« ウシオライティングが、太陽を呼び込む天窓、スカイライトチューブの販売を開始 | トップページ | イベント 4/24-26 第3回エコビレッジ国際会議TOKYO »

2009/03/17

FIA、UNEP、IEAは、2050年までに自動車の燃費50%アップキャンペーン‘50 by 50’を開始

 FIA、UNEP、IEAが2050年までに自動車の燃費を50%アップさせるキャンペーン‘50 by 50’を開始した、世界で生産される車全体でこの目標を達成するために、ユーザー、メーカー、国、多国間協議などを行うなど具体的、政治的な内容も含まれていてなかなか興味深いプランです。高い目標としては、リッター100kmを目指すということも書かれていました。しかも、‘50 by 50’を達成するためには、電気自動車やプラグインハイブリッドの登場を待つまでもなく、従来の内燃機関と駆動系の改善の積み重ねと、自動車の軽量化、空力の向上などで達成可能だとした点も注目されます。

‘50 by 50’ Global Fuel Economy Initiative launched-----FIA Foundation News,05/03/2009
50by50logo
-----image : 50BY50-logo、同リリースより

" The FIA Foundation, together with three major international agencies, has launched a roadmap towards greater global fuel economy that would halve greenhouse gas emissions from cars.

As a partnership, the UN Environment Programme (UNEP), International Energy Agency (IEA), International Transport Forum (ITF) and FIA Foundation launched the ’50 by 50’ report to media from around the world at the Geneva Motor Show on 4 March 2009. The organisations called for a global fuel economy roadmap to be embarked upon immediately, and integrated into financial support for the car industry.

The ’50 by 50’ Global Fuel Economy Initiative (GFEI) report shows how annual savings of six billion barrels of oil and 2 gigatonnes of CO2 ? equivalent to half the total current annual emissions of the EU - are achievable through an ambitious world wide programme. The partners have set out a radical but achievable agenda, which they will present to a range of key stakeholders at a series of events this year.

The report sets out a path to a reduction in fuel consumption per kilometre of 50% by 2050 ? with intermediate goals in 2020 and 2030 - in line with suggestions made by the Intergovernmental Panel on Climate Change (IPCC).
..........


50by50_2
-----image : ’50 by 50’ Global Fuel Economy Initiative (GFEI) report 裏表紙より "


関連情報、記事
50by50campaign.org
50by50: Global Fuel Economy Initiative

" 50BY50
GLOBAL FUEL ECONOMY INITIATIVE Japanese version
1
OECD 加盟国の新車平均燃費(L/100km)は2020 年までに30%、2030 年までには50%改善できる可能性がある。燃料消費量が減ることを考慮に入れれば、これらは低コストもしくはネガティブコストで実現できる[1]。同程度の燃費改善は自動車の普及が急速に進んでいる非OECD 諸国においても実現できる可能性がある。このようなペースで新車の燃費向上が進めば、2050 年までに世界中の自動車の燃費を平均で少なくとも50%改善することができるだろう。これが50:50 イニシアチブである。

[1] 例えば、原油価格1 バレル60 ドル、燃料税を考慮しないで社会的割引率を適用、またはより高い燃料価格で私的割引率を適用した場合。3、4 セクション参照。
..........
4
このような規模の改善は、既存の費用対効果の高い燃費向上技術の積み重ねで達成可能である。

5
新車の燃費を2020 年までに30%、 2030 年までには50%改善し、世界中の自動車の平均燃費を2050 年までに50%改善するために必要となる技術は、主に従来の内燃機関と駆動系の改善の積み重ねと、自動車の軽量化、空力の向上である。2030 年までに50%の改善を実現するためには、より多くの自動車へのハイブリッド技術の採用(プラグイン・ハイブリッドも含まれるかもしれないが、必須ではない)が新たに求められるだろう。自動車技術の進歩は速く、今後、より費用対効果の高い技術が出現する可能性もある。

6
最近の、特にバッテリー技術の進歩により、電気自動車やプラグイン・ハイブリッド自動車、そして場合によっては燃料電池車が短中期的に急速に普及するのではと期待されている。しかしながら、このような先進技術はここで述べられている50%の燃費改善には必ずしも必要ではなく、もしこれらが大量に市場に導入されればCO2 と石油消費量はさらに削減されるだろう。なお、CO2 排出量の削減量は、電力セクターにおけるCO2 削減対策[2] にも依存する。

[2 ]非化石燃料による発電またはCO2 隔離貯蔵法など。
.........

