選ぶべき"Blueprints” 2015年の危機超えて
Royal Dutch ShellのCEOであるJeroen van der Veerさんの”エネルギーの二つの未来”と題する記事が、環境や気候変動、そしてエネルギー問題に興味のある人たちの間に驚きをもたらしたのは、ご存知でしょうか?
2015年という近い将来に、これまでの石油の利用と消費の歴史において、これまでの延長ではない出来事が生じるということが書かれていたからです。もちろん、いい話ではなく、すでに多くの危機的な状況であるという、あまたの指摘があった中で、ロイヤル・ダッチ・シェルという大石油会社の代表が以下のように語り、言葉を重ねた重大な出来事が起ったのです。
クリッピング / by Jeroen van der Veer,Project Syndicate,January 2008
・Two Energy Futures-----Shell Speeches 2008 : (25 Jan 2007)
" Two Energy Futures
Jeroen van der Veer on Shell's new Energy Scenarios to 2050, Scramble and Blueprints.
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After 2015, easily accessible supplies of oil and gas probably will no longer keep up with demand.
.......... "
関連記事
・Shell CEO Presents Two Scenarios For the Future of Energy-----The Energy Blog,January 26, 2008
・Shell CEO's oil-centric view on energy, climate change-----CNET News.com,January 28, 2008
・福田首相はどんな気温安定化目標を想定しているのか?-----温暖化いろいろ、2008-01-27
・ロイヤル・ダッチ・シェルCEOのメール-----オープン・イノベーションのBlog,January 28, 2008
コメント続き
2015年という数字、これまでもピークオイル、気候変動の危機を指摘する欧米の識者数人によって1990代の初期の段階から、±2年くらいの範囲で指摘されてきたエネルギーの閾値的なタイミング。心理的には、危機のティッピング・ポイントとなるかもしれないといわれる年号とほぼ一致しています。これまでさまざまな人が指摘するも、真剣に問題にされてこなかった石油資源の限界をはっきりと認識すべき年号という意味で、また遅くとも為政者と市民が、気候変動とエネルギー問題に、面的に総力を結集して、ソフトランディングの道を本格的に開始すべきタイミングとしても重要です。
Jeroen van der Veerさんは、このままエネルギーの問題を放置して、混乱にいたる厳しい道を「Scramble」。為政者と産業、市民が移動・運輸、電力、熱、資源などで省エネや再生可能エネルギーなどの利用により新たな生活を構築していく道を、「Blueprints」と表現しています。
この影響力のある人物が発した言葉。2015年。2050年。2100年という記事の中にでてくるタイムスケールを自分と子供たちの人生や生活と重ねあわせ、世界の65億の人間の生活に思いをはせるとき、不思議なことに、青写真をはっきりと具体的に意識できます。問題は、恐怖や混乱を回避し、できるだけ安らかに犠牲を最小限度にする努力をしつつ、行動し為政者をも動かすパワーを得るために、自ら変わることができるだろうか? とラジカルな問いをまず発することだと思いました。(t_t)
参考
・The Oil Drum : Shell Energy Futures
・metacrawler image : Life After the Oil Crash-----Matt Savinar : Life After the Oil Crash
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