな中で、Googleの企業として取り組みが注目されます。

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通信誌 / 「地球号の危機ニュースレター」No.356(2010年2月号)

Nl356s
-----大竹財団 : 『地球号の危機ニュースレター』No.356(2010年2月号)より----imageも

" 356号 目次
日本政府のイラク政策検証のための 
独立調査委員会設置を求める要請書を
NGO8団体が提出

<メール>より
[中川修治/「太陽光・風力発電トラスト」運営委員]
安全なんて自己が起きるまで判らない?
電源開発促進税論議について

チェルノブイリ原発事故被害地を訪ねて [阿木幸男]
2000年5月、ベラルーシのゴメリ市と周辺の村々を「日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)」ツアーで訪問して以来、9年ブリに現地を訪れた。今回はJCFの医療支援活動を1991年からの18年間の評価をし、今後の活動を検討することが目的である。
ウイーン経由でベラルーシの首都ミンスク市に入り、市内の州立医科大学で開催された「チェルノブイリ原発事故の健康被害に関する国際シンポジウム」(長崎大学とベラルーシ州立医科大学主催)に出席した。
主として甲状腺ガンの現状、治療技術、検査方法変化と工場に関する医療専門家による報告。11月9、10日、長崎大学の教授、医師、ベラルーシ、ウクライナ、ロシアからの医師、研究者が報告した。.....

資料・本紹介
自殺を引き起こすインドの綿花生産
“楽園”チェルノブイリ?
オランダ、環境税導入へ

化学物質問題市民研究会ウェブ 2010年1月12日第200号より
抗インフルエンザ薬、流行期間中に川に流れ込む
難燃剤は環境中の新たな化合物の疑わしい発生源である

バングラデシュの飲料水対策を見る(2)
? 砒素汚染に雨水利用と生活改善で対応
[井田均/市民エネルギー研究所]
翌日は8時半出発。1時間半でチャンナと言うところにあるNGOのASDDWの事務所に着く。学校の先生をしているリピカさんという女性がリーダーになっている。彼女はオランダから雨水タンク30基分の資金を手当てした。ただし1年間だけだという。後で村井氏はワヒドさんに、「オランダから資金を導入する方法を調べてほしい」と注文していた。
この地には以前3.2tの小型のタンクを10基ほど造ってあった。3.2tだと4人家族だけだと十分だが、来客があると水が不足する。やはり4.4tが望ましい、とはリピカさんの言葉だ。.....  "

地球号の危機ニュースレター
環境、エネルギー、人口問題をはじめ様々な社会問題をテーマに、国内外の状況を紹介・分析・論評。マスメディアなどに取り上げられにくいローカルな情報も豊富。

B5判・年12回発行
一部定価 200円(送料90円)
年間購読料 2,000円(送料込)
発行元:財団法人大竹財団
発行元 財団法人 大竹財団

詳細、お問い合わせは、
大竹財団 : 『地球号の危機ニュースレター』No.356(2010年2月号)をご覧ください。

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資源大国カナダの再生可能エネルギー

 オリンピックが開催されているカナダでは、再生可能エネルギーへの取り組みとしては、風力発電に積極的。2009年に950MWを増設し、2009年の終わりには、3,319 MWとなっています。中国、アメリカ、ドイツは、一桁上をいっていますから、合計ではまだまだ少ないですが、2009年に40%上積みし、単年度の実績容量は世界第9位となっています。さらに積極的に風力に取り組む姿勢を表明しています。これだけ広大な国ですから、風力はさらにのびていきそうです。

”Canada [End 2008] 2,369 MW  [New 2009] 950 MW   [Total end 2009] 3,319 MW ”

Global wind power boom continues despite economic woes-----Global Wind Energy Council(GWEC),2010/2/3
/ Click here for Annex with tables and graphs(PDF)[Global installed wind power capacity 2008/2009 (MW)]

関連
Canadian Government revenues from wind farms more than offset federal financial incentive, GE study estimates-----GWEC,2010/1/28

" ..... The study estimated that injecting an additional $1.5 billion CDN into Canada’s ecoENERGY for Renewable Power program could spawn 5.2 gigawatts of new wind projects and carry a net present value benefit to Canada’s governments of $287 million CDN.
.......... "

 とりあえず、風力にGEの提案にのっとて2013年までに4000MW程度を積み上げ、最終的には一桁上の設備容量を目指す目論見のようです。

参考
Canadian Wind Energy Association(CanWEA)

Canwea
-----image : CanWEA : Wind Farmより

 そのほかの再生可能エネルギーへの取り組みとしては、Natural Resources Canada's CanmetENERGYのサイトから情報が得られます。

Natural Resources Canada's CanmetENERGY / Renewables
/ The Canadian Renewable Energy Network (CanREN)

 カナダの電力供給の特長は、6割が水力、これに火力2.5割、これに原子力を加えて99%となる。残りの1%が大規模水力発電をのぞいた再生可能エネルギーなどの占める割合となる。2005年の実績で風力などの再生可能エネルギーは0.6%程度となっています。巨大な水資源と化石燃料をもちながら、広大な面積と3千万人強という少ない人口の日本とは対象的な国です。アメリカとの人口比を考えればすでに、風力発電大国であるといえます。調べれば調べるほど、余裕を感じます。

 かなり寒い国ということもあり、地球温暖化には関心が低いといわれてきましたが、ここにきて国際協調を取る姿勢も見せています。

参考
バンクーバーオリンピック、気候変動対策で銅メダルを獲得-----日刊温暖化新聞、2010年02月17日

Wikipedia : カナダ

Natural Resources Canada / Annual Report on Emissions Reductions from Federal Operations: October 2004

