麻生首相の英断ってのがあるのか!? 日本の温暖化効果ガス削減、中期目標で!
15兆円も大盤振る舞いしながら、評判の悪い補正予算の印象を引きずっているから、、、ぜんぜん期待はしていないのだが、現政権がCOP15に向けての温暖化効果ガス削減の中期目標を発表するタイミングが6月中ということだから期待”せざるおえない”のが苦しいところだ。個人的には、1990年比で15%削減という線でお願いしたいのだが、報道をみると
「日本の温暖化効果ガス削減の中期目標は、1990年比7%減で調整されちゃうかもしれない!?」という線がでているようで。かなり不安。とはいえ、1990年比で15%削減を希望とするためにも大きな前提があるから、この話はなかなかしんどい。前提については、”コメント続き”をご覧ください。
・環境相「7%減は野心的でない」 温室ガス中期目標で-----47News、2009/6/3" 麻生太郎首相が来週に公表する2020年の温室効果ガス排出削減の中期目標について、斉藤鉄夫環境相は3日、共同通信とのインタビューで「(1990年比)7%減では野心的でない。実行しようという意志と政策で、15%の削減は実行不可能ではない」と述べた。 "
さて、5月24日、地球温暖化問題に関する懇談会が首相官邸で開かれ、政府が提示した6案に関してのアンケート、各地で開かれた説明会の結果などが公表されています。
・首相官邸 / 開催状況
/ 地球温暖化問題に関する懇談会 第9回 平成21年 5月24日 議事次第
" 配布資料
資料1
国民的議論の結果について
別紙1
各選択肢を支持する主な意見[PDF]
別紙2
世論調査の結果概要[PDF]
資料2
各界代表関連
2-1 各界代表 名簿[PDF]
2-2 気候ネットワーク 提出資料[PDF]
2-3 日本商工会議所 提出資料[PDF]
2-4 日本労働組合総連合会 提出資料[PDF]
2-5 原 消費者行政推進会議委員 提出資料[PDF]
資料3
各委員提出資料
3-1 勝俣委員・三村委員提出資料 (1)、(2)[PDF]
3-2 福井委員提出資料[PDF]
3-3 寺島委員提出資料[PDF]
3-4 末吉委員提出資料[PDF]
3-5 枝廣委員提出資料(1)、(2)[PDF]
参考資料1
地球温暖化対策の中期目標について "
そもそもの選択肢が
選択肢①(2005 年比-4%、1990 年比+4%)
選択肢②(2005 年比-6~-12%、1990 年比+1~-5%)
選択肢③(2005 年比-14%、1990 年比-7%)
選択肢④(2005 年比-13~-23%、1990 年比-8~-17%)
選択肢⑤(2005 年比-21%、1990 年比-15%)
選択肢⑥(2005 年比-30%、1990 年比-25%)
の6っつ。ただ、それぞれの社会的、経済的な影響が初めからついていて、とってもフェアな判断ができる状態の選択肢には思えない。
資料1国民的議論の結果についてによると、パブリックコメンツでは、
”パブコメ
選択肢① 74.4%
選択肢⑥ 13.0% ”
となっている。
別紙2 世論調査の結果概要では、
”世論調査
家計負担
したくない
千円未満45%未満 ”
関連
・政府インターネットテレビ : 総理の動き-地球温暖化問題に関する懇談会-平成21年5月24日
・温室効果ガス:政府、「90年比7%減」軸に調整へ-----毎日jp,2009年5月25日
・温室ガス「中期目標で15~25%削減」 環境相が意欲-----asahi.com,2009年5月26日
・経済圧迫も世論は「7%」 温室効果ガス削減中期目標-----FujiSankei Business i.,2009/5/25
コメント続き
このような”アンケート、世論調査”を経て、国民の意見としてまとめられてしまった観があるが、そもそもの6案それぞれにつけれあれた、負担、経済への影響を読めば、選択肢①(2005 年比-4%、1990 年比+4%)が支持されるのは見えていたという調査だった。現時点の経済情勢を考えれば、一段の負担増はあまりにも厳しい選択だからだ。
