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トヨタ プラグインハイブリッド車の実証試験を秋より開始

 秋からのプラグインハイブリッド車の実証試験を前に、試験車がベールを脱いだ。期待のリチウムイオンバッテリーの搭載はなかったが、かわりに、現実的なスペックが開示された。家庭用の100Vからも充電可能なスペックは、往復25kmの走行という距離設定により最小限度のバッテリーの搭載となった。今回の実証モデルに搭載される二次電池は、"種類 ニッケル水素電池 容量 6.5Ah×2(13Ah) 定格電圧 202V "。この電池パックと充電器を何より、見てみたい! ニッケル水素蓄電池の技術はとても進化している模様です。

プレスリリース / トヨタ自動車、2007/07/25
トヨタ自動車、プラグインハイブリッド車の国土交通大臣認定を取得

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「トヨタプラグインHV」は、トヨタが培ってきたハイブリッド技術をベースに、2次電池の搭載容量を増やすことにより、モーターのみでの走行(以下:EV走行)可能距離を拡大するとともに、充電装置を付加することで、家庭用電源からも充電可能な機能を備えている。従来のハイブリッド車と同様、エンジンとモーターを併用しているため、EV走行可能距離の拡大により、市街地のような短距離走行の際は、ガソリンを消費しないEV走行機会の増大が可能である。
 これにより、燃費の向上による、CO2排出量の削減や化石燃料の消費抑制、大気汚染の防止に加え、深夜電力の使用により、電気代も含めたトータルの燃料代が安くなるといった経済的な効果も期待できる。
 電気自動車が航続距離やコストの面などで課題がある中、電気エネルギーを自動車に活用する取り組みとして、プラグインハイブリッドは、今後の有望な技術と考えている。
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なお米国・欧州においても、今後、公道走行を実施する予定である。
 トヨタは、プラグインハイブリッドを、環境対応における将来のコア技術と位置付け、引き続き鋭意開発を進めていく。
プラグインハイブリッド車 走行シーンを動画でご覧頂けます。 "
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関連情報
Toyota Gets Plug-in Hybrid Vehicle Certified for Use on Public Roads - Video Report-----JCN NETWORK,2007/8/1

Plug in the Prius -This would double a hybrid's mileage, although not easily. ------Press-Telegram,07/30/2007

パナソニックEVエナジー / 商品一覧

コメント続き

 これまでしな研では、関連ブログで本当に数多い記事をプラグインハイブリッド車についてアップしてきました。

---------Google サイト内検索 : プラグイン----------
---------しなやかな技術研究会β内検索 : プラグイン----------

 理由は、主にアメリカ、カナダで熱狂的な支持者たちが、展開するプラグインハイブリッド車希求論に興味をもったからです。ご存知の通り、アメリカでは車は生活に必須の乗り物となっています。ガソリン高、そして石油の将来の資源性の限界を示しているピークオイル論は、ある時期を越えると、その影響が車社会を直撃するとされています。石油がなくなればまったく役に立たない一般車では、燃費が悪く、その将来性に疑問をもつひとたちがいました。電気自動車、燃料電池車も将来の車として有望とされていますが、スタンドや燃料の供給としては、石油と同じ問題を抱えることになり、次世代にはまだブレークスルーの技術が必要です。ところが、そこに登場したハイブリッド車は、車にモーターとエンジンを積載することで、両者を適宜運用するシステムをここ数年間でブラッシュアップすることができました。何よりも、ガソリンを使いながら、電気モーター利用の可能性を押し開いた”すぐに使える技術”となりました。

 そして、ハイブリッド車を利用しているユーザーが、電気モーターでの走行能力をさらに高め、家庭用のコンセントなどから充電できるより大きなバッテリーバンクを搭載した車の可能性をさかんに議論しはじめていました。
 そのとき読んだ記事へのリンクが上の検索内に埋もれていると思いますが、ちょっと適切な記事へのリンクがみつからなかったので、これは印象をふくらませた話です。

「普段の通勤なら、せいぜい往復45Kmぐらいだ。プリウスにしてからガソリンスタンドに行く回数は、せいぜい月に数回に減った。プリウスには、電動優先走行モードも隠されているから、ちょっと大目のバッテリーを搭載して、家庭で充電すれば、それこそガソリンスタンドに行くのは、遠出の時だけでいいことになる」