International Energy Agency - Canada Country Page /
/ IEA Energy Statistics : Energy Indicators for Canada

World Resources Institute : EarthTrends / Energy and Resources-- Canada(pdf)

カナダ政府 : 電力産業概要 (最終更新日:2002-09-30)

Global Energy Network Institute - GENI Initiative : Global Energy Issues / Canada

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三菱電機、15cm角の厚さ200μmの多結晶シリコン太陽電池セルで変換効率19.3%(同社:世界最高)、さらに厚さ100μm15cm角超薄型多結晶シリコン太陽電池セルで18.%の高い発電効率を達成

 三菱電機は、15cm角の多結晶シリコン太陽電池セルで変換効率19.3%(同社:世界最高)、さらにはこの技術を厚さ100μm、15cm角の超薄型多結晶シリコン太陽電池セルに適用し、この厚さと大きさのセルで世界最高効率となる18.1%の光電気変換効率を達成したと発表しました。
 また同時に、薄膜シリコン太陽電池セルで業界トップクラスの光電気変換効率14.8%を実現、さらに太陽電池アレイの発電能力を最大限に引き出す太陽光発電システムの出力最大化技術を開発しパワーコンディショナの技術、またリチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池との複合型蓄電デバイスを開発し、蓄電のサイクル寿命を大幅に伸ばすことになる技術を発表しました。

プレスリリース / 三菱電機、2010年2月16日
多結晶シリコン太陽電池セルで世界最高の光電気変換効率を達成

Mitubishipolypv
-----image : 同リリース「リリース全文(PDFファイル:254KB)」より

" 太陽光発電システムの高出力化とCO2排出量の削減に貢献
..........実用的な15cm角の多結晶シリコン太陽電池セルにおいて、当社が昨年達成した世界最高の光電気変換効率※1 19.1%を0.2ポイント上回る19.3%※2を達成し、世界最高※3効率を3年連続で更新しました。また、この技術を厚さ100μm、15cm角の超薄型多結晶シリコン太陽電池セルに適用し、この厚さと大きさのセルで世界最高効率となる18.1%※2の光電気変換効率を達成しました。

※1: 太陽光の光エネルギーを電気エネルギー(直流)に変える効率
※2: 独立行政法人産業技術総合研究所太陽光発電研究センターでの測定結果
※3: 2010年2月16日現在、当社調べ
..........
主な開発成果

1. 実用的な15cm角、厚さ200μmの多結晶シリコン太陽電池セルで光電気変換効率19.3%を達成
発電した電力の一部は、電極とシリコンウエハー間の接続抵抗で熱となって失われるため、電力を効率よく外部に取り出すためには、電極部分の電気抵抗を低減することが重要です。今回、電極形成前のシリコンウエハーに清浄化処理を施して電気的接触状態を改善することで、接続抵抗を従来比※5で4%低減しました。すでに開発済みのハニカムテクスチャー構造※4と裏面反射構造※5を今回のセルにも適用しています。その結果、実用的な15cm角、厚さ200μmの多結晶シリコン太陽電池セルで、従来比※5 0.2ポイント向上となる世界最高の光電気変換効率19.3%を達成しました。光電気変換効率が19.1%から0.2ポイント向上すると、セル1枚当たりの出力が4.16Wから4.20Wへ約1%向上します。

2. 15cm角、厚さ100μmの超薄型多結晶シリコン太陽電池セルで光電気変換効率18.1%を達成
上記のシリコンウエハー清浄化処理、ハニカムテクスチャー構造、裏面反射構造など、これまで当社が開発してきた多結晶シリコン用の高効率化技術を15cm角、厚さ100μmの超薄型多結晶シリコンセルに適用し、従来比0.7ポイント向上となる18.1%の光電気変換効率を達成しました。15cm角の多結晶シリコンの超薄型太陽電池では世界最高の光電気変換効率です。
..........
"

プレスリリース / 三菱電機、2010年2月16日
薄膜シリコン太陽電池セルで業界トップクラスの光電気変換効率14.8%を実現
" 3層セル構造により、高い光電気変換効率を達成
..........省資源で低コスト化が可能な薄膜シリコン太陽電池において、3層セル構造により太陽光を有効利用し、業界トップクラスの光電気変換効率※1 14.8%※2を実現しました。

※1: 太陽光の光エネルギーを電気エネルギー(直流)に変える効率
※2: 当社測定値(5mm角サイズのセル、初期効率)
..........
主な開発成果

3層セル構造により太陽光を有効利用し、光電気変換効率14.8%を達成
 当社は、太陽光が持つ可視光から赤外線までの広い波長の光を3つの発電層でバランス良く吸収することで、光を効率良く利用する3層セル構造を開発しました。短い波長を吸収する第1層セルから長い波長の光を吸収して発電する第3層セルまで、それぞれの吸収波長に最適な発電層を形成する半導体材料設計や構造設計、およびこれら発電層の高品質成膜技術を確立しました。さらに、透明電極の表面に凹凸をつけて光閉じ込め効果を高めるテクスチャー形成技術を開発することにより、薄膜シリコン太陽電池で業界トップクラス※1の光電気変換効率14.8%を達成しました。

今後の展開

 セル構造や材料、プロセスなどの改良を続け、薄膜シリコン太陽電池のさらなる光電気変換効率の向上を図っていきます。当社は今後も、クリーンエネルギーの利用を促進して太陽光発電システムの普及と発展に努め、地球環境を保全すべく低炭素社会の実現に貢献していきます。
.......... "