この政治、経済的なタイミングで2020年、2050年の未来の日本を考える余裕をもっている人間は本当に少ないというのが正直なところかもしれない。しかし、それでもよりエネルギー、環境問題を強く意識しながら次代の日本を中、長期的なヴィジョンに立って描く作業が必要だと思います。
1990年比で15%削減以上を希望とするためにも大きな前提とは、教育、医療、福祉について今明らかになっている問題を、人口密度別、地域の状況を精査し、エネルギーと環境というテーマだけでなく、2020年の暮らし、2050年の暮らしを総合的に政治の場で語る必要があり、国民もそれに参加しなくてはならないということです。各論より、経済優先ではなく、国民の暮らしをエネルギー消費と経済活動を少ない状態でも維持できる状況に少しでも向けていくという方向性があれば、その実現のためには、一人一人が大きな責任と課題を負うということになる。そうした状況が、少しでも見えれば、経済的に苦しくても、私は我慢できると考えています。この前提のない今の日本の状況を考えると、、、、
ゆはり、なんであれ総選挙が必要だと思います。たとえこのテーマが大きな争点とならないとしても、間違いなく争点なのです。エネルギー、気候変動問題とは、2020年、2050年の暮らし方を同作り、どう選ぶかという大きなテーマです。(t_t)
参考
プレスリリース / 気候ネット、2009/5/15
・地球温暖化の中期目標についての意見
・温室効果ガス15%以上削減を 中期目標で、関東知事会-----47News、2009/5/28
関連エントリー
・気候変動枠組み条約6月原案提示へ 国連作業部会閉幕 / クリッピング asahi.com-----しなやかな技術研究会、2009/04/10
・政府の「中期目標検討委員会」、温室効果ガス削減中期目標の6案を”検討中”-----しなやかな技術研究会、2009/03/31
・自民、低炭素社会づくり推進基本法(仮称)の素案を公表。原子力発電所の稼働率アップ、自然エネルギーの固定価格買取などを盛りこむ-----自然エネルギー、2009/02/12
・日本の07年度CO2排出量、8.7%増 なぜ"増"なの?!-----しなやかな技術研究会、2008/11/17
・国連気候変動枠組条約締約国会議 United Nations Climate Change -Conference Conferences of the Parties -COP/ ブックマーク-U,C、き、こ-----自然エネルギー、2009/02/03
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コメント
追加情報
・温室ガス15%減 先進国の責任は果たせない-----愛媛新聞、2009年06月14日
" 野心的と形容し、「欧米の中期目標を上回る」と胸を張った麻生太郎首相。精いっぱい地球温暖化対策を示したつもりだろうが、国際社会での評価はとても得られまい。 "
投稿: 追加情報 温室ガス15%減 先進国の責任は果たせない | 2009/06/15 09:41
・温暖化防止に不十分=政府の中期目標を批判-環境NGO-----時事ドットコム、2009年6月10日
" 政府が2020年の温室効果ガス削減の中期目標を05年比15%減(1990年比8%減)と決めたことに対し、環境問題に取り組む非政府組織(NGO)からは「地球温暖化防止に不十分」との批判の声が上がっている。 "
投稿: 追加情報 「2005年比15%減」麻生首相、中期目標を発表 | 2009/06/10 22:59
・温室ガス中期目標、10日発表 05年比14%で最終調整-----MSN産経ニュース、2009.6.9
コメント
英断はないのかっ! そもそも京都議定書が、1990年比、-6%! 批准から10年、失われた10年、そして2020年までさらに10年を失ってしまう。(t_t)
投稿: 追加情報 温室ガス中期目標、10日発表 1990年比-7%で最終調整 | 2009/06/10 12:28