大日本印刷、変換効率4%以上の大型50mm角有機薄膜太陽電池を開発
かねてから有機薄膜太陽電池を開発してきた大日本印刷が、実用化サイズに近いと考えられる50mm角の変換効率4%以上のセルを開発したということです。
実際に、フィールドで有機系の太陽電池を使った経験がないので、この先どれくらいで実用化するのか検討もつきませんが、次世代ローコスト太陽電池への期待は高まります。
プレスリリース / 2009年06月22日
・大日本印刷 大型50mm角サイズの有機薄膜太陽電池で エネルギー変換効率4%以上を達成
-----image(”DNP が開発したセルサイズが50mm角の有機薄膜太陽電池”) : 同リリースより
" 大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円、以下:DNP)は、従来に比べ大型でエネルギー変換効率4%以上を達成した有機薄膜太陽電池を開発しました。
今回開発した有機薄膜太陽電池は、50mm角の大型サイズで、従来から課題であった、大型化によるエネルギー変換効率の低下を大幅に改善しました。
..........
【開発の概要】
従来の有機薄膜太陽電池の開発において、約5%程度のエネルギー変換効率が達成されていますが、これは約2mm角程度の小さいテスト用太陽電池によるものに限られていました。50mm角程度の大型の場合、エネルギー変換効率は約0.1%程度と大幅に低下してしまうことから実用化には至っていませんでした。
DNPは大型化によるエネルギー変換効率低下の原因は、発電した電力を外周の電極まで集電する際に、透明導電膜に生じる発熱による電気エネルギーのロスによるものであると考えました。そこで、印刷技術であるフォトエッチング技術を応用し、透明導電膜に特殊な開口を有する補助電極を設けて、抵抗値を下げることにより発熱ロスを抑制し、エネルギー変換効率を高めることに成功しました。今回開発した補助電極を使用することで50mm角サイズのセルでエネルギー変換効率4%以上を達成しています。
..........
-----image : 同リリースより "
関連
・大日本印刷 高度な水蒸気バリアをもつ
脱アルミタイプの太陽電池用バックシートを開発 -----大日本印刷、2009年06月22日
・大日本印刷 印刷方式による有機太陽電池を開発 / プレスリリース-----ソフトエネルギー、2007/04/02
コメント続き
将来、薄いシートに印刷するように太陽電池を作る、印刷業界が太陽電池を作るというとそんなイメージが広がります。さらに、文章データーの記憶ができる電子ペーパー自らが屋内の照明から得る微弱な電力で表示を維持できるという可能性も文具の未来の姿としては興味深い展望ではあります。
有機薄膜太陽電池には、大幅なコストダウンの期待が高まります。早く、フィールドやより身近なところで使用してみたいです。
参考エントリー
・住友化学、エネ変換効率6.5%の有機太陽電池セル開発 / クリッピング 日刊工業新聞-----自然エネルギー、2009/02/27
ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。
しなやかな技術研究会のタイムライン3
--- グリーン・ポストのおすすめ”本”(amazon.co.jpインスタントストア)-----しなやかな技術研究会のGoogleマップ-----はてなのブックマーク-----
-- [ バックナンバー、しなやかな技術研究会のタイムライン1 、しなやかな技術研究会のタイムライン2]--
[テーマ別インデックス]
[PR GreenPostの商品案内のサイトへ PR]
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント