2009年を、自然エネルギーの飛躍の年に!
2009年を、自然エネルギーの飛躍の年に!、というタイトルの記事を書ける”業界”の片隅に事業者としていることは、ありがたいことです。しかし、この年の瀬から小社も同業者の自然エネルギー屋さんの業績や仕事の状況は、注目度があがっている中でも、話題性とは裏腹に厳しい状況になっています。好調といわれた車産業を襲ったあっという間の不況風の影響は、深刻で長期的なスパンで対処しなければいけない状況のようです。
さて、新年早々こんな記事がありました。
・ストップ地球温暖化 加速する自然エネルギー-----MSN産経ニュース、2009.1.2
".....■太陽光発電 普及急ピッチ 相次ぐ設備建設.....■風力発電 導入進む欧州 安定電源化に道.....■バイオ燃料 補助制度の確立急務.....■マイクロ水力発電注目.....■関連産業も拡大..... "
確かに、バイオマス、小水力などの分野では利用の裾野が広がりそうで大いに注目したいところです。しかし、太陽光や風力は、日本のエネルギー政策の中での役割がそもそも目標が低いので、実際に今後10年で基幹のエネルギーとして”工夫して利用する流れ”につながっていくのか? 慎重に見守らないと話題のみで終わる可能性が高いです。石油という決定的に安価で便利なエネルギーを利用し続けることからの脱却は、非常に困難で明確な社会システムのビジョンを必要とすると思います。果たして、私たちは覚悟をもって、脱石油、そして地震国における危険な原子力発電の利用を慎重に再検討することなどを進めて、新しいエネルギーの利用の形態と暮らしを育てることができるのかが問われています。
・研究報告:代替エネルギー源の勝者は風、水、太陽-----日刊 温暖化新聞、2009年01月03日
・研究報告:将来のエネルギー需要の10%はバイオマスに-----日刊 温暖化新聞、2009年01月04日
・代替エネルギー有望株:地熱エネルギーはスゴイ!-----日刊 温暖化新聞、2009年01月04日
日刊温暖化新聞に掲載された、上記三本の記事は、そのソースまで含めて貴重な情報とヒントが含まれています。昨年の原油価格のバレルあたりの単価が、安高のスパンが100ドル以上ある状況は異常でした。現在は落ち着いていますが、世界的な経済不況下では、この原油の価格に感慨はなく、いたるべく100ドル/バレル超えの時代のシミュレーションとして、今後のエネルギー安全保障において、貴重なデーターを与えてくれました。
石油は資源性よりその状況不安がもっとも世界を不安定にします。中東の石油に依存することの国としての見識も問われています。世界の趨勢は、エネルギーの分野で可能な限りのリスクの分散を図るということです。自然エネルギーに偏重するのではなく、一定の役目を果たすことが期待されていという現実的な動きです。
中でも地熱は、最近海外では急速に注目を集めています。日本も火山帯の上に国全体がのっているような地理、地形的な国土の状況への再評価が期待されるところです。
News / UNEP,Dec 2008
・Geothermal Energy Rocks!
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Achim Steiner, UN Under-Secretary General and UNEP Executive Director, said: "Geothermal is 100 per cent indigenous, environmentally-friendly and a technology that has been under-utilized for too long"."There are at least 4,000MW of electricity ready for harvesting along the Rift Valley. It is time to take this technology off the back burner in order to power livelihoods, fuel development and reduce dependence on polluting and unpredictable fossil fuels." he added.
The GEF-funded project has, over the past three years used techniques for identifying promising new drilling sites. The main challenge to expansion in Kenya and elsewhere along the Rift has been the risk associated with drilling and the high costs if steam is missed. The nearly $1million Joint Geophysical Imaging project has aimed to overcome these risks. Kenya has set itself a goal of generating 1,200MW from geothermal by 2015.
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関連情報
・World Geothermal Power Generation Nearing Eruption- Earth Policy Institute
日本は、地熱の利用では、6番目に地熱の利用が多い国(上記資料、2007)ということですが、注目すべきは、1990年から1995年までの5年間で倍近く設備容量をのばし、1995年には 413.7MWに達するも2007年の現状は535MWでここ数年はほとんど増えていないことです。さらに日本のポテンシャルはもっと高いという指摘もあり、地熱開発に再度力を入れるべきだと思います。
さらに、日本がほとんど手をつけていない分野に海洋エネルギーの分野があります。海流や波力、潮汐力に温度差などさまざまな発電方法がありますが、年末の海外の再生可能エネルギーのブログなどでとりあげられたVIVACE (Vortex Induced Vibration for Aquatic Clean Energy)は、注目株です。このシステムの今後についても、関心をもって情報を集めていくつもりです。実験結果が良好ならば、日本の沿岸でも取り組める海洋エネルギーの利用方法だと思います。(t_t)
・海流がバーに当たり引起す渦巻きの振動をエネルギーに変換する新機軸の発電システム Vortex Hydro Energy-----ソフトエネルギー、2008/11/17
University of Michigan - A new renewable energy concept
(UMNewsService,November 24 2008)
関連エントリー
-----GreenPostサイト横断検索 : 地熱-----
[ ソフトエネルギー カテゴリー : 潮汐力・海流など海洋エネルギー ]
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