三菱電機、15cm角の厚さ200μmの多結晶シリコン太陽電池セルで変換効率19.3%(同社:世界最高)、さらに厚さ100μm15cm角超薄型多結晶シリコン太陽電池セルで18.%の高い発電効率を達成
三菱電機は、15cm角の多結晶シリコン太陽電池セルで変換効率19.3%(同社:世界最高)、さらにはこの技術を厚さ100μm、15cm角の超薄型多結晶シリコン太陽電池セルに適用し、この厚さと大きさのセルで世界最高効率となる18.1%の光電気変換効率を達成したと発表しました。
また同時に、薄膜シリコン太陽電池セルで業界トップクラスの光電気変換効率14.8%を実現、さらに太陽電池アレイの発電能力を最大限に引き出す太陽光発電システムの出力最大化技術を開発しパワーコンディショナの技術、またリチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池との複合型蓄電デバイスを開発し、蓄電のサイクル寿命を大幅に伸ばすことになる技術を発表しました。
プレスリリース / 三菱電機、2010年2月16日
・多結晶シリコン太陽電池セルで世界最高の光電気変換効率を達成
-----image : 同リリース「リリース全文(PDFファイル:254KB)」より
" 太陽光発電システムの高出力化とCO2排出量の削減に貢献
..........実用的な15cm角の多結晶シリコン太陽電池セルにおいて、当社が昨年達成した世界最高の光電気変換効率※1 19.1%を0.2ポイント上回る19.3%※2を達成し、世界最高※3効率を3年連続で更新しました。また、この技術を厚さ100μm、15cm角の超薄型多結晶シリコン太陽電池セルに適用し、この厚さと大きさのセルで世界最高効率となる18.1%※2の光電気変換効率を達成しました。※1: 太陽光の光エネルギーを電気エネルギー(直流)に変える効率
※2: 独立行政法人産業技術総合研究所太陽光発電研究センターでの測定結果
※3: 2010年2月16日現在、当社調べ
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主な開発成果1. 実用的な15cm角、厚さ200μmの多結晶シリコン太陽電池セルで光電気変換効率19.3%を達成
発電した電力の一部は、電極とシリコンウエハー間の接続抵抗で熱となって失われるため、電力を効率よく外部に取り出すためには、電極部分の電気抵抗を低減することが重要です。今回、電極形成前のシリコンウエハーに清浄化処理を施して電気的接触状態を改善することで、接続抵抗を従来比※5で4%低減しました。すでに開発済みのハニカムテクスチャー構造※4と裏面反射構造※5を今回のセルにも適用しています。その結果、実用的な15cm角、厚さ200μmの多結晶シリコン太陽電池セルで、従来比※5 0.2ポイント向上となる世界最高の光電気変換効率19.3%を達成しました。光電気変換効率が19.1%から0.2ポイント向上すると、セル1枚当たりの出力が4.16Wから4.20Wへ約1%向上します。2. 15cm角、厚さ100μmの超薄型多結晶シリコン太陽電池セルで光電気変換効率18.1%を達成
上記のシリコンウエハー清浄化処理、ハニカムテクスチャー構造、裏面反射構造など、これまで当社が開発してきた多結晶シリコン用の高効率化技術を15cm角、厚さ100μmの超薄型多結晶シリコンセルに適用し、従来比0.7ポイント向上となる18.1%の光電気変換効率を達成しました。15cm角の多結晶シリコンの超薄型太陽電池では世界最高の光電気変換効率です。
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"プレスリリース / 三菱電機、2010年2月16日
・薄膜シリコン太陽電池セルで業界トップクラスの光電気変換効率14.8%を実現
" 3層セル構造により、高い光電気変換効率を達成
..........省資源で低コスト化が可能な薄膜シリコン太陽電池において、3層セル構造により太陽光を有効利用し、業界トップクラスの光電気変換効率※1 14.8%※2を実現しました。※1: 太陽光の光エネルギーを電気エネルギー(直流)に変える効率
※2: 当社測定値(5mm角サイズのセル、初期効率)
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主な開発成果3層セル構造により太陽光を有効利用し、光電気変換効率14.8%を達成
当社は、太陽光が持つ可視光から赤外線までの広い波長の光を3つの発電層でバランス良く吸収することで、光を効率良く利用する3層セル構造を開発しました。短い波長を吸収する第1層セルから長い波長の光を吸収して発電する第3層セルまで、それぞれの吸収波長に最適な発電層を形成する半導体材料設計や構造設計、およびこれら発電層の高品質成膜技術を確立しました。さらに、透明電極の表面に凹凸をつけて光閉じ込め効果を高めるテクスチャー形成技術を開発することにより、薄膜シリコン太陽電池で業界トップクラス※1の光電気変換効率14.8%を達成しました。
今後の展開セル構造や材料、プロセスなどの改良を続け、薄膜シリコン太陽電池のさらなる光電気変換効率の向上を図っていきます。当社は今後も、クリーンエネルギーの利用を促進して太陽光発電システムの普及と発展に努め、地球環境を保全すべく低炭素社会の実現に貢献していきます。
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コメント続き
いずれも、太陽光発電においてキーとなる技術を続けて同時に発表するのを見るのは、初めてのような気がします。三菱電機さんの本気の表れでしょうか?
追加情報
・三菱電機、リチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池との複合型蓄電デバイスを開発-----しなやかな技術研究会、2010/02/18
参考エントリー
・三菱電機、多結晶シリコン太陽電池セルで世界最高の発電効率18.9%を達成し記録を更新-----ソフトエネルギー、2009/02/20
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