国内風車活況も、政府の導入促進策なく多用なビジネス展開を阻害
政府が2010年からの導入を検討している固定価格買取制は、太陽光発電に限定されたもので、しかも検討されている期間も短い。さらに、小水力、風力や地熱、これから世界的に導入が進むと考えられるバイオマスや海洋エネルギーなどは対象になっていない。広く再生可能エネルギーの導入促進を計るためには、総合的なエネルギー政策の中で、麻生首相が言葉では打ち出した2020年に再生可能エネルギー20%という内容を国の長期的なエネルギー政策に組み入れて具体化することが必要です。
・太陽光発電の規模を、2020年までに今より20倍に-麻生首相の新エネ拡大策とは?-----ソフトエネルギー、2009/04/14
結果、この麻生さんの発言の20%は、既存水力もカウントしているらしく。世界的には、2020年再生可能エネルギー10%というのが今後を考える上ではわかりやすいのです。
こんな状況下でも風が吹く場所では、大型風力発電の建設計画が目白押しの場所があります。
・風力発電 淘汰の波 建設ラッシュで風車価格高騰→採算悪化…中小撤退-----MSN産経ニュース、2009.4.22
" 風力発電所を建設する動きが活発化している。風力発電国内3位で独立系の日本風力開発が長崎県佐世保市で国内最大となる風力発電所の建設を計画しているほか、2位のJパワー(電源開発)は北九州市沖合で国内初となる本格的な洋上風力施設の検討に入った。.......... "
この記事の表題にあるとおり、大手の風力発電の業者は、事業の確立に成功しつつあるようですが、固定価格買取制度のような優遇策が整備されていない状況で、中小の業者はさまざまな困難に直面しつつあるようです。日本の電力事業への中小、地場産業などの参入こそが健全な国の多面的なエネルギー政策をささえる可能性があります。日本の再生可能エネルギーのビジネスの多用な形での発展が、地域振興や自立をささえる仕組みの整備が必要です。
-----image : 風力発電機[むつ小川原ウィンドファーム]
4月の頭に、六ヶ所村自然エネルギー学校に参加してきました。六ヶ所村に立ち並ぶエネルギー関連施設は、国家石油備蓄基地、原子力関連施設、そして立ち並ぶ風力発電群が隣接してたちならぶ、日本のエネルギー政策の縮図とも表現される地域を見学する機会がありました。六ヶ所村で四十数基、野辺地、東通を合わせると100基近い大型風力発電機が立ち並ぶ、風力発電銀座でした。ここでも大企業の運営になる風力発電は事業として成立しつつあるようでした。
そして、小さな風車を風の丘に建てて実際にまわしてみると、50Wの小型風車で30W以上の発電が、ずっと続くことがわかりました。計測はこれからですが、本当に小型風車がよく回ってくれます。たとえば、1kWの百万円ぐらいの設備費の風車を牧場が立てれば、みなさん省エネの勤めれば、月に5000円分ぐらいの電力ならば自給できる可能性があると思います。10kWの風車なら、売るほど電力ができます。国の施策しだいで、こうした小さな風力発電の可能性がある地域が日本の中にもまだまだありそうです。小さな事業も成立できる、そんな再生可能エネルギーの未来を夢みた時間でした。(t_t)
・六ヶ所自然エネルギー学校終了 青森から戻りました。参加者のみなさま、サポートのみなさまありがとうございました-----しなやかな技術研究会、2009/04/06
関連記事
・六ヶ所村自然エネルギー学校について-----自然エネルギー事業協同組合レクスタ、2009 年 4 月 19 日
参考
・六ヶ所村 : 風力発電
・NEDO : 日本における風力発電設備・導入実績 / 青森県
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