東レ、世界初の完全バイオマス原料由来PET繊維の試作に成功
東レは、完全バイオマス原料由来ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維の試作に成功したと発表しました。ポリエチレンテレフタレート(PET)は、最も生産量の大きい石油化学製品の一つで、これを原料とするポリエステル繊維は、世界で年間約4,000万トン生産されているということです。今回の試作は実験室レベルながら、バイオマス原料のみからなるポリエステル繊維の製造が可能であることを実証したということで、繊維の未来に一石を投じる研究成果となるかもしれません。
安くて手軽なエネルギー源としての石油のをふんだんに利用した暮らしは、期間限定的なものであることがわかっている現在、時代の暮らしの中での化学繊維の貴重さを印象付ける研究成果ともいえるかもしれません。次のステップとして、バイオマス由来の化学繊維の姿を描くことが、繊維メーカーに課せられた課題としてはっきりと浮かび上がってくる時代をどうむかえるか? ユーザーとしての私たちも頭の片隅に刻む時期が来ているのかもしれません。
プレスリリース / 東レ、2011年11月15日
・世界初「完全バイオマス原料由来ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維」の試作に成功
" 東レ株式会社(略)は、この度、再生可能化学品および先端バイオ燃料のリーディング企業であるGevo社(略)が合成した完全バイオパラキシレンを原料として、世界で初めて「完全バイオマス原料由来ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維」の試作に成功しました。Gevo社は、バイオマスを原料とし、同社が独自の先端遺伝子技術で改良した微生物を用いた高効率製造プロセスにより製造したバイオイソブタノールから、商業生産に使用されている化学変換反応によるパラキシレンの合成に成功しました。
東レは、本年6月にこの再生可能なバイオマス原料由来のパラキシレンから自社技術により誘導されたテレフタル酸と、市販のバイオエタノール由来のエチレングリコールを原料とした完全バイオPETの重合に成功しています。また、これにより得られたバイオマス由来PETは、石油由来PETと同等の特性を有していることも確認しています。
東レは新規技術を更に深化させ、このたび世界で初めて、完全バイオマス原料由来PETの繊維化にも成功しました。ポリエチレンテレフタレート(PET)は、最も生産量の大きい石油化学製品の一つです。これを原料とするポリエステル繊維は、世界で年間約4,000万トン生産されています。また、ポリエステル繊維は生活や産業のいたるところで使用されており、当社も主力製品の一つとして国内外で生産販売しています。
今回の試作は実験室レベルですが、バイオマス原料のみからなるポリエステル繊維の製造が可能であることを証明したことは、持続可能な低炭素社会の実現に貢献する大きな一歩と言えます。
当社は、今回試作した「完全バイオマス由来PET繊維」を、本年12月に東京ビッグサイトで開催される「エコプロダクツ2011」に出展する予定です。
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