環境エネルギー政策研究所 ISEP、菅首相の「浜岡原発の停止要請」を高く評価する-原発を全停止しても電力は不足せず、安全性で正しい政治判断をすべき-とのプレスリリースを発表
その判断をめぐって、まさに国を二分する議論の的となった、官邸主導の浜岡原子力発電所の全炉停止勧告。さまざまな憶測記事や懸念が乱れ飛んでいるが、しな研がチェックするかぎりどんどん広がる支持の輪も広がっています。中部電力の正式な回答は、本日にも出される予定です。
・Twitter 47News : 速報:中部電力は、浜岡原発の停止要請の受諾に向けて、臨時取締役会を午後3時半から本店で開くと発表。 http://bit.ly/17n4iz
そんな中、最適なタイミングで、環境エネルギー政策研究所の所長 飯田哲也さん、主席研究員 松原弘直さんの名で、『菅首相の「浜岡原発の停止要請」を高く評価する~原発を全停止しても電力は不足せず、安全性で正しい政治判断をすべき~』とのプレスリリースが発表されました。ポイントは、電力不足については、中部電力は全国の電力会社の中でも原子力発電への依存率は 10%程度と低いため、浜岡原発を全停止した場合でも十分な供給力を見込むことができることと、さらに全原発を停止しても電力不足は生じないとする計算結果がつけられていることです。是非、オリジナルのプレスリリースの拡散をお願いいたします。
プレスリリース / 環境エネルギー政策研究所、2011/5/9
・プレスリリース / 5/9 ISEPプレスリリース(PDF)『菅首相の「浜岡原発の停止要請」を高く評価する ~原発を全停止しても電力は不足せず、安全性で正しい政治判断をすべき~』環境エネルギー政策研究所 所長 飯田哲也、主席研究員 松原弘直
以下、PDFより部分
" ..........従来より浜岡原発は、東海地震の想定発生域に立地し、30 年以内にマグニチュード8程度の地震発生確率が今後30年以内で87%と極めて高く、それによる原子力発電所の連鎖的な大事故(原発震災)の危険性が多くの識者から指摘されてきたところである。
しかも、福島第一原発において原発震災が現実になった今、前提条件が以下の2点で大きく変わっている。・ 政府の安全審査基準(とくに耐震基準)は、抜本的な見直しまでの間、一時的に失効状態にあること
・ 原子炉あたり 1200 億円で、天災では免責される原子力損害賠償の枠組みも、まったく意味をなさないこと以上を考え、またメルケル独首相の判断の速さ(3月15日に旧型の7基の原発停止)と対比すると、菅首相の「停止要請」は、むしろ遅すぎた判断ですらある。
また本来なら、中部電力に判断を委ねる「停止要請」ではなく、「停止命令」とすべきであった。保安規定や認可を一時的に凍結することで、原子力安全保安院もしくは原子力安全委員会から「停止命令」を出すことができるはずである。その意味で、政治手法が稚拙であったと言わざるを得ない。
なお、浜岡原発の停止による電力不足については、中部電力は全国の電力会社の中でも原子力発電への依存率は 10%程度と低いため、浜岡原発を全停止した場合でも十分な供給力を見込むことができる上に、通常の節電や省エネを行うことで、夏の電力需給は万全となる。以下、環境エネルギー政策研究所(ISEP)では、中部電力を含めた電力各社の供給力や過去の最大需要電力を含めた推計を行い、速報として発表する。
..........
【中部電力の受給見通し(推計)】
中部電力の電力供給力 3,059 万 kW は、夏の最大電力需要 2,637 万 kW に対して、浜岡原発が全停止した場合も問題はなく、揚水発電により 400 万 kW 程度の供給余力がある。
..........
【全原発を停止しても電力不足は生じない】
5月9日現在、国内 54 基の原子炉 4,896 万 kW のうち、約 6 割にあたる 2,923 万 kW が停止している。
その状況で、電力各社の原子力発電を除く電力供給力(自社および他社受電の火力および水力)は、以下の表のとおり、原発および揚水発電を除いても、最大需要電力を十分にカバーできる供給力を確保できる。つまり、原発を全機停止したとしても、関西電力以外は、まったく問題を生じない。
さらに関西電力でも、揚水発電の活用、西日本全域での電力融通、自家発電からの電力買い上げ、東京電力管内で実施もしくは提案している需給調整契約を含むさまざまな節電策などを採ることで、問題のない需給としうるレベルである。
すなわち、電力不足に配慮することなく、浜岡原発以外についても、安全性や損害賠償が無効になっている現状を踏まえて、一時停止かどうかを判断すべきである。
.......... "
関連
・環境エネルギー政策研究所 プレスリリース /「3.11 後のエネルギー戦略ペーパー」No.1 「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」へ
[ http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110506.pdf ]
・Twitter iidatetsunari : 【ISEPプレスリリース】『菅首相の「浜岡原発の停止要請」を高く評価する。中部電力も他の電力会社も、原発を止めてもまったく問題ないことも示しました。http://bit.ly/gYfjTn #genpatsu #fukunp
参考
・「浜岡以外も見直しを」 元地震予知連会長が警鐘-----東京新聞、2011年5月9日
" 「東京電力の柏崎刈羽原発が被災(火災、放射能漏れ)し、想定を大幅に超す揺れを記録した二〇〇七年の新潟県中越沖地震はM6・8。M7・4~7・5だったら福島のようなことが起きたかも。浜岡以外も徹底して見直す、あるいは止めるという検討が必要だ」 "
・Facebook オルタナS : 菅首相の浜岡原発全面停止要請。あなたは支持する?支持しない?
・菅首相緊急記者会見。浜岡原子力発電所のすべての原子炉の運転停止を中部電力に対し要請-----しなやかな技術研究会、2011/05/06
・浜岡原子力発電所の全炉停止要請。続報 1-----自然エネルギー、2011/05/07
・Twilog greenpost : hamaoka
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