コメント続き

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IBMラボ、地球上に豊富にある材料で化合物系の太陽電池を開発。世界記録となる変換効率9.6%を達成

 IBMが銅(Cu)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、硫黄(S)、セレン(Se)という比較的豊富にある材料から高い効率の化合物系の太陽電池を開発したと発表しました。発表によれば、これまでより40%も効率をあげ、変換効率9.6%を達成し、既存の化合物系太陽電池と競合できるレベルに達したということです。

Made in IBM Labs: IBM Sets World Record by Creating High-Efficiency Solar Cell Made from Earth-Abundant Materials

 Earth-Abundant Materialsは、地上に打ち捨てられた大量の資源とでも意訳すると雰囲気が伝わる表現ですね。これまでの化合物系の太陽電池は、希少元素であるインジウム(In)やガリウム(Ga)やカドミウム(Cd)などの希少元素を使うことが多かったのですが、今回は、銅(Cu)、錫(Sn)、亜鉛(Zn)、硫黄(S)、セレン(Se)ということで、資源の調達が楽というのがミソですね。

プレスリリース / IBM,2010-02-11
Made in IBM Labs: IBM Sets World Record by Creating High-Efficiency Solar Cell Made from Earth-Abundant Materials

4350179658_35e1d7ff99
-----image(”Magnified view of the kesterite cross section.”) : 同リリースより

" Breakthrough holds potential to deliver more energy at a fraction of the cost
today announced it has built a solar cell -- where the key layer that absorbs most of the light for conversion into electricity, is made entirely of readily-available elements -- that set a new world record for efficiency and holds potential for enabling solar cell technology to produce more energy at a lower cost. Comprised of copper (Cu), tin (Sn), zinc (Zn), sulfur (S), and/or selenium (Se), the cell's power conversion demonstrates an efficiency of 9.6 percent -- 40 percent higher than the value previously attained for this set of materials. In order to achieve progress in solar cell research, IBM is leveraging its world-class expertise in microprocessor technology, materials and manufacturing.
.......... "

関連
IBM Research Solving New Problems with Chip, Materials, and Nanotech Expertise-----A Smarter Planet Blog,February, 10th 2010

IBM,低コストな化合物系薄膜太陽電池を開発,変換効率は9.6%-----Semiconductor Japan Net,10/2/12

参考エントリー
東京応化とIBM、次世代太陽電池製造プロセスを共同開発 / プレスリリース IBM-----ソフトエネルギー、2008/06/18

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    ソーラーデカスロン・ヨーロッパ Solar Decathlon Europe、6月にスペインで開催

    追加情報
    イベント9/14-30 ソーラーデカスロン・ヨーロッパ Solar Decathlon Europe 2012-----ソフトエネルギー、2012/05/01

    ソーラーデカスロン Solar Decathlon / おまとめサイト-----自然エネルギー、2011/9/16


    アメリカの大学対抗エコ建築コンペ、ソーラーデカスロン Solar Decathlon 2011、まもなく開幕-----しなやかな技術研究会、2011/09/15

    イベント9/23-10/2 ソーラーデカスロン Solar Decathlon 2011-----ソフトエネルギー、2011/01/2

    ソーラーデカスロン・ヨーロッパ Solar Decathlon Europe、まもなく一般公開!-----ソフトエネルギー、2010/6/16

     -2010/02/15のエントリーは以下-


     ワシントンDCで2年に一度開催されてきたSolar Decathlonが6月にスペインのマドリードで開催されるということです。
     その名もSolar Decathlon Europe。アメリカ政府とスペイン政府の合意のもとに、世界中から選ばれた19の大学のチームによって、太陽エネルギーを利用した住宅の十種競技が開催されます。
     参加国の顔ぶれは、フランス(2)、ドイツ(4)、スペイン(6)、フィンランド(1)、イギリス(1)のヨーロッパ14校に、アメリカからの2校とメキシコ、中国、ブラジルを加え19校となっています。

    Solar Decathlon Europe

    Solar_decathlon_europe
    -----image : Press Room : Model Photosからサムネイル、下 : 開催地地図-----Solar_decathlon_europelocation

    " Assembly period: June 7-17, 2010

    Competition Week: June 18-27, 2010

    Disassembly period: June 28-July 2, 2010 "

    関連
    Presentacion del Solar Decathlon EUROPE

    (SDEurope、2009年04月24日)

    *19の参加大学のチームのページに各校へのリンクがありましたので、訪れてみました。いずれも興味深い内容です。暇をみてさらに探索するつもりです。(*新しいリンクはこちら、Participantes 2010

    Arts et Metiers Paris Tech(フランス)

    Fachhochschule fur Technik und Wirtschaft Berlin(ドイツ)

    Bergische Universitat Wuppertal(ドイツ)

    Universidad CEU Cardenal Herrera(スペイン)

    Ecole National Superieure d’Architecture de Grenoble(フランス)

    Stuttgart University of Applied Sciences(ドイツ)

    Helsinki University of Technology(フィンランド)

    Institute for Advanced Architecture of Catalonia(スペイン)
    Institute_for_advanced_architecture
    -----image : 上記サイト

    ・The Monterrey Institute of Technology and Higher Education(メキシコ)-準備中 http://www.sdemexico.com/

    University of Applied Sciences Rosenheim(ドイツ)

    Tianjin University(中国)
    Chinatianjin_university
    -----image : 上記サイト

    Brazil Consortium(ブラジル)

    Universidad de Sevilla(スペイン)

