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2010/02/03

ホンダ HONDA 、米で家庭用次世代ソーラー水素ステーションの実証実験開始

 ホンダ、子会社のHonda R&D Americasにて、ガレージに収まるコンパクトな家庭用サイズの次世代ソーラー水素ステーションの実証実験を開始しました。利用される車は、燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」でハイブリッド車、電気自動車に次ぎ、新しい車とインフラの可能性の実証実験を行うということです。
 
プレスリリース / HONDA, 2010年1月28日
Honda、家庭用 次世代ソーラー水素ステーションの実証実験開始

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-----image(”次世代ソーラー水素ステーションと燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」”) : 同リリースより

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Hondaの研究開発子会社であるホンダR&Dアメリカズ(所在地:米国 カリフォルニア州)は、燃料電池電気自動車への水素供給装置として、ガレージに収まるコンパクトな家庭用サイズの次世代ソーラー水素ステーションの実証実験を、ホンダR&Dアメリカズ ロスアンゼルスセンターで開始した。

2001年よりロスアンゼルスセンターで稼働してきた従来型のソーラー水素ステーションは、高圧水素の製造のために、水電解装置および水素圧縮コンプレッサーが必要だった。一方、次世代ソーラー水素ステーションは、Hondaの独自技術である高圧水電解システムにより水素の製造と圧縮を一体化することで、コンプレッサーが不要となり、小型・低騒音・低コスト化を実現し、家庭用水素供給装置としての可能性を広げた。また、従来に比べ水素製造システム効率も25%※向上している。
これにより、8時間で約0.5kgの水素が供給され、燃料電池電気自動車「FCXクラリティ」が30マイル(約50km)走行できる。

また、今回の実証実験では、水素を貯蔵する高圧水素タンクを用いないシステムを採用。システム全体をさらに小型化することで、家庭に導入しやすいサイズとしている。なお、今回のシステムに従来同様に高圧水素タンクを組み合わせることで、将来的に家庭だけでなく様々な環境や用途への幅広い対応が可能となる。

この次世代ソーラー水素ステーションは、公共の水素ステーション・ネットワークの補助的役割を果たすことを念頭に設計。約5分間で急速充填を行うことができる公共の水素ステーションと組み合わせることにより、「FCXクラリティ」をはじめとする燃料電池電気自動車ユーザーの多様なニーズに対応するものとしている。

※シミュレーションによる計算値

次世代ソーラー水素ステーションで水素を製造するための電力は、太陽電池発電による独立電力のほか、商用電源からの電力との併用も可能である。太陽電池のみを使用した場合は燃料電池電気自動車の走行時だけでなく燃料製造時を含めたCO2排出量がゼロとなる。また、同じ商用電源からの電力でも日中(ピーク)電力を使用した場合に比べ、夜間(オフピーク)電力を使用した場合は、CO2排出量の削減効果が見込める。なお、太陽電池は、従来と同様(株)ホンダソルテック製のCIGS薄膜太陽電池モジュールを使用している。

<ソーラー水素ステーションのシステム構成比較>
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-----image(上-次世代ソーラー水素ステーション、下-従来型ソーラー水素ステーション) : 同リリースより-----
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Hondaはかねてより、化石燃料の代替、排出ガスの削減、地球温暖化への影響の低減という観点から、燃料電池を将来の究極のクリーンパワーととらえ、燃料電池電気自動車の開発を積極的に行っている。その燃料電池電気自動車に使われる燃料は究極的には水素になると考えており、将来の水素社会の実現に向け、水素の製造から、貯蔵、供給までのプロセスにおいてもCO2を排出しないことが重要であるととらえ、それらの実現に必要な技術開発に取り組んでいる。 今回、次世代ソーラー水素ステーションの稼働を開始することで、循環型エネルギー供給のさらなる効率向上に向けた検証を行うとともに、水素製造・供給ステーションの実用化に向けた技術課題などを見極めていく。 "

関連
Honda : FCXクラリティ / FACT BOOK / 次世代エネルギー「水素」-1

Honda FCX Clarity Overview

(Honda,2008年07月18日)

コメント続き

 ホンダの高圧水電解システムの効率は、従来型で”水電解モジュールの高効率化により、高圧水素製造効率は52~66%”をすでに達成しおり、今回さらに”また、従来に比べ水素製造システム効率も25%向上”とありますから、字面だけ追ってもかなりの高い効率で水の電気分解により水素が製造できる技術を実現していることが予想されます。期待大です。

 燃料電池車のレクチャーを詳しい人に数年前に受けたことがあります。技術、コストとも課題が重く、大きく、まだ開発には時間がかかるというものでした。水素が次世代のエネルギーという期待から、エネルギー転換技術としての厳しい評価へとさらされる中で、未だ水素燃料電池車にこだわるホンダにエールを送りたいです。寿命やコストの課題を乗り越え、エネルギー問題に一石を投じる力をもってほしいとも考えています。(t_t)

参考
・HONDA / FCX CLARITY2003年10月2日 Honda、新たな水素供給システムの実験稼動を開始

追加情報
ホンダ Honda、埼玉県と共同でソーラー水素ステーションと燃料電池車 FCXクラリティの実証を開始-----ソフトエネルギー、2012/04/05

関連エントリー
東京ガスら13社、大都市圏に数十カ所の燃料電池車普及向け水素スタンドの設置へ-----自然エネルギー、2009/08/06

新型燃料電池車「FCXクラリティ」の生産を開始 / プレスリリース Honda-----しなやかな技術研究会、2008/06/18

ホンダの新型燃料電池車「FCXクラリティ」、走行試験を公開-----GreenPost -Heuristic Life -,2008年06月18日

ロスアンゼルスオートショーで新型燃料電池車「FCXクラリティ」を発表 / プレスリリース Honda-----しなやかな技術研究会、2007/11/26



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