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2014/02/13

東京メトロ、非常用バッテリーを使用し東西線西葛西駅 - 南砂町駅間2.7kmを災害等対応の自力走行実験に成功

 東京メトロは、東西線西葛西駅~南砂町駅間2.7kmの区間を、回生エネルギーにより蓄電された、地上置きバッテリーを利用し、自力で走行する実験に成功しました。これにより、震災等の影響により停電が発生したときに、安全かつ迅速に避難するために、駅間や長大橋梁に停止した列車を最寄り駅まで救済する処置が可能となるということです。
 この実証実験は、日立製作所と協力して実施されたもので、同社の昨年10月のリリースによると、EM-B tractionと命名された、蓄電池式回生電力貯蔵装置(B-CHOPシステム)を応用したものになっています。このシステムでは、非常時対応だけでなく、通常時には貯蔵した電力で加速列車をアシストすることが可能です。運行に必要な総電力量の削減に寄与することも期待されます。この装置にはリチウムイオン電池が使用されています。発表によると、リチウムイオン電池を使用した非常用地上バッテリー装置のみによる列車の自力走行は国内初だということです。


プレスリリース / 東京メトロ、2014年1月31日
ニュースリリース / 新たな可能性への挑戦!!  非常用地上バッテリー装置による列車の自力走行に成功!  非常用地上バッテリー装置を使用し東西線西葛西駅~南砂町駅間2.7kmを走行

Tokyometro_battery_run
-----image : 同リリース

" 東京メトロ(略)では、震災等の影響により停電が発生したときに、お客様に安全かつ迅速に避難いただくため、駅間や長大橋梁に停止した列車を最寄り駅まで救済するための非常用走行バッテリーの研究を進めております。

 平成 26 年 1 月 26 日に、株式会社日立製作所と協力し、「非常用地上バッテリー装置※」に蓄えた電力のみを使用し、東西線西葛西駅~南砂町駅(2.7km)の列車自力走行に成功いたしました。 この装置のバッテリーはリチウムイオン電池を使用しており、リチウムイオン電池を使用した非常用地上バッテリー装置のみによる列車の自力走行は国内初です。

※ 非常用地上バッテリー装置は、駅・駅間等に設置するもので、通常時は回生電力を吸収して蓄えた電力で加速列車をアシストすることで省電力化に貢献しつつ、非常時は電車線に電力を供給することで、駅間や長大橋梁に停止した列車を停電時でも最寄り駅まで救済することを可能にするものです。

今回の列車自力走行実験の結果を踏まえ、お客様にいっそう安心してご利用いただけるような新たな鉄道システムの構築に取り組んでまいります。
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関連
非常用地上バッテリー装置(EM-B traction)を使用した鉄道車両走行試験の実施-----日立製作所、2013年10月7日
Hitachi_kaisei_renewbattery_train
-----image : 上記リリースより

"..........東京メトロ)と共同で、震災等の大規模災害の影響で停電した際に、駅間で停止した列車が最寄り駅へ自力走行する電力を供給する非常用地上バッテリー装置(以下、EM-B traction)を使用した車両走行実験を2014年1月から開始予定です。

日立は2013年3月より、東京メトロと協力してEM-B tractionの研究を進めています。
EM-B tractionは、蓄電池式回生電力貯蔵装置(以下、B-CHOPシステム)で確立した日立の技術を応用したもので、列車の停止や減速の際に発生する回生電力を吸収して蓄電池に貯蔵し、列車の運行に必要な電力として利用するシステムです。通常時には、蓄電池に一時的に貯蔵した電力で加速列車をアシストすることで、運行に必要な総電力量の削減に寄与します。大規模停電などの非常時には、貯蔵した電力を電車線へ供給し、駅間で停止した列車を最寄り駅まで自力で走行させることが可能となります。
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地球環境と東京メトロ

".....TOPIC2 東京メトロ・エコプロジェクト「みんなでECO.」始動.....西線では、電車がブレーキをかけたときに発生する回生電力を駅舎向けに供給する実証実験を行っている..... "

東京メトロ 2012ニュースリリース / 2012年8月7日 回生電力の有効利用による 駅施設の省エネ推進に向けて 駅舎補助電源装置を導入し実証実験を行います(PDF)
Tokyometro_kaisei_brake
-----image : 上記リリースより

".....三菱電機株式会社と協力し、
電車がブレーキをかけたときに発生する回生電力を駅舎向けに供給する駅舎補助電源装置を平成
24 年 8 月中旬に東西線の西船橋変電所に導入し、約 2 か月間にわたって実証実験を行います。
..... "

関連エントリ
東京メトロ、東西線妙典駅のホーム屋根に280kWpの太陽光発電の整備計画を発表-----ソフトエネルギー、2012/05/31

参考エントリー
東芝は、高効率のモーターと回生ブレーキシステム、そして新開発のインバーターを阪急電鉄 8000系車両に搭載し、従来比約50%の省エネを実証-----しなやかな技術研究会、2012/10/25

"....東京地下鉄株式会社(以下、東京メトロ)16000系車両にて採用されている高効率の全閉PMSMとVVVFインバータ装置のシステムにおいて、東京メトロ06系車両に搭載しているIMとVVVFインバータ装置のシステムと比べて、力行の消費電力量を削減し、制御の見直しによる電力回生ブレーキの負担の増加により、営業運転にて39%の消費電力量削減を実現しています。....."

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2014/02/05

走りはじめた、小型二人乗り電気自動車 Honda MC-β(エム・シー・ベータ)

 意外に”とがった顔”をしている。当初の発表では、予想の付かなかった顔だ。ホンダが昨年発表した、超小型EV「MC-β(エム・シー・ベータ)」の話です。

Honda MC-B Driving Review

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-----image : (AutoMotoTV,2013/11/20)より

 MC-β(エム・シー・ベータ)は、こんな車です。

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-----image : 上下ともHonda :MC-β(エム・シー・ベータ)より-----
Benefit_image04

”Hoda MC-β サイズ(全長×全幅×全高) 2,495×1,280×1,545(mm) 最高速度 70km/h以上 モーター出力 定格6kW/最大11kW バッテリー リチウムイオンバッテリー 最大航続走行距離 80km以上 充電時間 3時間以下(200V) 7時間以下(100V)

二人乗り”

 この二人のりも、前後に並ぶ形なのが面白い。後座席は、運転席の真後ろではなく、ずれているのが上の写真ではわかります。実際に後席にのってどんな感じがするか知りたいところです。そして、2013年11月から熊本県、さいたま市、宮古島市の各自治体と、MC-βを使った共同社会実験が開始され、宮古島では充電ステーションの電源を太陽電池でまかなう試みも開始されました。

Hondaと東芝、宮古島で超小型EV「MC-β」を再エネで運用するプロジェクトを開始-----ソフトエネルギー、2014/02/03

Main_image02
-----image : Honda :MC-β(エム・シー・ベータ)より

 都市での通勤や買い物を支える小さくて燃費のいい車。軽くて取り回しがいい車。シティ・コミューターとも表現される車の未来がはじまりつつある。


参考
超小型EV「MC-β」を発表 ~熊本県、さいたま市、宮古島市と社会実験を開始-----Honda,2013年11月19日

関連
・Honda : MC-β(エム・シー・ベータ)

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