「我が家の太陽電池は、ほぼ家庭の電力の8割以上を賄っている。省エネすれば、100%自給も無理な話ではない。そして、プラグインハイブリッド車が販売されたら、太陽電池の容量を倍程度にすれば、電気と移動のエネルギーを5万ドル程度の投資で自給できる可能性がある。それにウチは農家だから、インフラの寿命とコストしだいでは、石油高でも農場を安定的に運営し暮らしを成立させることができる可能性がある。」

 こんな感じの意見を読んだのが数年前のパーマカルチャーと脱石油のアメリカの団体のホームページでした。
 そして、それとは別のエコカー愛好家がカリフォルニアで、プリウスを改造し、バッテリーを追加搭載した自作のプラグインハイブリッド車をデビューさせ、やがてガレージをたちあげ、希望者のプリウスの改造を始め、そのうちサードパーティ勢のかなりちゃんとした、プラグインハイブリッド車改造ユニットが販売されます。

Hymotion Hybrid (プラグイン・ハイブリッド キットがカナダのHymotion社からリリース) / クリッピング Hybrid Car Blog-----しなやかな技術研究会、2006/03/27

 このカナダのHymotion社のキットは、それなりに売れたようで、PHEVのたたき台的な改造プランになっています。そして、昨年トヨタが正式にプラグインハイブリッドへ取り組むことを発表したことで、どんな仕様、というかどんなバッテリーを搭載するのかに注目が集まっていました。当然、次世代のリチウムイオンの搭載かと思いましたが、今回トヨタが試験走行させる車は、この追加のバッテリー部分を必要十分な小さめのサイズで実績のありコスト安のニッケル水素蓄電池を採用しています。そして、動画のプレス発表によれば、この仕様をHVベースのPHV(ハイブリッドベースのプラグインハイブリッド)と位置づけ、よりモーター依存とバッテリー容量の大きなEVベースのPHV(エレクトリックカーベースのプラグインハイブリッド)との違いを強調している点が印象的でした。将来的には、さらにバッテリーを増量することも可能でしょうし、次世代のバッテリーが実用化するなどし、環境が整うまでにモーターとエンジン、電気とガソリンなどの液体燃料のより高次の走行性能を試すということでしょう。

" 【トヨタプラグインHV主要諸元】 車両 名称 トヨタプラグインHV(TOYOTA Plug in HV) 全長/全幅/全高 4,445 / 1,725 / 1,490 mm 重量 1,360kg 乗車定員 5名 EV性能 EV走行可能距離 13km(10・15モード走行) EV走行可能最高速度 100km/h エンジン 排気量 1,496cc 最高出力 56kW(76PS)/5,000rpm 最大トルク 110 N・m (11.2 kg・m)/4,000rpm モーター 種類 交流同期電動機 最高出力 50 kW(68PS)/1,200~1,540rpm 最大トルク 400 N・m(40.8 kg・m)/0~1,200rpm 2次電池 種類 ニッケル水素電池 容量 6.5Ah×2(13Ah) 定格電圧 202V システム 最高出力 100kW(136PS) システム電圧 202~500V 充電 電源 家庭用電源 時間 1~1.5時間(200V)、3~4時間(100V) * エンジンとモーター(バッテリーパワーに依存)により、システムとして発揮できる出力(トヨタ算定値) "

コメント続き
 プラグインハイブリッド車は、国内においては、オール電化住宅と同様、エネルギーを電力に依存させるということで、疑問視する見方もあります。確かに、未電化地域がほどんどないに等しい日本においては、その有効性が疑われる点もあります。しかしながら、送電ロスはすべての電力網での問題です。それが早晩問題になってきます。遠くの原発や大型の発電所で発電し、延々電線でロスをしながら大都会まで給電するという現在の系統そのものが問題になる時代が来ると思います。 石油の価格が上昇、天然ガスも石炭もそしてウラニウムも値段は上がる傾向にあります。システム全体のロスを最小にするために、エネルギーの地産地消という、海外でいうオートノマスなシステムが先進国でも研究されています。やがて、地産地消の個人版の太陽電池を屋根の上に通常の倍程度配置し、電力とプラグインハイブリッド車で、ほとんどのエネルギーを電力網に依存しないで維持できる新たな住宅用連系システムや独立系のシステムが誕生するかもしれません。キーワードとしては、「リチウムイオンバッテリー」、「電源車としてのプラグインハイブリッドカー」、「ガソリン以外の燃料と電気のハイブイリッド」など、こうした単語で新しいビジネスを考えている人もいます。いろいろな意味で、このPlug-in Hybridという技術には、可能性がいろいろあると思います。(t_t)

