IHI、東京消防庁の都内の消防署33か所にA123 Systemsのリチウムイオン蓄電システムを一括納入
IHIは、東京消防庁の都内の消防署33か所向けにA123 Systemsのリチウムイオン蓄電システムを受注し、来年3月に一括納入すると発表しました。受注内容は、5kVAのリチウムイオン蓄電池および電源装置で83台で、非常時、および無瞬停機能を有する蓄電システムだということです。
A123 Systemsといえば、いち早く中国での展開を図ったことでも注目された、リチウムイオン蓄電池関連のベンチャー企業です。今後、IHIとA123Systems社は、事業提携を結び、リチウムイオン電池システムを国内で展開するということです。
・A123 Systems、中国の風力発電システム用に500kWリチウムイオン蓄電池を供給すると発表-----しなやかな技術研究会、2011/07/28
IHIのリリースで使われた写真からみると、納入されるモジュールは、AMP20 Energy Modulesのようです。さらに、このモジュールを組み合わせることで23kWhにまで対応、さらにそれを組み合わせて、、、。上のエントリーのように、数百キロのシステムにも対応可能ということです。
プレスリリース / IHI、2011年11月17日
・東京消防庁からリチウムイオン蓄電システムを初受注 -都内の消防署33か所に一括納入-
" IHIは、このたび、東京消防庁から、リチウムイオン蓄電システム83台を一括で受注しました。
今回の受注は、IHIとしてリチウムイオン蓄電システム初受注となるもので、納期は2012年3月の予定です。本件は、東京消防庁麹町消防署をはじめとする都内33か所の消防署が対象となっているもので、ピークシフト機能、非常時蓄電池機能、および無瞬停機能を有する蓄電システムです。
ピークシフト機能は、東京電力の商業用電力から蓄電し、昼間等需要の高い時間帯に放電をおこない電力消費量の平準化をおこないます。
非常時蓄電機能は、商用電源が停電した場合に、蓄電池から3時間程度の電力(エネルギー量:8.4kWh)供給が可能となります。また、無瞬停機能により、停電時に電源が途絶えることなく、蓄電システムから電源供給が行えます。今回、東京消防庁は、蓄電池の「安全性を考慮し、高温等の温度変化においても化学反応をしない安全な材質を用いたオリビン型構造リン酸鉄リチウム電池」*1を指定し入札を実施。IHIが11月14日におこなわれた入札で落札いたしました。
IHIでは、A123Systems社と事業提携を結び、リチウムイオン電池システムの事業化を開始しております。IHIリチウムイオン電池システムの優れた安全性と競争力を活かし、今後とも、低炭素社会の実現に向け、より一層リチウムイオン電池事業を推進していきます。
-受注概要-
受注内容:リチウムイオン蓄電システム(電源装置:単相3 線200V 5kVA)×83台
東京消防庁麹町消防署など33か所に設置。東京電力の商業用電力から蓄電し、停電時や昼間等需要の高い時間帯に放電する装置
納期 :2012年3月*1:東京消防庁製造仕様書より
※ オリビン型構造リン酸鉄リチウム電池とは:正極材に同材料を使用した安全性に優れるリチウムイオン電池です。
.......... "
関連
・A123 Systems Expands Partnership With IHI Corporation to Meet Increasing Demand for Lithium Ion Battery Technology in Japanese Transportation Market-----2011/11/7
・A123 Systems : AMP20 Energy Modules
追加情報
・NEC、イタリア大手電力会社に欧州最大クラスの大容量 2MWhリチウムイオン蓄電システムを納入-----ソフトエネルギー、2014/04/24
"NEC、中国万向集団からA123社の蓄電システム事業を買収-----NEC、2014年3月24日"
コメント続き
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)