    Universidad de Valladolid(スペイン)

    ・University of Nottingham(イギリス)- Creative Energy Homes: Solar Decathlon House

    University of Florida(USA)

    Universidad Politecnica de Cataluna(スペイン)

    Universidad Politecnica de Valencia(スペイン)

    Virginia Polytechnic Institute & State University(USA)
    Virginia_polytechnic_institute_stat
    -----image : 上記サイト



    Solar Decathlon Europe Looks to Feature Incredible and Innovative Designs-----Solar Feeds,2010/2/1

    関連エントリー
    ソーラーデカスロン2009、受賞は2007年に続きドイツチーム Technische Universitaet Darmstadt-----ソフトエネルギー、2009/10/22

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    サムスンと韓国電力、カナダ、オンタリオ州で世界最大規模の風力・太陽光複合開発事業を受注

     サムスンと韓国電力、カナダのオンタリオ州で世界最大規模の風力・太陽光複合団地開発事業を受注。総事業規模60億ドルのプロジェクトで20年間にわたり運営という、まさに州、国家のエネルギー政策の一翼を担うという壮大なプロジェクトが開始されます。
     まず第1段階の事業として、2012年の完工をめざし、オンタリオ州南部に位置するハルディマンド(Haldimand)地域と近隣の地域など、およそ5万エーカー に400MW規模のウィンドファームと、100MWの太陽光発電により、500MW規模のエネルギー開発を行い、以後五大湖に隣接しているオンタリオ州西部と南部地域を中心として500MWずつ(風力400MW、太陽光100MW)を追加していくという大規模なプロジェクトです。

    プレスリリース / サムスン、Feb 09, 2010
    サムスン物産と韓国電力、世界最大規模の風力・太陽光複合団地開発事業を受注

    " - 2016年までにカナダ・オンタリオ州に総量2.5GWクラスターを建設
    - 風力2, 000MW、太陽光500MW  160万世帯分の電力使用量
    - 総事業規模60億ドルのプロジェクト  20年間にわたり運営
    サムスン物産と韓国電力は、総発電容量が2.5GW (2,500MW)に達する世界最大規模の風力および太陽光複合発電団地を、カナダのオンタリオ州に建設、運営する新再生エネルギークラスターの開発事業を共同で受注しました。

    □ サムスン物産商事部門社長の池成河(チ・ソンハ)と韓国電力の鄭燦沂(チョン・チャンギ)企画本部長は、韓国時間22日、カナダのトロント市に位置する証券取引所においてダルトン・マクギンティ(Dalton McGuinty)オンタリオ州首相が臨席する中、ブレッド・デュグッド(Brad Duguid)エネルギー長官と、総事業規模60億米ドルに達するプロジェクト関連基本協約を締結しました。

    □ サムスン物産商事部門社長の池成河(チ・ソンハ)と韓国電力の鄭燦沂(チョン・チャンギ)企画本部長は、韓国時間22日、カナダのトロント市に位置する証券取引所においてダルトン・マクギンティ(Dalton McGuinty)オンタリオ州首相が臨席する中、ブレッド・デュグッド(Brad Duguid)エネルギー長官と、総事業規模60億米ドルに達するプロジェクト関連基本協約を締結しました。

    ..........

    □ まず2012年の完工を目標として実施される第1段階の事業の場合、オンタリオ州南部に位置するハルディマンド(Haldimand)地域と近隣の地域など、およそ5万エーカー (約6,100万坪、盆堂(ブンダン)新都市の約3倍)に風力400MW、太陽光100MWなど、総量500MW規模の複合団地が建設され、以後段階ごとに五大湖に隣接しているオンタリオ州西部と南部地域を中心として500MWずつ(風力400MW、太陽光100MW)を追加してカナダに建設していく計画です。

    .......... "

    関連
    Korean Companies Anchor Ontario's Green Economy

    premierofontario,2010年01月28日)-----2009年09月24日 Green Energy Act Will Attract Investment, Create Jobs

    Korean Companies Anchor Ontario's Green Economy-----Ontario,January 21, 2010

    " $7-Billion Investment Means Green Energy And 16,000 New Jobs For Ontario
    ..........
    QUICK FACTS

    Over 1,200 megawatts of new renewable projects, representing $2.8 billion of investment, have started up in Ontario since 2003.
    Ontario is Canada's leading province in wind and solar power.
    The Green Energy Act will create 50,000 new jobs in the green energy sector.
    CO2 emissions from coal-fired power generation are 73 per cent lower than 2003 levels, with four more units coming offline in fall, 2010.
    .......... "

    Ontario.ca / Ontario's Green Energy Act
    Ontario_greenenergy-----image : 「Ontario Energy Efficiency Resource Guide(pdf)」カバー

    / Statement from the Minister of Energy and Infrastructure and Samsung C & T Corporation(September 26, 2009)

    / Ministry of Energy and Infrastructure: Energy / Renewable Energy / Solar Energy

    サムスン、カナダで大規模発電プロジェクト--韓国電力公社と66億ドル投資へ-----WIRED VISION,2010年1月29日

    Wikipedia : オンタリオ州

    Google Map :

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    東京ガス、業務用太陽熱利用給湯システムを開発

     東京ガスは、住宅や集合住宅用太陽熱利用ガス温水システムに続き、業務用パッケージを開発、店舗および公共施設などのニーズに合わせた温水の供給が可能になるということです。
     既設給湯器への接続も可能なパッケージとして提供されるということです。石油ショック時に日本中で利用されていた、太陽熱温水システムの復活を期待する声も多く聞かれます。さまざまなニーズにこたえるシステムが求められています。