参考記事
電気自動車時代に向けた、次世代バッテリー開発競争-----Wired Vision,2007年07月09日

関連エントリー
トヨタ自動車、プラグインHV車の公道走行に必要な大臣認定取得-----GreenPost -Heuristic Life -,2007/7/26

環境対応技術の開発とエコカーの市場導入を強化 / プレスリリース トヨタ(PHEVを明記も、投入時期が遅いと、、?)-----しなやかな技術研究会、2006/06/19



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コメント

追加情報
・トヨタ、家庭充電式ハイブリッド車で仏電力と提携-----日経Ecolomy,2007/9/5

http://eco.nikkei.co.jp/news/article.aspx?id=2007090508216n1

" トヨタ自動車は5日、家庭用電源で充電できる「プラグイン・ハイブリッド(HV)車」でフランス電力(EDF)と提携することで合意したと発表した。共同で試験車両の走行テストを実施するほか、車両の充電システムの開発などを進める。当初はフランスのみでの提携だが、将来は欧州全域に広げる考えだ。 "

投稿: 追加情報 家庭充電式ハイブリッド車で仏電力と提携 | 2007/09/06 03:06

Hi! Mat

Thank you interesting info.

About the bumper stickers
" Plug-In Hybrid Wannabes " !

Toji Tsuneto
t_tsuneto@greenpost.jp
 GreenPost
A member of Renewabe Energy X Traders Association

投稿: t_t | 2007/08/23 19:22

Hi,
I've made some bumper stickers to promote PHEVs, including some in Japanese. 例えば、”大きくなったらプラグイン・ハイブリッドになりたいな!”。
Please check it out:
http://phev.wikispaces.com
and share this with your friends.

Thanks, マット

投稿: Matt | 2007/08/23 14:00

追加情報
・Lithium Battery Delays and Advancements-----Cleantech Blog,August 14, 2007

http://www.cleantechblog.com/2007/08/lithium-battery-delays-and-advancements.html

投稿: 追加情報 Lithium Battery Delays and Advancements | 2007/08/15 14:28

ecologicianさん
 コメントありがとうございます。
 プリウス、太陽光発電。日本でも両者を組みあわせて、意外と早く、個人レベルの”擬似的な”オートノミーが実現できるかもしれませんね。
 さらに、石油の値段しだいでは、技術の優先度がどんどん変化すると思われます。
 極省エネで快適で維持コスト、エネルギーもひくい都会での暮らし。そして、郊外、田舎での擬似的なオートノマス(自立型システム)により今後いろいろなことが形になります。
 プリウスがでたとき、懐疑的な人は当時たくさんいたと思います。しかし、その成功によって、実際の社会で使える車を提案し、ユーザーと時代の要請に応える、という成果を実現したトヨタの姿勢と技術は評価されるべきものだと思います。
 

投稿: t_t | 2007/08/06 11:07

非常に興味深い内容です。私たちが二代目プリウスを購入するときから、トヨタが次世代を見据えた研究開発に取り組んでいる事は承知していましたが、プラグインハイブリッドカーの技術が実用化できれば、太陽光発電とも連動して、明るい光明が見えてきますね。

投稿: ecologician | 2007/08/02 13:09

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» トヨタ、プラグインハイブリッド車の走行試験を米で実施へ [GreenPost -Heuristic Life -]
 プリウスのプラグインハイブリッド車、ことしの秋にはせあちこちで走行試験がおこなわれそうですね。サードパーティーもリチウムイオンバッテリーバンクなどを用意する時間ができるかもしれませんね。トヨタ本体が、リチウムイオンをどこまでタイムテーブル上でつめているのか? 期待もありますが、、、、 関連エントリー ・トヨタ プラグインハイブリッド車の実証試験を秋より開始-----ソフトエネルギー、2007/08/02 ... [続きを読む]

受信: 2007/08/03 01:11

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