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2010/02/18

三菱電機、リチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池との複合型蓄電デバイスを開発

 三菱電機は、短時間での充放電と長時間の電力貯蔵量を両立することができるリチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池との複合型蓄電デバイスを開発したと発表しました。
 昨今、再生可能エネルギーの平準化や大小のシステム内のエネルギーマネージメントにおいて、蓄電システムが注目され、世界的に開発競争が起きています。今回、三菱電機が開発したリチウムウイオンバッテリーと同キャパシターの複合型の蓄電デバイスは、両者のメリットを生かしつつ、寿命やサイクル寿命を大幅に伸ばすことに成功したということです。今後、数十kWクラスに対応できる大型キャパシタの開発に取り組むということです。

プレスリリース / 三菱電機、2010年2月16日
リチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池との複合型蓄電デバイスを開発

Mitsubishi_batterycapacitor
-----image : 同リリース「リリース全文(PDFファイル:305KB)」より

" 短時間での充放電と長時間の電力貯蔵量を両立
.....大型モーターの電力回生※1や太陽光発電の出力平準化に有効な蓄電デバイスとして、リチウムイオンキャパシタ※2とリチウムイオン電池をセルの内部で一体化し、短時間での充放電(瞬発力)と長時間の電力貯蔵量(持続力)を両立した複合型蓄電デバイスを世界で初めて開発しました。

※1: 電力回生:減速時にモーターを発電機として作用させ、発生した電力を回収すること
※2: リチウムイオンキャパシタ:正極に活性炭を用い負極にリチウムイオンを吸蔵させた蓄電デバイス

開発の背景
 さまざまな分野で電力の有効利用が急務となるなかで、長寿命で信頼性に優れた蓄電デバイスが求められています。例えば、ブレーキをかける時に摩擦熱として捨てていたエネルギーを回収して電力に変換するモーターの電力回生では、秒単位で大きな電力の充放電ができ、長寿命で信頼性に優れた蓄電デバイスが求められています。また、太陽光発電では、曇りの日など気象条件による出力の変動が大きいため、変動を吸収できる大容量の蓄電デバイスが求められています。
 そこで当社は、数十kWクラスに対応できる大型キャパシタを重要な蓄電デバイスの一つと位置づけて開発に取り組んできました。2008年2月には1秒を下回る急速充放電が可能で、3.0Vという高電圧を実現した電気二重層キャパシタ※3の要素技術を開発していますが、電力貯蔵量(持続力)の増加が課題でした。
 今回、リチウムイオンキャパシタとリチウムイオン電池を組み合わせることにより、瞬発力と持続力を両立した複合型蓄電デバイスの開発に成功しました。

※3: 電気二重層キャパシタ:化学反応を伴わずに充放電できるサイクル寿命に優れた蓄電デバイス

主な開発成果

1. 瞬発力と持続力を両立した、リチウムイオン電池との複合型蓄電デバイスを世界で初めて開発
..........
2. サイクル寿命を約4倍に延長、リチウムイオン電池に近いエネルギー密度を実現
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Mitsubishi_batterycapacitor2

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Mitsubishi_batterycapacitor2_2
-----image : 同リリース「リリース全文(PDFファイル:305KB)」より

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"

参考エントリー
三菱電機、15cm角の厚さ200μmの多結晶シリコン太陽電池セルで変換効率19.3%(同社:世界最高)、さらに厚さ100μm15cm角超薄型多結晶シリコン太陽電池セルで18.%の高い発電効率を達成-----ソフトエネルギー、2010/02/17

コメント続き

 ”今回開発した2 種の複合型蓄電デバイスのうち、原理実証用の3cm×3cm セルでは、急速充放電でのサイクル寿命がリチウムイオン電池単独の場合に比べ約4 倍(当社試作セルでの比較)と、大幅に向上したそうです。もう1 つの実用性検証用の扁平巻回形10Wh 級6cm×9cm セルでは、3kW/kg と高い出力密度を維持しながら、エネルギー密度が一般的な電気二重層キャパシタの約10 倍、リチウムイオン電池に近い60Wh/kg が得られました。”(同リリースより)

 昔から、蓄電池とキャパシターの融合により両者の特質を生かした複合電池の開発の話は、ありました。問題は、電池と充電コントローラーのマッチングと開発を、実際のタフな環境の中で実現することが難しいという話でした。今回の電池もバッテリーと充電制御がセットでの開発でしょうが、あわせた価格や今後の発展が気になるところです。高瞬発力と高持続力をもちながら、安価で信頼性のある電池が開発されれば、大型システムだけでなく、家庭や設備用としてさまざまな使い方もできるでしょう。(t_t)



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