バイオ燃料元年到来 新日石・根岸製油所 ETBE積載タンカー入港 / クリッピング FujiSankei Business i
" バイオガソリンが27日から首都圏で発売されるのに先立ち、ガソリンに配合する約7800キロリットルのエチル・ターシャリー・ブチル・エーテル(ETBE)を積載した第1弾のタンカーが6日、新日本石油精製の根岸製油所(横浜市磯子区)に入港、荷揚げ作業が行われた。 "-----FujiSankei Business i. ,2007/4/7
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いよいよ一般のガソリンスタンドでのバイオエタノール混合燃料の販売がはじまるそうです。一般のガソリン車で使えるように調整して販売されるようです。記事で「エチル・ターシャリー・ブチル・エーテル(ETBE)」と書かれている燃料は、フランスでは、てんさい、小麦から作られ、年間3万KL(2005年)製造され、ガソリンとの混合率は、エタノール分で上限約3%とのことです。
(農林水産省 バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議 : 第7回バイオマス・ニッポン総合戦略推進会議 配布資料一覧 / 配付資料資料1 国産バイオ燃料の導入の更なる拡大に向けて[PDF:38KB]より)
さらに、別の資料によると
「フランス、スペイン
・ フランスでは1995 年からバイオマス由来のエタノールからETBE を生産し、ガソリンに15%添加して利用されている。
・ エタノールについては、小麦及びエタノール原料としている。エタノール原料用と
して、1999 年には小麦が約18,000ha、テンサイが約12,000ha 作付けされている」
(環境省 : 第3回 再生可能燃料利用推進会議 / 資料3 ETBEについて [PDF 146KB] さらに、資料2 E3のCO2削減費用対効果の試算 [PDF 102KB] )
これらの情報から、政府が考えるエタノール燃料についての基本的な考え方が見える資料です。しかしながら、こんな情報もあります。今回はテストケースとしての販売ですが、記事によると”10年度には全国約4万8000カ所にある全サービスステーション(SS)で供給”ということですから、今後は今回のフランスだけでなく、アジア、ブラジルなどからのものも入ってくる可能性があります。
関連記事
・小泉氏、新燃料普及に一役 米大統領弟らと団体代表に-----Sankei Web,2007/03/23-----米大統領、ビッグスリー首脳と会談 エタノール普及で一致
上の二つの記事を読むと、ブッシュ-小泉ラインは今も生きているということですね。安部政権は、バイオ燃料の利用率を高める方向で動いているわけですが、今回の動きで輸入は見えてきました。石油会社の利益になる形での方向性はますます強化されるわけだと思います。一方で、可能性のあるセルロースや地域分散型の国産バイオエタノールとなると、ちょっと方向性がまだまだ見えてきたとはいえません。廃材、非作物系の農産物由来のセルロース系などは、技術的にも日本の得意分野という面もあるので、ぜひ、多面的な展開でいってほしいです。輸入と国内の技術の進歩というバランスを期待するのですが、石油会社(アメリカの巨大農業資本)主導だとバランスは期待できません。環境に本当にやさしいのか、持続可能なのかなどもっと踏み込んだ検討が必要です。とうもろこしに関しては、タイムリーな記事がいくつかワールドウォッチのサイトの掲載されています。(t_t)
参考記事
・【資源】トウモロコシが燃料へ。バイオ燃料の可能性《1》レスター・R・ブラウン-----WorldWatch-Japan.org,2007-5(?)
参考サイト
・バイオマス情報ヘッドクォーター
・バイオマス産業機構
関連エントリー
・植物性廃棄物バイオ燃料 米、年間1億3000万ガロンへ / クリッピング FujiSankei Business i.-----ソフトエネルギー、2007/03/13
・疑問視されるバイオエタノールの環境対応-----ソフトエネルギー、2006/06/16
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