Hippo Water RollerとQ Drum、転がる水。水源から遠く離れたところで暮らす人々へ

　アフリカなどで水の確保に苦労している人々のくらしについてのドキュメンタリーを何度か目にしたことがあります。昔は、水源はもっと近いところにあり村の暮らしを支えていたが、いつのころからか涸れてしまい、どんどん遠くの水源まで毎日水を汲みに行かなければならないという大変な暮らしの現実の物語でした。水を汲みに行くのは、子供や女性で、小さなポリタンクや空き瓶を手にもったり、バケツを頭にのせて運ばなければならない。大変な労働と暮らしです。子供たちで、せいぜい10リットル、大人の女性で頭の上で20リットル以上の水を運ぶことができるようです。
　場所によっては、深い井戸を掘り水の確保には成功している地域もあるようですが、すべての村にいい井戸があるわけではないので、やはり水を運ぶ手段が必要です。水タンク自体をローラー状にし、運び手や紐をつけて子供たちにも運びやすくすることを考えた製品が複数でていましたので紹介します。Hippo Water RollerとQ Drumです。

　Hippo Water Rollerは、ローラー部分に90リットルの水を入れることができ、そのローラーに水を満たし、倒して車とし、金属性の取手を取り付け押したり、リヤカーのように引いて運ぶことができます。UN World Food Programにも採用され、寄付などによってアフリカ各国に送られています。

・Hippo Water Roller

-----image : 上記サイトキャプチャー画像

The Hippo Water Roller Project

(askiawhite,2008年08月14日)

関連
・Project H Design

・Wikipedia : Hippo Water Roller

・Hippo Rollers Redesigned-----Good/blog,April 27, 2009

・ donating : Hippo Water Roller

・Hippoローラーがセパレートに[ Hippo 2.0 Re-Design ]-----Monogocoro,4/28/2009

　Q Drumは、やはりローラー部分に水を満たし、50リットルの水を運ぶことができます。取手はなくロープでひく構造になっています。小さなサイズですが、ロープなので安全性が少し気になりますが、平地なら安全に運べるようです。
　１台あたりザンビアの貨幣ランドで、R490で入手することができます。1ランド＝約15円として、7350円 / 台となります。ローコストであることが売りです。70リットルタイプもあります。

・Q Drum

Q Drum

(TriFilmProductions,2009年04月22日)

関連
・Design for the Other 90% : Q Drum

・Raising Malawi : A DIFFERENT DRUM

・Howtopedia : How to Get a Q-drum?

コメント続き

　いずれの製品も水の豊かな日本では不要な製品に見えますが、災害や山で暮らしてる知人の何人かにとっては、現実に役に立ちそうな製品です。未確認情報ですが、国内で同種の製品の現物を見たという知人がいましたので、もしかするとすでに輸入した人がいるか、国内でも同種の製品が存在する可能性もあるという話をしている知人もいました。未確認情報です(t_t)

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