伊藤忠商事関連 スカテック・ソーラー、南アフリカ共和国でアフリカ最大級の太陽光発電設備建設に着工
伊藤忠商事が37.5%を出資するノルウェーのスカテック・ソーラー Scatec Solar は、南アフリカ共和国でアフリカ最大級の太陽光発電設備建設に着工しました。今回着工したのは、2012年5月の入札で南アフリカ共和国政府より優先契約交渉権を獲得した第2期太陽光発電事業の合計115MWp分です。
これは、南アフリカ共和国政府が将来的に電力需要の約2割を太陽光をはじめとする再生可能エネルギーにより賄うという目標を達成するために推進されている、South African Renewable Energy Independent Power Producer Program(REIPPP、南アフリカ再生可能エネルギーエネルギー独立プログラム)に基づき実施されるものです。スカテック・ソーラー Scatec Solar は、昨年末よりは、南アフリカの北西州(North-West Province)のKaklbultにおいて、すでに75MWpのメガソーラーの建設を開始し、太陽電池の設置はほぼ完了し、稼動に向けて最後の調整が行われています。この75MWpと今回の115MWpを合計し、2014年末ごろに190MWpのアフリカ最大どころか、世界最大規模の巨大太陽光発電所が完成する見込みです。
・伊藤忠商事、南アフリカ共和国における 75MWp メガソーラープロジェクトを発表-----ソフトエネルギー、2012/12/12
今回の、115MWpの事業では、160haの敷地に約46万枚の太陽電池パネルを敷き詰められるそうです。この容量で、年間225GWh以上の発電量が見込まれています。設備利用率を計算すると22%を超えます。日本における設備利用率が12%程度とされていることを考えると実に驚くべき数字です。いかに日射量が多いかがわかります。
のホームページに、先行する75MWp分の工事の様子、Kalkbult Solar PV Plantのスライドショウが公開されていました。前々からその具体的な様子が気になっていたので、参考になりました。
プレスリリース / 伊藤忠商事、2013年6月 7日
・南アフリカ共和国でアフリカ最大級の太陽光発電設備建設に着工
"日本、アジア、中近東での展開を拡大伊藤忠商事株式会社(略)が37.5%を出資するScatec Solar社(ノルウェー、以下「スカテック・ソーラー」)は、2012年5月の入札で南アフリカ政府より優先契約交渉権を獲得した第2期太陽光発電事業(合計115MW)について、2013年5月9日付で20年間の売電契約を国営電力会社Eskomと締結しました。また、同国の銀行との融資契約も締結し、2014年末頃の稼働開始を目指して建設着工致しました。本事業においては160haの敷地に約46万枚の太陽電池パネルを敷き詰めることで年間225GWh以上の発電量を見込んでおり、約53,000世帯相当分の消費電力を賄うと同時に、年間190,000tのCO2削減効果が期待されます。
南アフリカ政府が将来的に電力需要の約2割を太陽光をはじめとする再生可能エネルギーにより賄うという目標を設定する中、本案件はREIPPP制度(*)に基づき推進されるものです。スカテック・ソーラーの同国における太陽光発電設備容量は第1期(75MW)と合計で190MWとなり、大型太陽光発電所の開発から建設・保有を手がける太陽光システムインテグレーターとしてのアフリカでの地位を確固たるものとします。
また、スカテック・ソーラーは太陽光発電設備を世界中に普及させるため、電力需要が急速に高まっている新興国において、他アフリカ各国での開発、中近東における現地有力パートナーとの事業展開を進めるなど様々な取組を展開しています。日本においても伊藤忠商事との戦略的な取り組みの一環として、メガソーラー事業を協働展開していきます。ドイツ、イタリア、フランス、チェコ等の欧州諸国や南アフリカ等で培ってきた大型メガソーラー案件組成の経験・ネットワークを活用し、目下の目標として100MW相当の太陽光発電所の開発・建設を進めて参ります。
(*)REIPPP制度;南アフリカ政府が同国内での再生可能エネルギー導入を推進する為、政府保証の元、国営電力会社ESKOMを通じて再生可能エネルギーにて発電された電力を買い取る制度。Renewable Energy Independent Power Producer Procurementプログラムの略称。
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関連
・Scatec Solar démarre la construction de 115 MW supplémentaires de solaire photovolta-----Scatec Solar,13.05.2013
- May 13th, 2013 Scatec Solar ready to build another 115 MW of solar PV in South Africa – good progress on its first 75 MW project
-----image(”catec Solar's 75 MW Kalkbult project is progressing well. 156 km of substructure and 315 000 solar panels will be installed before the park is completed.”) : 上記リリースより
- Construction of the Kalkbult Solar PV Plant is progressing as planned.
-----image : 上記サイト
-----image : Googleマップで、南アフリカ、Kalkbult近辺
コメント続き
南アフリカの日射量の資料が公開されていました。Kalkbult Scatec Solarの水平面全天日射量(GHI)は、2300kWh/平方メートル・年を超えています。日に直すと、6.3kWh/平方メートル・日にも達しています。高温による発電ロスを考えても、日本約2倍にも達する太陽エネルギー資源を保有していることになります。
参考
-----image(”Annual sum of global horizontal irradiation, average 1994-2011 GHI index”) : PV-Insider.com、「PV Plants Map 2012
South AfricA - PV Project Development Summit South Africa 5-6 September 2012, Johannesburg」よ[ (No.16が、Kalkbult Scatec Solar 72.5(MWp) Kaklbult, North-West Province ]
他地域で工事が進んでいるメガソーラーもありますが、南アフリカ共和国に2014年末ごろに190MWpのメガソーラーが完成するとすると、当然メガソーラーランキングにも入ります。
参考エントリー
・メガソーラー世界ランキング(100MWp以上) 再生可能エネルギー豆知識
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