WWFがG8参加各国の気候変動対策通信簿を発表。日本は5位で及第
WWFがG8参加各国の地球温暖化対策の評価した成績表「G8気候変動対策スコアカード 2008」版を発表しました。3ランクの格付けで、日本は、イギリス、フランス、ドイツ、イタリアに次ぐ5位で「努力が必要」ランクでした。以下、落第はロシア、カナダ、アメリカの順。合格した国はありませんでした。
活動情報 / WWF(J),2008年7月4日
・G8関連情報:G8各国は不合格?温暖化対策の「成績表」-----WWF News & Facts : G8 nations lagging in climate change race
" G8洞爺湖サミットに向け、WWFと国際的な金融サービスグループのアリアンツは、G8各国の地球温暖化対策の評価した成績表「G8気候変動対策スコアカード 2008」の最新版を発表。世界をリードするG8各国の取り組みが、現状では全く不十分であることを明らかにしました。WWFは、サミットの首脳会議において、各国が拘束力のある大幅な排出量削減目標をかかげ、実施を約束するよう求めています。
......独立系コンサルタント会社エコフィスに調査を委託し、作成したもので、G8各国の温室効果ガス排出の推移や京都議定書の目標達成状況など、9つの定量的な指標を基に、順位付けをしたものです。
また、エネルギー効率、再生可能エネルギー、炭素取引市場の進展という3つの個別政策分野に関しても、各国の現状を評価.....
各国はいずれも、温暖化による地球規模の異変を回避するのに必要とされる、「産業革命前と比べて気温の上昇を2度未満に抑える」という目標のゴールはもとより、京都議定書で掲げた二酸化炭素など温室効果ガスの排出削減目標を達成することも難しい状況にあります。
日本の順位は5位
-----image : 同発表より...........
G8気候変動対策スコアカード 2008
PDF形式 ▼全文(英語:1.6MB) ▼要約版(日本語:476KB)共同記者発表資料
2008年7月3日 G8諸国の気候変動対策に遅れ "
コメント
”成績表”では日本は、過去の省エネなどの取り組みでは評価が高いが原子力偏重、再生可能エネルギーの軽視などで評価を下げている。過去の政策では評価を受けるが、気候変動対策、政策的には、低い評価となってしまっている。
" Summary Evaluation-----G8 Climate Scorecards,P.25より
≫≫ Relatively low emission rates compared to average of industrialized countries due to high efficiency and use of nuclear power, which WWF does not consider as viable policy
≫≫ Increasing emissions and wide distance to Kyoto target
≫≫ No mandatory emission reduction scheme
≫≫ Discussion on 2020 or long-term greenhouse gas emission reduction targets not concluded Emission trends "
このあたり、政府は日本の評価は低すぎると考えているあたりが、最大の問題か? また、世界の顔色を伺いすぎて、日本の風土を生かした政策を育てることがまったくできていない点が国民、企業、行政のそれぞれの横断的、面的な広がりを阻害しているような気がする。当初数字にはでにくいが、地方の風土を生かしたさまざまな実験を可能とする政策も予算的にもっと重点をおかれるべきだと考えるのですが、、、、
同じ及第ながら各国の中でもっとも高い評価を得たイギリス、
" ≫≫ Emissions already below Kyoto target but trend has stalled since 2000. Emissions are expected to rise further but UK will meet the Kyoto target. The voluntary national 20% target for CO2 by 2010 will be missed by about 10 percentage points ≫≫ Very small share of renewable energy ≫≫ Proactive in taking national measures, many additional measures in the pipeline and driving the international debate ≫≫ Long-term target, but not ambitious enough; ambitious EU GHG emission reduction target by 2020 "-----G8 Climate Scorecards,P.30より
第一に温暖化効果ガス削減にとりあえず成功していることと気候変動対策、政策でのある程度の展望を示していることが評価を得ている。それ以前の気候変動、エネルギー政策に無駄が大きかったので、削減ができて当たり前という厳しい評価がある一方で、再生可能エネルギーやEU全体の気候変動、エネルギー問題への中、長期的な展望におけるリーダシップを示そうとしている様子が感じられるというところでしょう。
全体では、合格点をもらっている国がないこと。それが最大の通信簿の結論といえるでしょう。 (t_t)
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