    プレスリリース / 東京ガス、平成22年2月9日
    業務用太陽熱利用給湯システム 「小規模業務用太陽熱パッケージ」の商品化について

    2010020901_04
    -----image(”外食店舗への設置イメージ図 ※蓄熱ユニットを屋根上に設置した場合”、”デニーズ成城店”) : 同リリースより

    " ..........東京ガス」)は、店舗および公共施設などの業務用のお客さまを対象に、太陽熱を利用した給湯システム「小規模業務用太陽熱パッケージ(以下「本システム」)」の開発を行いました。
    業務用用途では家庭用とは異なり、日中にもお湯を多量に使用するお客さまが多いという特徴があります。家庭用では日中に集めた太陽熱を蓄熱タンクへ多量に貯めて、夜間に使用することが一般的ですが、本システムは業務用用途の特徴を活かし、集めた太陽熱を給湯需要に合わせてその都度使用します。希望する給湯温度との差温は、高効率給湯器などによりバックアップします。なお業務用向けにパッケージ化した商品の開発は日本初※1となります。
    開発にあたっては株式会社セブン&アイ・フードシステムズ(社長:塙昭彦)にご協力いただき、2009年9月に「デニーズ成城店」(東京都世田谷区)に試作機を設置しました。現在もシステム性能の実証を継続していますが、年間集熱効率が約50%と太陽光発電と比較して高いエネルギー変換効率が得られています。太陽熱を集める集熱器の面積とお客さまの給湯需要※2によって本システムによる省エネ効果は異なってまいりますが、「デニーズ成城店」の実証結果をもとに本システム(16m2タイプ)を業務用小規模建物に設置した場合は、CO2排出量および一次エネルギー使用量を約20%※3削減することが期待できます。
    本システムは、株式会社ノーリツ(社長:國井総一郎、以下「ノーリツ」)と共同で開発を行っています。東京ガスが市場性と商品性の検討を担当し、ノーリツが詳細仕様設計を行いました。本年6月からノーリツが、本システムを家庭用太陽熱給湯システム「スカイピア」シリーズの業務用版「スカイピアPRO」として製造・発売し、東京ガスグループは、供給エリア内における受注(販売・施工)を行ってまいります。
    ※1 東京ガス調べ。
    ※2 例えばファミリーレストランでの給湯負荷熱量は、家庭用(戸建住宅4人家族)の約10件分です。
    ※3 集熱ポンプ消費電力含む。なお、都市ガスのCO2排出係数を0.0509kg-CO2/MJ、電力のCO2排出係数(火力電源係数)を0.69kg-CO2/kWh((社)日本ガス協会「CO2削減対策に用いる電気のCO2排出係数について」より)とした。

    本システムの特長
    (1)タンク容量の最適化
    日中にも給湯負荷がある業務用のお客さまを想定し、実際の給湯負荷データを用いたシミュレーション結果にもとづいてタンク容量の最適化を行いました。その結果蓄熱タンクは、家庭用太陽熱給湯システムの中でも小型な200Lのタンクを採用する一方で、集熱器は家庭用システムの4倍となる最大16m2(ピーク時集熱量約10kW※4)まで接続が可能となりました。
    ※4 ファミリーレストランでの設置を想定した東京ガス試算結果。
    ..........
    本システムの概要
    1.主要機器仕様
    機器一式・・・ 太陽集熱器、蓄熱ユニット、
    専用リモコン(熱量表示リモコンおよび蓄熱ユニットリモコン)
    (1)太陽集熱器

    種類 平板型
    集熱面積 8~(最大)16[m2](8枚)
    外形寸法 1枚当り 1,002×2,002×厚さ60[mm](×最大8枚)
    質量 1枚当り 40.0[kg](満水時42.5[kg])(×最大8枚)
    凍結対策 不凍液使用(プロピレングリコール)
    (2)蓄熱ユニット

    外形寸法 幅450×奥行650×高さ1,900[mm]
    質量 70.0[kg](満水時285[kg])
    蓄熱容量 200[L]
    ..........
    2010020901_02
    -----image(”3.システムの外観 ○集熱器(例:16m2タイプ)”) : 同リリースより "

    関連
    ノーリツ / 2010/02/09 新商品のお知らせ:業務用太陽熱利用給湯システム、東京ガスと共同開発して新発売(PDF)

    東京ガス、太陽熱温水器+高効率ガス給湯器を組み合わせた集合住宅用システムを開発-----東京ガス、2009/06/25

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    イベント 3/3-5 PV EXPO 2010 第3回 【国際】 太陽電池展

    -----イベント案内のサイトより-----無料招待券の申し込みで無料----(E)

    " PV EXPO 2010 第3回 国際太陽電池展
    アジア最大!! 世界18ヵ国 570社出展
    太陽電池/太陽光発電システムの研究・開発・製造に必要なあらゆる技術、部品・材料、装置が一堂に集まる国際専門展示会/セミナー
    PV EXPOは太陽光発電業界アジア最大の国際商談展示会として、世界各国の太陽電池メーカー、太陽光発電システムメーカーに加え、建設・住宅メーカー、環境・エネルギー関連企業が多数来場し、製造装置、部品・材料、検査測定装置などの比較検討、技術相談の場として定着しています。
    今回は過去最多の570社 が出展し、前回より規模を拡大して盛大に開催いたします。

