北陸電力が風力発電の新たな購入条件に、「夜間の運転停止」??
北陸電力が来年4月から募集する10万キロ・ワット分の風力発電に、夜間の運転停止という条件をつけたそうです。これにより約2割の発電が失われると見ることもできるようで、、、、なんとも情けない処置に見えます。電線網は、電力会社のものとすれば、確かに電力会社に購入条件の決定権はある。しかし、電線がそもそもどこを通っているのかをよーく考えるとその公共事業としての役割とそれゆえの行政的な厚遇状態も見えてくる。電線網はだれのものなのか? だれのものであるべきなのか? いまさらながらによーく考える必要がある。
クリッピング / YOMIURI ONLINE,2008年11月16日
・風力発電参入上がる障壁
" 北陸電力は来年度、風力発電事業者からの電力購入で、深夜などに発電を止めることを応募条件に、初めて加えることを決めた。風力発電特有の不安定な出力に対応するのが目的だ。ただ、事業者側には収入減となるため、専門家は「地球温暖化の一翼を担う風力発電が先細りしかねない」と懸念している。
........ "
まあ、電線網はだれのものなのか? なんてこだわりのない人にはとんちんかんな話を持ち出さなくても、この気候変動問題、エネルギー問題に国家的な対応、国民的な協力が必要なお時勢に、2割捨てろというのは、あまりにも情けない。
そろそろマイクログリッドの日本で有効なシステム、最大限に地域のエネルギーを活用するシステムを考えないといけない。コスト高でも、安定しない電力といわれる風車の発電量の凸凹を安価に合理的に運用するシステムを作るのが早道なのかもしれない。発電量があまったときに、足りないときの穴埋めができるようなシステムとなると、蓄電池やフライホイール、水の電気分解などが考えられるのだろうが、、、、。過剰な設備はかえって風車の発展を阻害する。そもそもなぜ、日本の風車だけが、安定や電力質をかくまで要求されるのか?
安定性や電力の質を人質にとられていると、なにやら本来の風車の目的が見えなくなる。日本は、自前の地域に広く薄く存在する再生可能エネルギーを利用する必要はないのですか? このことのための技術的なチャレンジに対応していく方法はないのでしょうか?
-----image : "Wind Mind 2008"より
なんかもっと工夫できる余地がありそうに思います。
たとえば、
・風力発電で発電し、"冷やす"= 電気の削減 オランダの「大型冷蔵システム運用プロジェクト」-----ソフトエネルギー、2007/03/08
大型冷蔵施設の電力にまわし、電気を蓄電するのではなく、冷蔵という仕事として”蓄える”システムもオランダでは開発されています。電気の消費量>風力の発電量となるような施設や電力消費地は必ずみつかるはずです。ただし、それには、風車から地域の冷蔵施設に電力を融通できる法律的な整備も必要となります。いたずらに蓄電池で安定化させるという、コストがかかる方法や、今回のように「夜は買わない」ではなく、国全体で再生可能エネルギーの有効利用を進める道をさぐる必要がありそうです。(t_t)
参考エントリー
・Sustainable Zone -永続地帯 / おすすめサイト-----しなやかな技術研究会、2008/11/20
MEMO
・Connecting the World's Wind Farms-----TreeHugger,11.26.2007
・Wikipedia : Base load power plant
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