11 自動車メーカーは、このイニシアチブの目的に賛同し、現在の燃料消費量を半減する自動車の生産に向けて努力することによって、より燃費の良い自動車へのシフトに貢献することができる。 また、自動車業界は、効果的な法規基準を制定するために、また各国の税制や表示法を国際的な視点を持ったものとするために各国政府と協力する必要がある。その際には、異なった自動車メーカーが異なった市場領域に事業を集中していることも考慮されなければならない。

The Global Fuel Economy Initiative
2009 年前半に立ち上げることとしているGlobal Fuel Economy Initiative は、世界各地で製造、販売される自動車の燃費改善ポテンシャルおよびコストについての理解を深めること、並びに自動車の燃費改善を促進するための政策立案のための助言や支援を提供することを目的とする。この活動には以下の内容が含まれる。
. 全世界の詳細な燃費データの収集と解析、傾向と進捗のモニタリングおよび改善ポテンシャルの評価
. 自国で製造、販売される自動車の燃費向上を促すための政策を立案し、また、コスト低減および燃費向上のメリットを最大限享受するために地域内の政策の整合性や調和を推進する政府との協働
. 燃費向上ポテンシャルについてのより良い理解に向けた、自動車メーカーを含むステークホルダーとの協働および燃費向上に向けた活動への情報提供と支援の要請
. 消費者および政策決定者の適切な判断を促す情報提供に関して各地域で講じられている啓発活動への支援
断続的に行うレポートの発表や、自動車試験法や消費者向け情報システムが存在しない地域におけるそれらの整備活動への支援も本イニシアチブの一部である。 "----- 50by50 brochure - Japanese (PDF - 156kb) より

FIA 50BY50 - Global Fuel Economy Initiative

(TheAutoChannel,2009年03月07日)

International Agencies Launch 50% Global Fuel Economy Plan to Key Industry Players at Geneva Motor Show-----UNEP,04 March 2009

International agencies launch 50% global fuel economy plan to key industry players at Geneva Motor Show-----IEA,04 March 2009

Global Fuel Economy Initiative Releases Roadmap Report on Achieving 50% Fuel Economy Improvement in LDV Fleet by 2050-----Green Car Congress,6 March 2009

コメント続き
 2050年にエネルギー需要全体で50%削減ということが電力、熱部門だけでなく、移動手段までまきこんだ総合的な形になってきたことを感じます。自動車の生産で世界をリードし、これからも環境技術の開発や確立などで大きな役割を担うことを期待される日本のメーカーにおいて、どのような形で生産と営業に結びついていくのか(またはいかないのか)気になるところです。気候変動とエネルギー問題という大きなテーマと具体的な生活の現場でかかわりあう技術というカテゴリーのことなる価値範疇が総合的に課題として取り組まれるような大きな動きを見出すことができるでしょうか? ユーザーにとっても大きな選択と決断が迫られることにもなりそうですね。(t_t)



ninki blog ranking

人気blogランキング参加中。クリックお願いします!
上のバナーをクリックしていただくだけで当サイトの- 評価 -の向上になります。ご協力ありがとうございます。





しなやかな技術研究会のタイムライン3Ico_rss --- グリーン・ポストのおすすめ”本”(amazon.co.jpインスタントストア)-----しなやかな技術研究会のGoogleマップ-----はてなのブックマーク-----

-- [ バックナンバー、しなやかな技術研究会のタイムライン1しなやかな技術研究会のタイムライン2]--




[PR GreenPostの商品案内のサイトへ PR]

|

« ウシオライティングが、太陽を呼び込む天窓、スカイライトチューブの販売を開始 | トップページ | イベント 4/24-26 第3回エコビレッジ国際会議TOKYO »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: FIA、UNEP、IEAは、2050年までに自動車の燃費50%アップキャンペーン‘50 by 50’を開始:

« ウシオライティングが、太陽を呼び込む天窓、スカイライトチューブの販売を開始 | トップページ | イベント 4/24-26 第3回エコビレッジ国際会議TOKYO »