New Ethanol Plants to Be Fueled by Cow Manure(牛糞から燃料。それでコーンからバイオエタノール) / クリッピング National Geographic News
" The new facilities may have a big impact on the growing debate ..........
The new plant is expected to extract methane from 1 billion pounds (453,000 metric tons) of manure?the product of about 500,000 cows?to generate 100 million gallons (378 million liters) of ethanol, plus ash by-product, each year. "-----National Geographic News,August 18, 2006
参考記事
・Iogen’s Ethanol Ploy-----Red Herring,May 15, 2006
・Waste-Based Ethanol: $30M-----Red Herring,May 2, 2006
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食物由来のバイオエタノールは、石油価格と連動し値上がりします。アメリカの大規模農業は、作物を生育させ精製する過程でエネルギー(とうぜん石油)を消費するので、作物を代替燃料に利用することには無理があると考えている人が多いと考えています。
また、人間が口にできる作物を利用し、気候変動が心配される現状にあって、持続可能なエネルギーであるといえるのか、まして飢餓が存在する世界にあって倫理的に許されるのか? 疑問だらけです。
そして、世界の論調としても、作物由来のエタノールではなく、木材、草などのセルロースを原料とするエタノールに関心はうつりつつあると考えてきました。
しかし、今回の記事では、コーンからエタノールを精製するのに、牛糞から作ったメタノールを燃焼させることで、結果石油の利用を削減できるというアイディアをもとに、プラントが建設され運用が開始される予定であるといいます。このアイディアが登場して、エネルギー収支の議論にあらたな議論を提供してくれたようです。アメリカの農業関係者としては、コーンをどうしても利用したいようですね。たしかに、牛もコーンも農業関連の企業が扱っている原料で、かれらの技術的な論理にも一理ありそうですが、、、単純に牛糞からメタノールだけなら、興味深いシステムなのですが。
しかし、そうでもしないとエネルギー的なメリットがないということで、単純な作物由来のエタノールの将来は危ういものです。
ましてや、単純に輸入すればいいというわけがなく、代替燃料としての価値は慎重に考えるべきだと思います。
国内の作物のバイオエタノールには、エタノール燃料の利用技術開発という観点からも、国がひとつの可能性としてとりくむべき技術だと思います。しかし、アメリカ、ブラジルからの作物由来のエタノールの輸入には、さらに多面的な議論が必要だと考えています。下の関連エントリーは、とうじ最大のアクセスをかせいだ記事です。現在も検索エンジンからこられる方が多いです。国が税金を動かしそうなバイオ燃料。さらに注目していきたいです。(t_t)
関連エントリー
・食物由来のバイオ燃料がダメな理由-----しなやかな技術研究会β、2006-08-23
・作物由来のエタノールは、先進国のエゴ燃料-----しなやかな技術研究会β、2006-07-04
・代替燃料:「バイオエタノール」導入へ取り組み / クリッピング MSN毎日インタラクティブ-----ソフトエネルギー、2006/04/12
・疑問視されるバイオエタノールの環境対応-----ソフトエネルギー、2006/06/16
・代替燃料:「バイオエタノール」導入へ取り組み / クリッピング MSN毎日インタラクティブ-----ソフトエネルギー、2006/04/12
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追加情報
・Is Ethanol the Wrong Way to Energy Independence?
-----Renewable Energy,September 8, 2006
http://rengen.info/renewableenergy/181.html
投稿: 追加情報 from Renewable Energy | 2006/09/12 10:27