次期首相となる民主党の鳩山代表の温暖化効果ガス1990年比、25%削減目標表明の重み
次期首相となる民主党の鳩山代表の温暖化効果ガス1990年比、25%削減目標表明は、内外で大きく報道され、大きく評価する動きが内外にある一方、経済発展を阻害するなどの懸念を表明する財界などの動きが伝えられています。まず、麻生政権末期に公表した目標は、「2005年比 -15%(1990年比-8%)」でした。2005年という基準年も、京都議定書の基準年1990年と常に意識して換算する必要があったので、鳩山さんの1990年比、25%削減目標はわかりやすいです。これだけで、ポスト京都を意識している政治家なんだなという気がしてくるような気さえします。
麻生首相が目標を選ぶ際に提示した選択肢は、
" 選択肢①(2005 年比-4%、1990 年比+4%) 選択肢②(2005 年比-6~-12%、1990 年比+1~-5%) 選択肢③(2005 年比-14%、1990 年比-7%) 選択肢④(2005 年比-13~-23%、1990 年比-8~-17%) 選択肢⑤(2005 年比-21%、1990 年比-15%) 選択肢⑥(2005 年比-30%、1990 年比-25%) "
でした、麻生さんは選択肢②の2005年比-6に2%上積みし、8%削減としたわけです。ほとんど1990年比では±0とする判断でした。
参考
・麻生首相の英断ってのがあるのか!? 日本の温暖化効果ガス削減、中期目標で!-----しなやかな技術研究会、2009/06/05
今回の鳩山さんの1990年比、25%削減は、もっとも意欲的な選択肢⑥(2005 年比-30%、1990 年比-25%)に相当するプランです。麻生プランでは、個人的に自民党の政策全体を考えて、1990年比で15%削減がせいぜいだと考えていました。当時の自民党の政策では、厳しい選択肢という面のみが協調され、新しい日本の未来像を描けていないと考えたからです。
そして、今回1990 年比-25%という線が民主党からでて、それこそ新しい日本の未来像を描ける政党としての期待を抱かせてくれる内容となったことは、まずは嬉しい限りです。2050年、2100年に”国民が幸せに暮らせる低炭素社会”という文脈で、今後の政治を見ていくことができます。
さて、気候変動問題に積極的に取り組むNGOの反応は、
・日本の「中期目標」 温室効果ガス25%削減に拡大へ-----WWF Japan,2009年9月7日
" .....日本政府に対し、より積極的な目標を掲げるよう求めてきた、WWFをはじめとする温暖化対策に取り組む世界の環境NGOは、この宣言を歓迎。民主党が産業界の後ろ向きな声に影響されることなく、自らのマニフェストに挙げた「2020年に1990年比で25%削減」という公約を実現するよう、期待しています。..... "
・鳩山代表、「中期目標25%削減」の発表を歓迎-----気候ネットワーク、2009年9月7日
・FoE Japan / 2009.09.08 民主党の気候変動政策へのエール
など大きく評価する内容を発表しています。本日、「'Yes 25%, Go for 30%' 民主党鳩山代表へバラ(30本)の花束を!」というイベントも企画されています。
国際社会での反応も良好です。今月22日のニューヨークの国連の気候変動問題ハイレベル会議には、鳩山”首相”も参加し、自らの考えを示すということです。この会議の開幕演説は、オバマ大統領が務めるということです。世界のトップレベル開合において、気候変動、エネルギー問題での鳩山さんの言動に大きな関心が集まりそうです。せっかくの新政権です、大きな期待をもちつつ拝見したいと思っています。
参考
・Twitter : 民主・鳩山代表のスピーチ全文 地球環境フォーラム-----asahi.com http://bit.ly/mA6VV
New Japan Prime Minister Promises Tougher Emission Cuts
(NTDTV,2009年09月07日)-----鳩山さんスピーチの動画はこれだけしか見つけられませんねぇ、、、
コメント続き
とはいえ、鳩山さんの発言に対して、経済産業事務次官がレスを公式に発表しています。読むと政権交代というタイミングで、官僚の世界でどのような懸念も含めての対応が色濃くにじむ内容になっています。
・望月経済産業事務次官の次官等会議後記者会見の概要-----経済産業省、平成21年9月7日
まさに内に官僚、外に財界と国際社会と渡り合っていくタフな交渉が待ち受けています。そして、多くのわたしたち国民が、新しい政権に対してどう評価し、結果何を選択し、行動するのかという点でも重大な局面が訪れています。これからの暮らしに対して、真剣に影響を国民が考えている中で、どんな政治的なパフォーマンスを発揮できるのか、、、大変な重責と大事な時間がやってきたと思います。(t_t)
参考
・鳩山次期首相は本『「成長の限界」に学ぶ』の著者でした。-----京都議定書の次のステップは何だろう、2009-09-07
・民主党、鳩山代表が温暖化ガス25%削減について、改めて政策を表明-----自然エネルギー、2009/09/08
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コメント
--- 鳩山由紀夫のCO2増大策 ---
毎年3兆円の税金を投入して、高速道路を無料にしてレジヤーで高速道路を利用する人を優遇する。
利用する人も利用しない人も税負担を強いられる。税負担でなく今までどおり受益者負担とすべき。
利用増による渋滞によって、排ガスが増加するだけでなく、運送会社や高速バス会社は予定の時間通りに走れず事業が成り立たないので、無料化に反対している。渋滞はマイナスの経済効果となる。
自家用車の利用増及び走行距離の増加によって、排ガスが増加して地球温暖化および健康被害を加速させる。
本来、モーダルシフトによって、自家用車から公共交通機関へ移行させて、ガソリン使用量及び二酸化炭素の排出量を減らして省エネルギー及び温暖化対策とするべきであるが、その逆を推進しようとしている。
新聞社による全国の知事へのアンケート調査では、高速無料化を評価した知事は岩手、徳島、沖縄のわずか3知事だけ。
(注)排ガスに含まれる有害物質は、煤塵、窒素酸化物、硫黄酸化物、炭化水素、二酸化炭素など。
投稿: 在日民主党 | 2009/09/23 13:22