« イベント 12/1 小水力利用シンポジウム  - 農業用水を活かして農村をエネルギー基地に -(大分県日田市) | トップページ | 国内、太陽光発電市場に「 動きあり !? 」 »

再生可能エネルギー100%による自立運転に成功 / プレスリリース 三菱電機

Various_hybridgen
-----image(pop up ; ”リリース全文(PDFファイル)p.3図”) & text : 三菱電機、2007年11月12日発表より

" ~ 八戸市にて商用電力系統から独立した高品質な電力供給を実証 ~
株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長 田中 將介)、三菱電機株式会社(執行役社長 下村 節宏)、青森県八戸市(市長 小林 眞)の3者は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)からの委託事業「新エネルギー等地域集中実証研究」(八戸市 水の流れを電気で返すプロジェクト)の一環として、再生可能エネルギー※1(太陽光発電、風力発電、バイオマスガス発電)のみを用いて、商用電力系統と同等の高品質な電力品質を得る自立運転(商用電力系統から切り離した状態)に、世界で初めて成功致しました。

※1: 自然界に存在する枯渇する心配のないエネルギーを利用して発生させる電気・熱等のエネルギー

1.背景
現在、地球環境保護や省エネルギー意識の高まりから再生可能エネルギーの導入が増えていますが、太陽光発電や風力発電は出力が天候に左右されるため、再生可能エネルギーのみを用いて自立運転を行うには高度な制御技術が必要でした。そのため、これまで再生可能エネルギーのみを用いた自立運転による電力供給は、高度な電力品質が求められない一部の用途に限られてきました。
今回、新たに開発した電力制御システムで、再生可能エネルギーのみを用いて商用電力系統と同等の高品質な電力供給を行う実証試験に、成功しました。
2.実証試験内容
2007年11月3日から10日までの8日間、八戸市庁舎本館、八戸圏域水道事業団旧庁舎、八戸市内の4ケ所の小学校と中学校の合計6施設に対し、商用電力系統から切り離した状態で、再生可能エネルギー(太陽光発電、風力発電、バイオマスガス発電)のみを用いて電力を供給しました。
..........
4.自立運転実証の成果と意義
今回の実証試験では、商用電力系統から切り離された自立運転状態でも急な負荷変動や気象変化に伴う発電出力変動を電力制御システムが瞬時に検知し、蓄電池やガスエンジン発電機を制御することにより、商用電力系統と同等の高い電力品質(電圧・周波数等)を持つ電力の供給が可能であることが実証されました。
自立運転の実証実験の成功は、国内のみならず海外においても商用電力系統の停電等に対する一種の危機対策として注目を集めています。
5.「八戸市 水の流れを電気で返すプロジェクト」について
本プロジェクトはNEDO技術開発機構からの委託を受け、三菱総合研究所・三菱電機・八戸市が平成15年7月から共同で取り組んできたプロジェクトで、目的は太陽光発電や風力発電のさらなる普及を見据え、天候変動による発電量の不安定さを解消するためのシステム開発です。 "

関連記事
三菱電機、八戸市で電力の再生可能エネルギー100%による自立運転に成功-----NIKKEI NET 日経プレスリリース、2007/11/12

コメント

 希薄で天候に左右されるエネルギーということで、電力源としての信頼性を落とす評価が強い国内での再生可能エネルギーを蓄電池やガスエンジン発電機によって、瞬時に供給に連続性と安定性を保障するシステムの運用実験が行われたということです。太陽光発電設備-130KWp、風力発電-合計20kW、バイオマスガスエンジン発電機-合計510kW、さらに蓄電池を加えたシステムが試験運用され、その性能の実証試験が行われたそうです。風力発電機は、8kW×2ケ所、2kW×2台などかなり小型のものが利用されたようです。
 日本では、電力に高品質であることが求められています。信頼性は計画的な工業の発展に欠かせないものですが、それを理由に、世界中で大きく発展している再生可能エネルギー源の普及から取り残されることは、いただけません。ましてや、エネルギーに関してほとんど他国の資源に依存しているわが国においては、許される状況の選択ではないはずです。ここは、ひとつわが国のエネルギーの選択を技術、生活、工業など多面的な規模と方法で再検討する必要があると思います。受電契約において、省エネ型、再生可能エネルギーをも含めた多様な発電ソースが共存できるような、細かな方法も検討されるべきだと思います。
 ということで、今回のテスト運用は、複合的なエネルギーを高い信頼性と安定供給するという、国や企業からの要請、そして国民のライフラインである電力確保のの新たな取り組みへの一つのテストケースとして興味深いものです。再生可能なエネルギーを利用した地域エネルギーの確保という文脈へとつながっていくといいですね。(t_t)



ブログランキング・にほんブログ村へ

ブログ村ランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。





しなやかな技術研究会のタイムライン2 --- グリーン・ポストのおすすめ”本”(amazon.co.jpインスタントストア)-----しなやかな技術研究会のGoogleマップ

-- [ しなやかな技術研究会のタイムライン1 ]--

|

« イベント 12/1 小水力利用シンポジウム  - 農業用水を活かして農村をエネルギー基地に -(大分県日田市) | トップページ | 国内、太陽光発電市場に「 動きあり !? 」 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 再生可能エネルギー100%による自立運転に成功 / プレスリリース 三菱電機:

« イベント 12/1 小水力利用シンポジウム  - 農業用水を活かして農村をエネルギー基地に -(大分県日田市) | トップページ | 国内、太陽光発電市場に「 動きあり !? 」 »