ヤマト運輸、京都で路面電車 嵐電とリヤカー付き電動自転車を利用した低炭素型集配システムを開始
ヤマト運輸は、京福電気鉄道の路面電車、嵐電を貸切電車で利用し営業所間の輸送を行い、さらに、嵐山周辺ではリヤカー付き電動自転車を活用して集配を行う低炭素型集配システムの採用を発表しました。京都は、「歩くまち・京都」を掲げ、環境モデル都市を宣言していることもあって、宅急便事業のあらゆる局面で環境負荷の削減を追求する試みを行っていくということです。
路面電車を見直す動きもとともに、その利用方法もさまざまに工夫されているようです。京福電気鉄道の路面電車、嵐電では、嵐電四条大宮駅で嵐電マルシェによる野菜販売などの企画も行われ、地域とより密接で多様な交通手段としての存在価値がアピールされています。
プレスリリース / ヤマト運輸、平成23年5月17日
・路面電車を利用した低炭素型集配システム開始について
" ヤマト運輸株式会社(本社:東京都中央区 代表取締役社長 山内 雅喜、以下ヤマト運輸)と京福電気鉄道株式会社(本社:京都市中京区 代表取締役社長 西田 寛、以下京福電鉄)は、京都市嵐山周辺のCO2削減をテーマに、路面電車を活用した宅急便の輸送を開始することをお知らせいたします。記
1.背景
ヤマト運輸は、「車両台数の抑制」「低公害な集配車両の導入」「エコドライブの推進」「走行距離の短縮」、さらに「モーダルシフトの推進」といった取り組みを通じ、宅急便事業のあらゆる局面で環境負荷の削減に努めております。
京福電鉄は、「京都議定書」を採択した地、京都という特に環境活動への関わりが深い地域に本社を置く企業として、また、「環境に優しい」公共交通機関である鉄道の利用促進が環境保全につながることを念頭に置き、鉄道事業のみならず事業活動に関する各分野において環境保全活動を推進しています。
このたび、「歩くまち・京都」を掲げる環境モデル都市であり、「京都議定書」が発効された京都市において
(1) 物流ターミナル⇔嵐山担当営業所間の輸送に「路面電車~嵐電(らんでん)~」を利用
(2) 嵐山周辺はリヤカー付き電動自転車を活用して集配
の2点の取り組みを行い低炭素社会を目指すことといたしました。
なお、ヤマト運輸では、物流ターミナル間の鉄道輸送は既に一部で実施しておりますが、物流ターミナルから宅急便を集配する営業所間でのモーダルシフトは初めてのことです。2.取り組みの内容
これまで、京都府久世郡久御山町にある物流ターミナルから嵐山担当営業所へ大型トラックで宅急便を輸送し、そこから2tトラックなどに宅急便を積みかえ配達していました。
今回の取り組みでは、西院車庫から嵐電の車両を1両貸し切り、リヤカーに装着する集配用コンテナを搭載した台車ごと電車に積み込んで宅急便を輸送します。
嵐山駅および嵐電嵯峨駅で台車を降ろし、駅でセールスドライバーが受けとって台車をそのままリヤカー付き電動自転車に積み込みお届けします。3.運行開始日
平成23年5月18日(水) 毎日1便運行 <西院発・・・平日7:20・休日8:05>4.今後の展開について
嵐山駅・嵐電嵯峨駅以外でも同様の取り組みを導入し、嵐電沿線ではできる限りトラックを使わずに集配を実施することでCO2削減に取り組みます。
また、ヤマト運輸はリヤカー付き電動自転車でカバーできない嵐山周辺を中心とする京都市内エリアにおいて、商用軽電気自動車を今年度中に導入する計画です。5.その他の京都における取り組みのご紹介
・ ヤマト運輸:「てぶらで観光」のお手伝い・観光案内センター開設(予定)
・ 京福電鉄:交通ICカードを用いたサイクルアンドライド、エコきっぷ
関連
・路面電車を利用した低炭素型集配システム開始について-----京福電気鉄道、2011年05月18日
・京都・嵐山の観光に、京都、四条大宮から嵐山、北野白梅町を繋ぐ、嵐電
参考エントリー
・ヤマト運輸、三菱自動車、i-MiEVのシステムを組み込んだミニキャブバンベースの電気自動車のテスト開始-----
しなやかな技術研究会、2010/10/25
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