    会期 2010年3月3日(水)~5日(金) 10:00 - 18:00 [ 5日(金)のみ17:00終了 ]
    会場 東京ビッグサイト
    併催企画 PV EXPO 専門技術セミナー
    太陽光発電 研究発表大会 ~PV アカデミック フォーラム~
    主催 リード エグジビション ジャパン株式会社
    併催
    第1回太陽光発電システム施行展
    FC EXPO 2010 ~ 第6回[国際]水素・燃料電池展
    第1回 [量産] [試作] 加工技術展
    BATTERY JAPAN(バッテリージャパン) 第1回[国際]二次電池展
    .......... "

     詳細、お問い合わせは、イベント案内のサイトをご覧ください。

    続きを読む "イベント 3/3-5 PV EXPO 2010 第3回 【国際】 太陽電池展"

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    米エネルギー省、太陽光発電関連企業1件につき18ヶ月300万ドル(総額1200万ドル)の投資を行うと発表

     アメリカエネルギー省は、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory : NREL)を通じて、太陽光発電関連の企業に1件につき18ヶ月で300万ドル、総額1200万ドルで都合4件に投資を行うと発表しました。
     投資先として発表されたのは、

    Alta Devices社-----発表によれば、”サンタクララに本拠を置く同社は、2011年の市場投入を目指して、ローコストな化合物系太陽電池を開発。効率は、20%以上”。ネットでの情報はあまりない。Google : Alta Devices

    Solar Junction社-----”サンノゼ本拠。集光型太陽光発電(concentrating PV : CPV)向け、多接合型太陽光発電素子の開発”。Google : Solar Junction

     -Solar Junction high-efficiency solar cells

    TetraSun社-----”サラトガ本拠。薄い結晶系太陽電池の裏面の境界面の安定化処理?(passivation)により、C-Si太陽電池といわれる、多結晶薄膜太陽光発電素子の開発を行い、より高い効率の結晶シリコン太陽電池の開発をめざす”。Google : TetraSun

    Semprius社-----”ダラム本拠。独自の製造方法(micro-transfer printing)により集光型太陽光発電システム用の結晶系の太陽光発電セルを製造”。Google : Semprius

    -Semprius
    / micro-transfer printing
    Semprius

    -----image : 同社サイト。(4企業のうち、Semprius社だけが情報をサイトから得ることができます。)

     300万ドルは、約3億円! アメリカエネルギー省が、ほとんど知られていない企業に、1件300万ドルもの直接投資を行うという点が本当に画期的に思えます。

    プレスリリース / National Renewable Energy Laboratory (NREL),January 20, 2010
    DOE to Provide Up to $12 Million to Support Early Stage Solar Technologies

    " National Renewable Energy Laboratory Launches Four Partnership Projects to Move Products to Commercial Scale
    National Renewable Energy Laboratory (NREL)
    U.S. Department of Energy Secretary Steven Chu today announced that the Department of Energy’s National Renewable Energy Laboratory (NREL) will invest $12 million in total funding ($10 million from the American Recovery and Reinvestment Act) to support the development of early stage solar energy technologies.

    The Photovoltaic (PV) Incubator Program partners NREL with companies that have developed new solar cell technologies to help move the technologies to commercial scale manufacturing. Over the long-term, these companies could support new domestic high-tech manufacturing jobs.

    The partnerships announced today support DOE’s goal of making solar energy cost-competitive with conventional forms of electricity by 2015 and the Obama Administration’s commitment to a clean energy economy.

    “These projects will help move novel technologies to commercial scale and ensure that the U.S. is a world leader in next-generation, cost-effective solar technologies,” said Secretary Chu. “These solar photovoltaic incubator awards will help accelerate the pace of innovation for these start-up companies to bring their technologies to market.”

    These partnerships leverage the technical expertise of NREL. The Laboratory will provide guidance and technical assistance to help the companies overcome common challenges for small scale or pilot manufacturing. Companies awarded under the incubator program will work closely with NREL to move prototype and pre-commercial PV technologies into pilot and full-scale manufacturing. The anticipated subcontracts, up to $3 million each, will be awarded as 18-month phased subcontracts with payment made on completion of project milestones.
    ......... "

    関連
    米エネルギー省、太陽電池ベンチャーに1200万ドルを投資-----IBTimes,2010年01月27日

    コメント続き

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    理化学研究所、シロアリ腸内共生系の高効率木質バイオマス糖化酵素を網羅的に解析。将来のセルロース系バイオ燃料の製造にも光

     理化学研究所は、シロアリの腸内に存在し共生関係にある共生原生生物が共通して持つ消化分解酵素の働きを研究し、将来食料と競合しないバイオ燃料の製造技術の基礎となる解析を行ったと発表しました。今後は、高効率化などの研究を続け、セルロース系のバイオ燃料の開発にもつなげたいということです。

    プレスリリース / 理化学研究所、平成22年1月20日
    シロアリ腸内共生系の高効率木質バイオマス糖化酵素を網羅的に解析
    01100204
    -----image(”図1 日本で最も広く分布するヤマトシロアリ(左上)とその共生原生生物群”) : 同リリースより

    " -各種シロアリ腸内共生系に共通した酵素群特定とその特異な進化過程を解明-

    ◇ポイント◇
    各種シロアリ腸内共生系に共通するセルラーゼ遺伝子を網羅的に取得
    バクテリアから共生原生生物への遺伝子水平伝播が、高効率糖化システムを実現
    食糧と競合しない強力なバイオマスリソース利用基盤技術としての実用化へ期待

