コマツ(KOMATSU)は、世界最高効率の熱電発電モジュールを開発、販売
電気を流すと、暖かくなったり、逆に冷えたり、熱電対は不思議です。建設重機メーカーとして有名、対人地雷などの分野でも有名なコマツが世界最高効率の熱電発電モジュールを開発、同時に子会社であるKELK社を通じての販売の開始をアナウンスしました。各分野における廃熱の回収などに利用できるということです。
プレスリリース / コマツ、2009年01月27日
・CO2削減に効果を発揮する再生可能エネルギー 世界最高効率(*1)の熱電発電モジュールを開発・発売
-----image(”写真は熱電発電モジュール”) : 同リリースより
" コマツ(社長:野路國夫)は、100%出資子会社である株式会社KELK(社長:梨和哲美、本社:神奈川県平塚市)を通じて、熱電発電モジュールの製造販売を開始します。KELKは、半導体製造で使用される温度制御装置の世界トップメーカーであり、またこの温度制御に使われるサーモ・モジュール(ペルチェ素子)に関しては、素材からモジュール、熱交換器、応用機器までの開発・製造・販売を一貫して手がけており、世界最大手として市場をリードしています。
サーモ・モジュールは、電気で温度を制御(冷却)する用途が中心ですが、この逆作用を利用したのが熱電発電モジュールで、熱を使って電気を作ること(熱電発電)が可能になります。
熱電発電は、次世代の再生可能エネルギーとして、近年注目を集めています。この技術により、工場や発電所、焼却炉などで、これまで排出されてきた大量の廃熱を電気エネルギーとして回収することが可能で、特に定常的に排出される工場廃熱を利用すれば、太陽光発電よりも安価な再生エネルギーとなる可能性があります。今後、さまざまな分野で実用化されることにより、地球温暖化の原因となるCO2削減に効果を発揮するものと期待されます。コマツの高性能モジュールは、市場の同様製品と比較して、発電出力密度が50%以上も高く、より大きなコストメリットを提供します。
また将来的には、建設機械のディーゼルエンジンに応用し、排出ガスを電気エネルギーとして再生することも考えられ、現在、研究を進めています。
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(*1:高温側280℃、低温側30℃の動作条件における変換効率において。コマツ調べ。2009年1月現在。
その他、本リリース中の比較データは、全てコマツ調べ。2009年1月現在。)
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[今回発売する熱電発電モジュールの特長]
(1) 世界最高の変換効率を持ち、比較的小さな温度差でも大きな出力が得られます。
(動作条件:高温側280℃、低温側30℃)
(2) 出力密度が約1W/cm2と高く、設備がコンパクトになります。
(3) 最大出力時、3A-8Vと低電流・高電圧のため、電気回路の取扱いが容易になります。[商品仕様]
寸法: 50mm × 50mm × 4.2mm (リード線含まず)
質量: 47g
出力: 最大24W(高温側電極280℃、低温側電極30℃のとき)
使用可能温度: 高温側 最高280℃・常用250℃以下 / 低温側 最高150℃
変換効率: 最大7.2%
材料: BiTe系[発売日] 2009年5月 受注開始
[公表価格] 1モジュール3万円(最小販売個数 50モジュール)
[本商品に関するお問い合わせ先] (株)KELK 素子事業部 TEL 略 以 上 "
関連情報・記事
・KELK
・Komatsu to Begin Sales of Thermoelectric Generation Modules-----Green Car Congress,28 January 2009
コメント
電気伝導体や半導体などの金属中において、熱流の熱エネルギーと電流の電気エネルギーが相互に及ぼし合うことを熱電効果というそうです。(Wikipedia : 熱電効果)ペルチェ効果、ゼーベック効果といえば、電気やエネルギー畑で仕事をしている人ならなんとなく知っている言葉ですが、電気と熱の関係をうまく説明できる人はそれほどいないのではないかと思います。というのも、結構専門家と言われる人に質問してもいまだ納得できていないからです。もちろんこちらの頭の問題もあるのですが、、、、
ただ熱と電気の関係の他光と電気の関係などを人間が利用できるレベルの技術として役に立っている半導体というものの貢献については、その偉大さにいまさらながらにびっくりです。今後の技術の革新に期待したいものです。過去に、いくつか熱電対関連の記事をアップしています。参考までにどうぞ。(t_t)
参考エントリー
・棄てる熱から発電 セラミックス材料で実用可能な高温用熱電発電モジュールを実現 / プレスリリース 産業技術総合研究所-----ソフトエネルギー、2005/08/23
・熱電素子を使った電気自動車を世界で初めて開発 / プレスリリース 大阪産業大学-----しなやかな技術研究会、2008/05/16
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