Blog Action Day 2008 「テーマ : poverty - 貧困 -」
今日、10月15日は世界中のブロガーが同じテーマで記事を掲載するアクションの日です。
-Google日本語ブログ検索 : Blog Action Day 2008
さて、当しな研では、貧困の撲滅のためには、軍事費の削減と世界の軍事的、民族的、宗教的、地域的、個人的なあらゆる深刻な対立を取り除く必要があると考えます。
ただ、
「人間の有史の歴史以来、少なくとも1万年以上の永きにわたり対立がなくなったことは一度もない。」
ということも、確かなことです。したがって、貧困という課題に対しては、並大抵なの努力と工夫では、克服しえないということです。
では、解決方法はないのかというと、課題の大きさではなく、個々の問題に個別に即応的に取り組むことで、私たちは、ある場所である時に、具体的な成果を得ることが可能であるかもしれません。あくまでも、可能性の問題ですが、インターネットなどを利用すれば、困難な状況でも生活している人々、生活を維持しようと奮闘をしている人々の存在があることを知ることも容易です。
基本的な食料、水の確保
教育の機会と継続的な文化の継承
生存のために互いが得た成功例の蓄積
貧困の撲滅のための継続的なコミュニケーションの確保
これらのさまざまな取り組みは、大きな成果がのぞまれながらも、実現していない大きな課題を意識させます。
複雑にからみあい、問題の解決が困難になる一方で、ソリューションは非常にシンプルです。
繰り返しになりますが、紛争や戦争の停止と平和により、多くの問題が解決する可能性を増します。
そして、この戦争と紛争という大きな問題がなければ、たぶん多くの場合、地球環境は、多少の技術的な補完により現在よりも多くの人間を、おそらく大部分の人類が暮らしていける舞台を用意してくれるると思います。楽観的すぎるでしょうか? いいえ、私たちは紛争や戦争のない、そして差別や弾圧、不平等のない世界を歴史的な意味でも、現実でも知らないのです。幸い、私は平和な日本に暮らしています。しかし、面積、人口比で考えて、貧しく平和でない世界が大勢を占めていることを私たちは知っています。人間の生み出す技術、考え方が真価を問われていることを意識しています。
貧困に関する地図があるというので、探してみました。
・Global Distribution of Poverty
このサイトで公開されている地図のデーターのうちのいくつかは、Google Earthのレイヤーとしても公開されていました。global hunger mapとglobal infant mortality rate mapを、Google Eathに取り込んでみることができます。
また、PDFデーターの出版物で書類やアプリケーションという形でも、上記の地図は、見ることができます。
-----image : Google Earthキャプチャー画像。[左 : global hunger map.右 : global infant mortality rate map]
・Atlas of Poverty / Ch 2: Poverty on a Global Scale (4MB)
参考記事、情報
・Maps for Global Hunger / Poverty in Google Earth-----Google Earth Blog,October 04, 2006
・Rural Assistance Center : Poverty and Income Levels
地図を見たってしかたがないということであれば、具体的な活動となるわけですが。情報は検索すればたくさんあります。探してみてください。
自然エネルギー、再生可能エネルギーの分野では、中間技術(Intermediate technology)、適正技術(Appropriate technology)、代替技術(Alternative technology)といったさまざまな言葉により説明され、体系化された技術が世界には存在します。先進国や都市で有効な技術も利用される地域の社会や風土、自然環境を考えた規模、タイミングなどを考慮しなければ、意味がないばかりか、かえって状況を悪化させてしまいます。これらの技術に関する情報は、先の二度にわたるオイルショック前後の危機感のなか、ローマクラブの成長の限界(Limits to Growth)などのカウンターカルチャーサイドにも引用されたリポートの発行と前後して、多くの若者に指示されライフスタイルの変革を目指すという方向性を与えてくれました。その成長の限界というリポートでは、100年以内につまり2072までに人間の社会は限界をむかえるという警告しています。そして、現在のエネルギーと気候変動という問題へとつながってきます。考えてみれば、インターネットという道具を得たおかげで、今から三十年以上前に開始されていたさまざまな思想、技術の膨大なストックに私たちは、アクセスし利用することができます。先進国、発展途上国、そして発展から忘れられた地域、グローバリズム的な発展をのぞんでいない国や地域などさまざまな暮らしが地上には存在しています。
日本という先進国で太陽光発電などの自然エネルギーを考えているだけでは物事は解決しませんが、さまざまな状況で暮らす人々が、さまざまな技術に関するアイディアを共有することで、私たちにも世界に貢献し、自らも助けることができる方法が存在していると思います。さまざまな技術のローカライズを考える仕事には、貧しい国だけでなく、この国の地方のありかたをも大きくかえる可能性があります。
たとえば、極端な問題としての限界集落の問題に象徴されるような、地方における医療、教育、福祉などの問題は、現在の日本人が切実にその大きさを痛感しつつある分野です。その地方には、太陽があり、風が吹き、海があり、地熱があり、森林資源がある。もしエネルギーに関する根本的なパラダイムシフトが、これらの地方の自治の問題まで、踏み込む知恵があれば、この豊かな風土の日本は、大きなソリューションを例として世界に作れるだけの豊かさをもっています。
今年の夏に、国際協力NGO ソーラーネットさんのプログラムに参加させていただき、アフリカのエネルギー問題に取り組もうとされている医療関係の団体、現地のさまざまな問題に取り組んでいるアフリカからの留学生や日本に在住のさまざまな国の人たちから、
「わたしたちの国は、太陽のエネルギーが豊富です。それを煮炊きに使えないだろうか?」という切実な希望が寄せられました。太陽電池の講習会だったので、ソーラークッカーの可能性をお答えしただけだったのですが、その後ソーラーネットから、ダンボール箱でソーラークッカーを作る活動を行っている国内の団体が質問者の方に紹介されたそうです。どうしても、モノあまりの日本で暮らしていると、モノの質とその量の与えるインパクトと可能性を忘れてしまいそうです。アフリカなどでの活動では、簡単な素材で現地で応用がきく技術が求められているということです。その意味では、パンフレット作りひとつから、現地の状況などを考慮しつつ、現地と連絡を緊密にとった時間と手間のかかる活動が要求されるということです。日ごろから援助活動を行っている方には、常識的な肌感覚については、直接的な情報が必要だと感じたしだいです。
その意味では、現在日本で提供可能な、ソーラーポンプ、ソーラーライト、電柵、バイオマス関連の技術、などなどの具体的なショーケース的な設備と、情報を共有し双方向的に学べる場かシステムが必要だと感じました。あるていど安定した活動を維持することも必要です。まだ、あいまいなヴィジョンですが、すこしづつ、しなやかな技術の進むべき方向性が見えてきた気がします。(t_t)
MEMO
・End poverty by 2015
/ News : Japan / GCAP hands over People's wishes to the Japanese Prime Minister
・ほっとけない世界のまずしさ / リンク
・World Bank / Vulnerability Exposed: Social Dimensions of Climate Change
Lighting Africa - World Bank & IFC -- C. Rioba - Solar World
(WorldBank,2008年05月13日)
Lighting Africa- World Bank & IFC - Modern Off-Grid Lighting
(WorldBank,2008年05月02日)
技術に関して
・The Schumacher Society
・Practical Action Consulting
" 「To talk about the future is only useful if it leads to action now」-----Dr Fritz Schumacher "
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