    独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)は、各種のシロアリ腸内に生息する共生原生生物が共通して持つ特異的な「セルラーゼ※1」群遺伝子を網羅的に取得し、この遺伝子群による高効率なバイオマス糖化※2システムの実現には、シロアリ腸内微生物複合系※3(シロアリ腸内共生系)のバクテリアと共生原生生物間の遺伝子水平伝播※4が関係していることを明らかにしました。
    ..........
    1.背景
    現在、地球温暖化対策や持続可能な社会構築の必要性が叫ばれ、バイオマス利用に関する研究を加速させる機運が高まっています。バイオマス利用に関係する酵素群のうち、セルロース系バイオマスを糖化し、バイオ燃料やバイオプラスチックの製造原料に転換するセルラーゼは、第二次世界大戦中に発見された菌類(Trichoderma reesei)のセルラーゼが主に使用されています。このTrichoderma reeseiの持つセルラーゼは非常に優秀な酵素群ですが、セルロースを発酵の原料であるグルコースまで分解し糖化を進めるためには、ある種の酵素を別途大量に添加する必要があります。そのため、自然界の生物多様性の中から有用なリソースを新たに開発・利用して、糖化までのステップを単純化し、高効率化することが望まれています。
    ..........


    02
    -----image(”図2 シロアリの系統樹と今回用いたシロアリ(赤字) シロアリは、高等シロアリと下等シロアリに分かれ、このうち下等シロアリが高効率のバイオマス分解系を持つ。本研究ではこの下等シロアリ全科の共生系を対象に解析を行った。”) : 同リリースより
    .......... "

    コメント続き

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    再生可能エネルギーマップ Renewables Interactive Map(REN21)のベーター版が公開されました

     Renewable Energy Policy Network for the 21st Century(REN21)の世界の再生可能エネルギーの現状を把握できる再生可能エネルギーマップ Renewables Interactive Map(REN21)のベーター版が公開されました。ベーター版ということでほしい情報のすべてを見ることができるわけではありませんが、プリンターバージョンも表示できるので非常に便利です。(日本のプリンター用の情報のページ
     各国の気候変動とエネルギー問題への政策的な方針、表明されている施策を見ることができるということで今後どんどん使いそうなサイトです。

    Renewables Interactive Map

    Renewables_interactive_map
    -----image : 同サイト画像

    プレスリリース / 6 January 2010,
    Renewables Interactive Map published by REN21

    " The Renewable Energy Policy Network REN21 today launched its Renewables Interactive Map (beta-version).
    The Map contains a wealth of information on renewable energy, including support policies, expansion targets, current shares, installed capacity, current production, future scenarios, and policy pledges.

    .......... "

    関連
    Tutorial Video_Renewables interactive map-----Renewable21,16/12/09(フランス語)

    参考
    Renewable Energy Interactive Mapping Tool | RE-Powering America's Land | US EPA

    小沢環境相 新エネ割合10%以上に / クリッピング MSN産経ニュース-----ソフトエネルギー、2010/02/01

    UNEP、主要な国の温暖化効果ガス削減値が一目でわかるClimate Pledge Tracker(気候誓約トラッカー)を公開-----しなやかな技術研究会、2009/12/14

    コメント続き
     2010年に新エネ割合10%という小沢環境相の方針が伝えられていますが、日本の大型水力をのぞいた目標の数値を知るとほとんどの人がびっくりします。日本のプリンター用の情報のページに記載されている通り、「16 TWh (1.63%) renewable electricity by 2014」が前自民党が公式に打ち出した数値です。その後検討はされていますが、その後の公式な数値は発表されていません。世界の資源国が2020年に20%程度の割合を目指す動きをしている中で、日本は大型水力をのぞき、2010年に10%(電力比)が最低ラインとなると思います。

    続きを読む "再生可能エネルギーマップ Renewables Interactive Map(REN21)のベーター版が公開されました"

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    関西電力、大阪府堺市に10MWの太陽光発電所を建設し、合わせて大型ニッケル水素蓄電池を組み入れた電力需給制御システムの研究を開始

     関西電力、大阪府堺市堺区で実施する10MWの太陽光発電所にてニッケル水素蓄電池などを利用した電力需給制御システムの研究を行うと発表しました。10MWの太陽光発電所に対して、100kWhのニッケル水素蓄電池を加え、需給バランスの平準化などを検証するということです。
     利用されるニッケル水素蓄電池は、川崎重工業製ということです。

    プレスリリース / 関西電力、2010年1月29日
    蓄電池を用いた電力需給制御システムの研究について

    0129_3j_02
    -----image(”石津川変電所での蓄電池連系イメージ”) : 同リリース、別紙1より

    " ..........低炭素社会の実現に向けた取組みの一環として、太陽光発電などの新エネルギーが大量に電力系統に導入された場合に、電力系統の供給信頼度を確保するため、現在建設中の堺第7-3区太陽光発電所(仮称)が連系する石津川変電所(堺市)構内に、蓄電池を設置して行う電力需給制御システムの研究を平成22年度から開始します。
     蓄電池にはニッケル水素電池を採用しますが、供用中の電力系統にこの電池をつなぎ、需給制御の研究を行うのは、わが国の電力業界では初めての取組みとなります。
    【研究概要】
    期間 : 平成22年度から25年度
    ※22年度から蓄電池の基本設計に着手し、堺第7-3区太陽光発電所が全て運開する23年度には具体的な検証を開始する予定。

    場所 : 石津川変電所(大阪府堺市堺区石津北町30)

    内容 : 太陽光の大量導入に対応できる需給制御システムの研究
    ・堺第7-3区太陽光発電所の運開や家庭用太陽光の普及等により電力系統に大量導入された場合にも、系統全体として周波数を一定に保つための、蓄電池を利用した需給制御システムの研究を行う。
    需給制御用としての蓄電池の適性評価および寿命評価
    ・蓄電池を利用した需給制御システムの研究を通してニッケル水素電池の適性評価と寿命評価を行う。
    太陽光の規模に見合う蓄電池容量の評価
    ・約7万kWの負荷に1万kWの太陽光が連系する石津川変電所で、管内の日射量測定結果も活用し、将来の系統全体の需給制御に必要な蓄電池容量の検討を行う。
    .....

