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2007/10/03

Lovelock urges ocean climate fix / クリッピング BBC News(ラブロック博士の気候変動を阻止する奇策とは?)

" Two of Britain's leading environmental thinkers say it is time to develop a quick technical fix for climate change.

Writing in the journal Nature, Science Museum head Chris Rapley and Gaia theorist James Lovelock suggest looking at boosting ocean take-up of CO2. "

-----BBC NEWS - Science/Nature-,26 September 2007

関連サイト
James Lovelock / Scientific papers Ocean pipes could help the Earth to cure itself

Ocean pipes could help the Earth to cure itself-----Nature,26 September 2007

関連記事
海底に無数の巨大鉄パイプ? 温暖化阻止の奇策-----AFP BB News,2007年09月29日

Mixing the oceans proposed to reduce global warming-----news @ nature.com,26 September 2007

Millions of Pipes to Solve Global Warming-----Green Options,Sep 27, 2007

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 ガイア仮説のジェームズ・ラブロック博士とその友人の科学者が連名で、海とそこに棲息する藻を利用することで温暖化を阻止する方法を科学誌”ネイチャー”に寄稿した。その方法とは、

 長さ100mで直径10mのパイプ、あるいは長さ200mで直径3mのパイプの無数のパイプを海に浮かべたブイにくくりつけて海底に向かってたらす。このパイプには、水が上にのみ動くことを許す無動力の単純な構造の逆止弁がついている。このパイプは、下方のプランクトンの健康な生育に必要な豊かなミネラルを含んだ冷たい水を上方へと導く、この動きはパイプと海の上下の温度差だけで浮力を海水に生じさせることができるので、動力はいらない。これにより海の表面は冷やされ、滋養豊かな海水で生育したプランクトンの光合成の働きで、二酸化炭素が消費される。藻が死ぬと、二酸化炭素を固定したまま、海底へと沈みんでいく。無数のパイプによりこれを行うならば、温暖化といわれる問題の進行を、少なくとも遅くすることができるという。さらに、雲の発生を促す物質を藻が排出することで、地表に到達する太陽の熱をさえぎる効果も期待できるようだ。

 確かに、奇策だ。大規模にやらないと意味がなさそうな点、大規模にやったときの環境への影響、また温暖化などの気候変動の影響を計るすべがないということで、疑問がのこる。議論を喚起しているのは間違いないが、アイディアとしては面白い。
 考え付く疑問点としては、この方法だと結果深層の海の温度をあげることになり、メタンガスの発生を促進させてしまい、温暖化効果ガスの総量は減ることがない、、、すでに深層の温度上昇を招いているとさえ言われている海洋を人工的にかき回すことで、さらに温暖化効果ガスを発生させる恐怖の連鎖のひきがねを引いてしまうことになりかねない。

 ただ、小規模な実験をやる価値はあるだろう。パイプさえ作ってしまえば、エネルギーを消費しない点も評価できるだろう。
 すでに類似の技術を製品化している企業もあり、実験も実施されそうだ。今後、この技術の”効果”がさまざまな議論を呼ぶことになりそうです。

Atmocean

" Atmocean is developing its proprietary wave-driven ocean upwelling system to cool the upper ocean and enhance natural biological processes to absorb CO2. When widely deployed across critical ocean regions, the Atmocean technology can help fight global warming by sequestering massive amounts of CO2 on the ocean floor, reduce hurricane intensity, and help revive ocean fisheries. "

 気候変動抑制のためのエネルギー利用について、原子力エネルギーの積極利用を語ったことから、”ガイアの復讐”以来ちょっと複雑な気持ちで言動を拝見していたジェームズ・ラブロック博士。健在でしたね。環境について真剣に技術という側面から取り組む姿勢には、むかしと変わらぬ賞賛の念を覚えます。今後のエネルギーの状況によっては、もし日本が地震国でなかったら、原子力利用という道もありえたかもしれないと考えることも、過去にありました。しかし、地震国だから、活発な断層の上に列島が全体がのっかったような日本、無理です。「絶対に地震に耐えられる建物を建造することは不可能です。」
 したがって、危険な地域から順次廃炉が正しい選択だと思います。(t_t)

関連エントリー
ラブロック博士へ、地球温暖化問題と原子力の関わりについて公開質問状 / プレスリリース Greenpeace Japan-----ソフトエネルギー、2007/04/27

----------Googleサイト内検索 : ジェームズ・ラブロック----------

参考
Interview: James Lovelock on Climate Change-----First Scinece, 2 Feb 2007

Professor James LOVELOCK's web site



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