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2011/04/19

ソニー、設備、業務用、家庭用に利用できるオリビン型リン酸鉄を用いたリチウムイオン二次電池で1.2kWh蓄電モジュールの量産出荷を開始

 ソニーは、データサーバー用や携帯電話の無線基地局用のバックアップ電源、また住宅用蓄電システムなどの各種定置型電源用途、さらには、電気自動車用の充電ステーションから集合住宅やオフィス、学校などに向けて電源システムを組むシステムインテグレーターや業務用の電源まで利用できるオリビン型リン酸鉄を用いたリチウムイオン二次電池で1.2kWh蓄電モジュールの量産出荷を開始すると発表しました。

 オリビン型リン酸鉄リチウムを正極材料に用いることで、10年以上の長寿命、高い安全性能、急速充電性能を実現。そして高い拡張性という特長を持つオリビン型リン酸鉄リチウムイオン二次電池の蓄電モジュールは、2011年4月下旬より出荷を開始されるということです。
 1.2kWhの蓄電モジュールの標準充電条件は、57.6V・24Aにて2.5時間。サイズは、432×421×80mmで、重さは約17kgということです。このサイズであれば、どこでもおけそうですね。今回の地震と津波に伴う停電や計画停電により、蓄電システムへの関心は急速に高まっています。タイムリーな製品投入といえます。

 価格は、おおよそ30万円と伝えられています

プレスリリース / ソニー、2011年04月18日
オリビン型リン酸鉄を用いたリチウムイオン二次電池で1.2kWh蓄電モジュールの量産出荷を開始

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-----image : 同リリースより

" 10年以上※1の長寿命で、バックアップ電源や電力ピーク時の負荷平準化など幅広い用途に対応
※1 室温(23℃)で1日1回の充電・放電の場合

 ソニーは、オリビン型リン酸鉄リチウムを正極材料に用い、10年以上の長寿命、高い安全性能、急速充電性能、そして高い拡張性という特長を持つオリビン型リン酸鉄リチウムイオン二次電池の蓄電モジュールを量産し、2011年4月下旬より出荷を開始します。昨年6月のサンプル出荷開始後、さまざまな用途における実証実験を行い、このたび量産出荷に至りました。

型名 出荷開始時期 価格
蓄電モジュール 『LIM1001』 2011年4月下旬 オープン価格

本製品は、1.2kWhの容量を持つ蓄電モジュールで、このモジュールを多直多並列接続することで、高電圧・高容量化への拡張が容易となり、制御機器を併用することで、データサーバー用や携帯電話の無線基地局用のバックアップ電源、また住宅用蓄電システムなどの各種定置型電源用途として、多様なシーンでの使用が可能となります。また、内部に搭載されるオリビン型リン酸鉄リチウムイオン二次電池の技術により本製品への急速充電や高出力対応が可能となり、電気自動車用の充電ステーションなどの用途にも対応が可能です。本製品は、集合住宅やオフィス、学校などに向けて電源システムを組むシステムインテグレーターや、業務用の電源装置を設置する業者などの顧客を想定しています。
 ソニーでは、需要が高まる蓄電ビジネスをリチウムイオン二次電池ビジネスの新たな柱と位置付けており、今回の1.2kWhの蓄電モジュールでは、初年度30,000台の販売を目指します。
..........
【蓄電モジュールの主な特長】
1. 「長寿命」
10年以上※1の使用が可能なほか、長く繰り返し使用できることで環境負荷も低減
2. 「高い安全性能」
熱安定性や保存特性に優れたオリビン型リン酸鉄リチウムイオン二次電池を採用したほか、蓄電モジュール内の異常を検知する自己診断機能を搭載
3. 「急速充電性能」
1時間で90%以上の充電が可能
4. 「高い拡張性」
モジュール同士の直列や並列の複数接続が容易で、用途にあわせて電圧や容量のカスタマイズが可能
蓄電モジュールの主な特長(詳細)
..........
【その他】
7.電極材料に鉄(リン酸鉄リチウム)を使用しているため、埋蔵量や流通量が非常に少ないレアメタルを使用したリチウムイオン二次電池と比べて環境負荷の低減が可能です。
8.一部の鉛電池には必要な補水作業などの定期的なメンテナンスが不要です。
蓄電モジュールの仕様
容量:1.2kWh
公称電圧:51.2V
最大出力:2.5kW
標準充電条件:57.6V・24Aにて2.5時間
寸法:432×421×80mm(取付器具を含まず)
重量:約17kg
※1 室温(23℃)で1日1回の充電・放電の場合
※2 100%充電まで2.5時間(標準充電条件57.6V・24Aにて)
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-----image : 同リリースより "

関連
・Twitter greenpost : Sony To Debut Long-Life Power Storage-nikkei.com http://bit.ly/dJmxYh "..1.2kwh module is expected to sell for around 300,000 yen" #battery

コメント続き

 家庭に高価な蓄電池が導入されるというのもいまいち商売としても、一ユーザーとしてもいまいちしっくりこないのですが、確実にこの分野への関心は高まっています。対応せざるをえないということになるのでしょうか、、、、。

 下の記事のアクセス数が、ここ数週間あがって、ついに歴代のアクセスランキング一位になりました。

大和ハウス工業、エリーパワーの家庭用リチウムイオン蓄電池システムを組み込んだ太陽光発電、LED照明、エネルギーマネージメントシステムなど搭載の展示住宅を公開-----しなやかな技術研究会、2010/07/06

 さらに、エリーパワーの2kWh(40AH-48VDC)のリチウムイオン蓄電池パックパワーイレにも触れた下の記事への関心も高まりました。

エリーパワー、釘を刺しても発煙・発火・破裂しない世界最高レベルの安全性を確保した電力貯蔵用大型リチウムイオン電池の開発に成功-----しなやかな技術研究会、2011/01/11

 家庭に大型の蓄電池が設備される、それは高額ゆえもう少し先の話かと考えていましたが、今回の震災と停電に対応せざるをえない現実を前に事態は大きく変化、こうした製品への関心の高まりを招いています。しかし、どう考えても高額すぎる! もし、住宅用の太陽光発電システムの自立運転モードを利用する際に蓄電池を導入したいのなら、以下の記事もあわせてお読みください。こちらのほうがはるかに安価に”一部屋太陽光無停電電源室”をあなたの家に導入する可能性を実現できると思います。

お勧めエントリー
家庭用太陽光発電(系統連系)の自立運転方法(停電対応)について 2-----ソフトエネルギー、2011/04/02

 関連記事もあわせてお読みいただけると参考になると思います。(t_t)

家庭用太陽光発電(系統連系)の自立運転方法(停電対応)について 1-----ソフトエネルギー、2011/03/16

[ カテゴリー : 蓄電技術 ]

参考エントリー
エリーパワー & エリーカ情報 / おまとめサイト-----自然エネルギー、2009/07/31



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