東北電力、出力一定制御型風力発電の技術検証結果を受けて、系統連系随時受付を開始
東北電力は、二又風力開発株式会社六ヶ所村二又風力発電所(青森県上北郡六ヶ所村)における出力一定制御型風力発電の実証運転の結果を受けて、発電の出力変動がほぼゼロに抑えられており、周波数変動に影響を与えない電源との結論を得たとして、率先して買い上げ(協議)を行うことを発表しました。出力一定制御型風力発電システムとは、大容量の蓄電池を設置して蓄電池の充放電制御により、風力発電の出力を一定に制御し、計画的に発電するシステムであるということです。
プレスリリース / 東北電力、平成21年11月27日
・出力一定制御型風力発電の技術検証結果ならびに系統連系随時受付の開始について
-----image : (参考)当社の風力発電の連系に係る枠組みについて(PDF)より
" 当社では、平成18年度に募集した出力一定制御型風力発電について、二又風力開発株式会社六ヶ所村二又風力発電所(青森県上北郡六ヶ所村)を対象として、平成20年8月から系統への影響評価など技術的な検証を進めてまいりました。その結果、同発電所については、発電の出力変動がほぼゼロに抑えられており、周波数変動に影響を与えない電源として運用可能であることを確認いたしました。この検証結果に基づき、当社は出力一定制御型風力発電について、当社の定める技術要件を満足することを条件として、系統連系の申し込みを随時受付することといたします。具体的には、本日から技術要件に関する協議を受付け、12月21日から系統連系の随時受付を開始します。なお、当該風力発電からの電気について、当社への販売を希望される場合は、需給状況などを勘案して個別に協議のうえ購入の可否を判断させていただきます。
以上
(参考)当社の風力発電の連系に係る枠組みについて(PDFファイル/30KB)
(関連ページ)風力発電をご計画のみなさまへ「<参考:当社の風力発電の連系に係る枠組みについて>
募集枠を設けて段階的に連系するもの(平成20年度募集)
大規模風力(出力2,000 kW以上)
.........
中規模風力(出力20 kW以上 2,000 kW未満)
.........
系統連系の申し込みを随時受付けるもの
小規模風力(出力20kW未満)
.........
出力一定制御型
当該風力発電からの電気について、当社への販売を希望される場合は、需給状況などを勘案して個別に協議のうえ購入の可否を判断させていただきます。」
.......... "
関連
・「出力一定制御型」風力発電を受け入れへ 東北電、全国初-----河北新報、2009年11月28日
コメント続き
大型風車の世界で、大型蓄電システムが評価され、導入が買い上げ上の必須ということになると敷居は高くなりますねぇ。普及の弊害になりそうな気がする一方で、本当に風況のいいところにしか計画できないという意味では、より真剣な事前計画が必要ということになり、結果日本にあった風力発電システムという形に収まってくれるといいなと思います。
今の日本の陸地での風力発電をめぐる状況は、海外の大型風車にはない、日本固有の問題も含んでいるようです。大型風力発電機が人間の暮らす場所に接近したところ、そして自然環境の豊かな場所で建設されることにより生まれた摩擦と問題に加え、日本独自の厳しい自然条件を満たす風力発電機も必要とされています。
それは、日本の”社会”に適合するシステムとしての風力発電が必要だということです。もっと大型風車が普及すると考えていたのですが、システム、制度、環境、人間社会とのからみにおいて再検討、または風力発電が真に必要とされるまで時間が必要のようです。(t_t)
参考
・風力発電事業も環境アセスの対象に 専門委が中間報告-----asahi.com,2009年11月27日
・「風車の音」健康への影響調査へ…環境省-----YOMIURI ONLINE,2009年11月29日
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