川崎重工、ワシントン首都圏交通局向け新型地下鉄電車を大型受注
川崎重工は、ワシントンの地下鉄向けの新型車量の大量受注を内定しました。全米第3位の地下鉄電車の車両保有数を誇るワシントン首都圏交通局向けの新型車両は、700系428両。さらに最大320両の追加オプションもあり、すべて納品された暁には、ワシントン首都圏交通局 WMATAが保有する車両の半数以上が川崎重工製となるということです。
米国では米国再建・再投資法やオバマ大統領の全米高速鉄道計画に基づき、都市間鉄道のインフラ整備と投資が活発化しており、それに伴う車両発注が今後も増加する見込みだということです。熾烈な国際的な受注競争が展開したといわれています。日本の技術が評価されたということです。受注総額は、オプションを加えると、なんと約14.8億ドル(約1,350億円)に達するということです!
プレスリリース / 川崎重工、2010年5月28日
・ワシントン首都圏交通局向け新型地下鉄電車の受注内定
" 全米第3位の地下鉄電車の車両保有数を誇るワシントン首都圏交通局(WMATA: Washington Metropolitan Area Transit Authority)より、同交通局向けに初めてとなる地下鉄電車(7000系)428両の発注内示を受けました。受注金額は約8.8億ドル(約810億円)で、車両の構体製作および機器取付け、最終組立、試験をリンカーン工場(ネブラスカ州)で行い、2013年から2016年にかけて順次納入する予定です。今回の契約には、オプション(最大320両)が付随しており、オプションが全て行使された場合は、生産総数748両、受注総額約14.8億ドル(約1,350億円)の当社における過去最大規模の鉄道車両受注案件となり、2018年まで生産が継続することになります。また、オプション車両の納入後は、既存の地下鉄電車(1000系、4000系)が7000系に置き換えられ、WMATA保有車両の半数以上が当社製となります。
7000系地下鉄電車は、ダレス国際空港への延伸計画、老朽化した既存車の更新計画ならびに、混雑緩和など旅客サービス向上計画に伴って導入され、WMATAとして初めてステンレス鋼製の構体を採用するとともに、従来各車両に設置していた運転室を2両あたり1箇所に減らすことで座席数を増加しています。また、デジタルコンテンツ表示装置やCCTVカメラ、情報伝送システムなど、従来車にはない最新システムを採用しています。
当社は、米国内でニューヨーク市交通局をはじめとする主要交通局より累計3,000両を超える受注実績を有しています。今回のWMATAからの初受注は、当社の北米での納入実績、技術力、信頼性、およびアフターサービスが高く評価されたものです。
米国では2009年2月に成立した米国再建・再投資法(ARRA: American Recovery and Reinvestment Act of 2009)やオバマ大統領の全米高速鉄道計画に基づき、都市間鉄道のインフラ整備と投資が活発化しており、それに伴う車両発注が今後も増加する見込みです。
今後とも当社は、高い技術力と信頼性をもとに、環境負荷の少ない交通手段である鉄道車両を国内外に提供していきます。
□受注した車両の概要
(1)車種 : 地下鉄電車(最小2両1編成、最大8両4編成)
(2)寸法 : 23.0m(長さ) × 3.1m(幅) × 3.3m(高さ)
(3)車体素材 : ステンレス鋼
.......... "
関連
・Washington Metropolitan Area Transit Authority / May 27, 2010 Kawasaki Rail Car, Inc., to build new Metrorail cars
・Kawasaki Heavy Industries / Rolling Stock
参考動画
A day in the life of a Metro Train Operator
(NewFlyerGuy,2009年05月19日)-----Original
追加情報
・海外で初めて鉄道システム用地上蓄電設備の実証試験に成功-----川崎重工、2010年7月27日
コメント続き
環境面や都市における気候変動およびエネルギー問題への対応ということでは、公共交通網への期待は世界中で高まりつつあります。日本の企業も厳しい競争の中で受注という成果をあげています。日本の鉄道、その信頼性はおそらく高いものがあると思われます。エネルギーにITの技術が、そして社会基盤の整備の中で、情報の質と制御の内容と方法が問われてきそうです。日本も低炭素社会を実現するためには、公共交通網の充実と整備を工夫していく必要があります。
今回の川崎重工の地下鉄の受注は、オプションまで実施されると同社の過去最大規模の鉄道車両受注案件となるということです。鉄道は、地域の顔ともいうべき役割も担う輸送および交通の要です。重要なパートです。さらに、日本の企業に内外での活躍を期待したいです。(t_t)
参考エントリー
・世界市場向け350km/h新型高速鉄道車両「efSET」の自社開発について / プレスリリース 川崎重工-----しなやかな技術研究会、2008/09/22
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