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2010/08/03

国土交通省、平成22年度版日本の水資源を公表

 国土交通省が、平成22年版「日本の水資源」を公表しました。水需要への供給源の確保は進み、四国などでの慢性的な渇水が懸念される地域はあるものの、全体的には危機的な状況にある地域はなく、今のところ水資源の確保には成功しています。
 しかしながら、無降雨期間が長くなったり、毎年の変化が増し、安定性が低下、計画的で安定的な水資源の確保のむずかしさ、潜在的な危機は増大しているようです。
 また、四国の水瓶である早明浦ダムは、3年連続となる取水制限が行われるなど、長期的にみても、水資源の確保がむずかしい地域が固定してきている点も、変動の増大と気候の固定化という両極端の気候変動による影響がでてきているのではと、懸念される事例も報告されているようです。

 生活と生命の維持、また水資源の涵養という意味では、国家や国土の環境の開発ならびに保全計画の中で重要な水資源について、その価値がもっと問われて、さらに世界で拡大する水資源の枯渇や干ばつ、水資源の私有化などの問題ともからめて、何度でも問い直す必要がありそうです。

 水資源と森林、この得難い日本の風土を生かし、保全する道をさがし続ける必要があります。
 
プレスリリース / 国土交通省、平成22年7月31日
「平成22年度版日本の水資源」の公表について

関連
国土交通省 : 「日本の水資源」 / 平成22年版日本の水資源について

" 国土交通省 土地・水資源局水資源部
はじめに
 我が国では、これまで大都市圏を中心とする水需要の急増に対応するために、水資源開発を積極的に推進し、それにより水資源に関連する施設整備が相当程度進捗してきました。さらに、近年、水需要は横ばい若しくは減少傾向となり、水需要に供給が追いつかない状況からは脱却しつつあります。
 しかし、最近では、少雨化や降水量の変動の増大、少雪化によって水利用の安定性が低下してきており、昨年も、西日本では、水需要が増大する時期に少雨となり、給水制限が実施されるなどの渇水が発生しました。特に、四国の水瓶である早明浦ダムは、3年連続となる取水制限が実施されるなど、生活用水において減圧給水や断水が実施され、市民生活への影響が生じています。
 このような水量の安定的な確保に関する課題に加え、新たに、安全でおいしい水や豊かな環境等に対する国民の意識の高まりや、施設の老朽化を背景とした事故・水質悪化のリスクの増大、震災時における水供給力の低下等の課題が顕在化していると指摘されています。
 一方、世界に目を向けると、水問題に対する関心は世界的に高まっているものの、現状では「2015年までに、安全な飲料水と基礎的な衛生施設を継続的に利用できない人々の割合を半減する」という国際目標を達成するには、なお努力が必要であり、国際社会の更なる取り組みが求められています。
今年の「日本の水資源」第I編では、「持続可能な水利用に向けて」をテーマに、我が国における水資源の現状と課題等を紹介し、今後、国内外で取り組むべきであると考えられる事項を整理しました。第II編では、日本の水資源と水需給の現況について整理しました。
 「日本の水資源」は、国土交通省土地・水資源局水資源部が関係機関の調査結果等を基に我が国の水需給や水資源開発の現況、今後早急に対応すべき水資源に関わる課題について総合的に取りまとめたもので、昭和58年から毎年公表しております。本書を通じて、多くの国民の皆様に我が国と世界の水資源の実態をご理解いただくとともに、基礎資料として活用していただき、あわせて水資源行政に一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。

日本の水資源 概要版(PDF版)
概要版
日本の水資源 本編(PDF版)
 第I編 持続可能な水利用に向けて

 第II編 日本の水資源と水需給の現況
  第1章 水の循環と水資源の賦存状況 、 参考資料

Waterbalancejapan
-----image(”参考 1-2-4日本の水収支-国道交通省水資源部”) : 上記参考資料より

  第2章 水資源の利用状況 、 参考資料   第3章 水資源開発と水供給の現状 、 参考資料   第4章 地下水の保全と適正な利用 、 参考資料   第5章 水資源の有効利用 、 参考資料   第6章 渇水、災害、事故等の状況 、 参考資料   第7章 健全な水循環系の構築 、 参考資料   第8章 水源地域対策 、 参考資料   第9章 水資源に関する理解の促進   第10章 水資源に関する国際的な取り組み 、 参考資料   第11章 平成21年度の水資源をめぐる動き   用語の解説 .......... "

関連エントリー
国土交通省、21年版「日本の水資源」(水資源白書)を公開-----しなやかな技術研究会、2009/08/12

「平成20年版日本の水資源」の公表について / プレスリリース 国土交通省-----しなやかな技術研究会、2008/08/08

「平成19年版日本の水資源」の公表について / プレスリリース 国土交通省-----しなやかな技術研究会、2007/08/03

-----しなやかな技術研究会 カテゴリー : 資源 水-----

コメント続き

 世界的には、水資源の確保は気候変動の影響などにより、赤道直下の貧しい国において、貧困の問題の中でも生命の維持と健康におよぼす影響の大きさから、大きな問題となっています。CAREの製作した干ばつに関する地図を見ると、アフリカ、インド、東南アジア、さらに中国において深刻かまたは、深刻な状況を見て取れます。(t_t)

CARE : Humanitarian Implications of Climate Change / Human Implications Map 7 - World Drought Risk

参考
気象庁 :異常気象レポート2005 / 気象庁 : 1.2.3 世界の最近の気象災害(5年毎発行)

Third World Countries Will Bear Brunt of Global Warming Effects 2001-----Interlinked Climate & Energy Challenges

Search.USA.gov search results for noaa.gov: drought

European Commission : Water Scarcity & Droughts in the European Union

4-degrees-large-map-final-----Act on Copenhagen: Act on Copenhagen

Mapcruzin Search Results : drought



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