    0129_3j_03

    -----text & image(”ニッケル水素電池スタックのイメージ”) : 同リリース、別紙2より

    <研究に用いる蓄電池の概要>
    [仕 様]
    メーカー 川崎重工業株式会社
    種類 ニッケル水素
    スタック数 48台
    定格電圧 576V
    定格容量 177Ah
    エネルギー容量 約100kWh
    出力 250kW※
    ※インバータを連系した需給制御システムとしての出力

    <メガソーラー発電の導入計画>
    堺第7-3区太陽光発電所(仮称)
    実施体制 : 堺市および関西電力(株)が共同実施
    〔普及啓発活動=堺市、建設・運営=関西電力〕
    所在地 : 大阪府堺市西区築港新町4丁
    面積 : 約20ha
    発電出力 : 10MW(1.0万kW)
    発電電力量 : 約1,100万kWh/年
    運開予定 : 一部運開 平成22年11月予定(0.3万kW)
    全部運開 平成23年10月予定(1.0万kW)
    ◆グリーンフロント堺太陽光発電施設(仮称)
    事業者 : シャープ(株)および(株)関電エネルギーソリューションで検討
    設置場所 : 大阪府堺市堺区匠町
    発電出力 : 最大約18MW(約1.8万kW)、当初約9MW(約0.9万kW)
    運開予定 : H23年3月までに
    -----text :参考より  "

    関連
    川崎重工業 / エネルギー設備 / 大容量・新型ニッケル水素電池 ギガセル

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    国際再生可能エネルギー機関 IRENAが活動を開始しました

     ドイツが積極的に動き作られた国際再生可能エネルギー機関 IRENAが今年から具体的な活動を開始します。IRENA加盟国は、142カ国となり、主要な国々の支持をえた組織となりました。(中国、カナダ、ブラジルは加盟していません。)IRENA事務局は、アブダビで13人の職員を有するテクノロジー・イノベーションセンターをボンに開設することが確認、発表されました。
     具体的な動きはこれからで、既存のエネルギー機関とはことなる特色と組織力をどう打ち出すのかに注目が集まります。
     日本は、昨年の6月にアメリカの加盟方針に追従するような形で加盟しました。自民党から引き継いだ民主党の姿勢も含めて注目したいです。

    日本、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)に正式参加-----ソフトエネルギー、2009/07/07

    プレスリリース / IRENA,17 January 2010
    News / IRENA takes off

    " 500 delegates from 120 Member States attended IRENA’s third session of the Preparatory Commission in Abu Dhabi
    Member States of IRENA met
    today in Abu Dhabi, United Arab Emirates, to decide on the Agency’s Work Programme
    and Budget for 2010. Five hundred delegates from 120 Member States discussed the
    different tasks and projects the International Renewable Energy Agency (IRENA) will
    tackle this year.
    .......... "

    関連
    Decisions clear the way for setting up the IRENA Secretariat in Abu Dhabi and the IRENA Centre of Innovation and Technology in Bonn-----The Federal Environment Ministr(DE),21.01.2010

    " .....IRENA will start with a budget of well over 13 million US dollars this year for supporting its members with analyses, assessments and consulting services. IRENA will cooperate, among others, with partners from science and industry. The German government will make available an additional 3 million US dollars for the IRENA Centre of Innovation in Bonn. Jurgen Becker, State Secretary at the German Environment Ministry, headed the German delegation in Abu Dhabi...... "

    国際再生可能エネルギー機関(IRENA)運営準備委員会第3回会合 開催-----EICニュース、2010.01.28

    参考動画
    IRENA, The International Renewable Energy Agency

    (gaelicdreams,2009年06月12日)

    関連エントリー
    国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の本部は、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビに決定-----自然エネルギー、2009/07/03

    UAEがIRENAに批准  本部をアブダビに招致 / プレスリリース アラブ首長国連邦-----自然エネルギー、2009/06/26

    米追従、政府が国際再生可能エネルギー機関 IRENAに加盟へ方針変換-----ソフトエネルギー、2009/06/15

    自然エネルギー市民の会が”「国際再生可能エネルギー機関(IRENA)」への日本の加入を強く要求する”との緊急声明を発表しました-----自然エネルギー、2009/2/2

    IRENA(国際再生可能エネルギー機関)に、日本はまだ参加表明をしていない(ごまめの歯ぎしり) / クリッピング JANJAN-----自然エネルギー、2008/12/27

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    小沢環境相 新エネ割合10%以上に / クリッピング MSN産経ニュース

     なんせよ、この小沢環境大臣の言質は重要なので、クリッピングしておきます。

    小沢環境相 新エネ割合10%以上に-----MSN産経ニュース、2010.1.28
    " 小沢鋭仁環境相は28日の参院予算委員会で、今後の温暖化対策に関し、再生可能エネルギーの導入割合をマニフェスト(政権公約)で掲げた10%から引き上げる意向を明らかにした。
    .......... "
    (twitter : greenpost

    関連エントリー
    民主党のマニフェスト-----しなやかな技術研究会、2009/09/01

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