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山形県、35kW天童量水所小水力発電所を運開。田中水力のリンクレス・フランシス水車を利用

 山形県企業局は、天童市で35kWの天童量水所小水力発電所を平成27年1月1日から営業運転を開始しました。量水所とは、配水池に供給する水道用水の量を測る施設のことです。天童量水所小水力発電所は、村山広域水道西川浄水場と、天童市への供給地点である天童量水所の落差(最大22m)を利用し、最大0.226 m3/sの水量を生かした、最大出力34kWの小水力発電所です。
 水車は、田中水力のインライン リンクレス フランシス水車です。この水車は、上下水道や工場内の用水、放流水などの未利用な水資源を生かし、大規模な工事なしに、インラインで設置できるように2007年に開発された小型水車です。メンテナンスも楽ということで、今後の導入も増えそうです。導入レンジは、落差が10-80m、流量が0.15-1.0 m3/sで、出力はおおよそ最大で500kW程度です。

 山形県企業局は、昨年11月に、199kWの鶴岡量水所小水力発電所の運用を開始していますので、今回で2例目となります。気になる導入コストは、199kWの鶴岡量水所小水力発電所の概算事業費が約3億円、35kWの天童量水所小水力発電所の概算事業費が約1.5億円となっています。
 発電電力は、固定価格買取制度により全量売電します。天童量水所小水力発電所の場合で、年間850万円程度の収入を見込んでおり、固定価格買取期間の20年間で投資額を回収する見込みとのことです。(34円/kWh : 税抜き)

 上下水での小水力という事例も増えるなかで、インラインで簡単に設置できるということで、この田中水力のインライン リンクレス フランシス水車も注目を集めそうですね。


プレスリリース / 山形県、2014年12月26日
天童量水所小水力発電所の完成及び営業運転開始

" 企業局が水道施設に導入する発電所として天童市で建設を進めてきた天童量水所小水力発電所が完成し、平成27年1月1日から営業運転を開始することになりましたのでお知らせします。

 なお、現地での運転開始式等は行わない予定です。

【概 要】
企業局村山広域水道の天童量水所において、西川浄水場から天童市八幡山配水池までの送水管の落差を活用して発電を行うものです。
(1)最大出力 35キロワット
(2)落差、水 量 有効落差22m、最大使用水量0.226㎥/秒
(3)年間発電電力量 約25万キロワットアワー(一般世帯80戸分の年間消費電力量)
(4)設置場所 天童市貫津(天童市上下水道事業所の八幡山配水池敷地内)
(5)水車 インライン リンクレス フランシス水車(田中水力㈱製造)
(6)発電機 誘導発電機 3相400ボルト(八幡電機精工㈱製造)
(7)詳細設計 ㈱ニュージェック(H24.12~H25.3)
(8)工事 ㈱シスモ(H25.10~H26.11)
(9)概算事業費 約1.5億円
(10)用途
・固定価格買取制度により東北電力に全量売電します。
・年間850万円程度の収入を見込んでおり、固定価格買取期間の20年間で投資額を回収する見込みです。(34円/キロワットアワー:税抜き)
.......... "

関連
・山形県 : 再生可能エネルギー導入の取り組み
Yamgata_tendo_hydro
-----image : 上記サイトより

田中水力 : リンクレスフランシス水車(3社共同開発 ; 田中水力、東京電力、東京発電)

" リンクレスフランシス水車は田中水力㈱、東京電力㈱ 及び東京発電㈱が共同で開発しました。フランシス水車のサブセットとして落差と流量の適用範囲は通常のフランシス 水車より狭いですが、通常のフランシス 水車と比べますと多くな利点を持っています。

適用範囲 落差:10-80m 流量:0.15-1.0m3/s

円筒型ケーシングを採用することにより、省スペース化を計ると共に、既設配管途中(浄水場、配水場、揚水場等)に容易に設置できるインライン式水車。
ガイドベーン及びピンを全て排除し、代わりにギア機構を採用する事により、ガイドベーン操作機構部を簡素化し、通常のフランシス水車より大幅に低コスト化
消耗部品が少ないため、保守がより容易。
反動水車の一種として、吸出管によって全水頭が利用できる。

リンクレス・ハイドロパワー資料
日本初のインラインタイプ・フランシス水車の開発について (田中水力・プレスリリース)
リンクレスフランシス水車・通常フランシス水車比較表
.......... "

鶴岡量水所小水力発電所開所式の開催-----山形県、2014年11月4日

"..........
「鶴岡量水所小水力発電所」を 11 月 13 日に開所することとなりました。
2 概 要
(1)最大出力 199キロワット
(2)年間発電電力量 約170万キロワットアワー(一般世帯500戸分の年間消費電力量)
(3)設置場所 鶴岡市高坂(鶴岡市上下水道部の高坂配水池敷地内)
(4)水車 インライン リンクレス フランシス水車(田中水力㈱製造)
(5)発電機 誘導発電機 3相440ボルト(富士電機㈱製造)
(6)詳細設計 ㈱東北開発コンサルタント(H24.6~H25.2)
(7)土木建築工事 ㈱山本組(H25.8~H26.9)
(8)電気機械工事 三和メイテック㈱(H25.11~H26.10)
(9)概算事業費約3億円
(10)用 途 固定価格買取制度により売電(34円/キロワットアワー:税抜き)

3 設備の信頼性、安全性
 使用する水車は、世界で最も多く使用されているフランシス水車を、既設配管に容易に設置できるよう改良されたものです。
 材質はステンレス製で、水道施設で一般的に用いられているポンプと同様に、水に接する箇所に潤滑油等は使用していないため、水質に影響を及ぼすことはありません。

4 水道施設への今後の再生可能エネルギー導入予定
・天童量水所小水力発電所 天童市 34kW 平成 26 年度
・金山浄水場太陽光発電設備 金山町 11kW 壁面設置 平成 26 年度
・朝日浄水場太陽光発電設備 鶴岡市 13kW 壁面設置 平成 26 年度

○ 施設概要
 庄内広域水道の朝日浄水場から鶴岡量水所までの、送水管の落差を活用して発電します。“量水所”とは、市や町の配水池に供給する水道用水の量を測る施設です。

Yamagata_tsuruoka_hydro
-----image : 上記リリースより-----
Yamagata_tsuruoka_hydro2

<発電機室と水車・発電機の設置工事>  量水所の隣の地下に、新たに発電機室を設け、水道用水の供給を継続しながら、既設の計量設備から配管を分岐し、水車と発電機を設置しました。

<水車、発電機>
・水車はインライン式フランシス水車と呼ばれるものです。水力発電所で用いられるフランシス水車は、流量の調整設備(ガイドベーン)などの可動部分が多く、操作機構の構造が複雑で、保守が容易ではありませんが、導入した水車は、構造が簡略化され、消耗部品も少なく、保守が容易となっています。
 また、省スペース化が計られ、既設配管途中(浄水場、配水場等)に容易に設置できるインライン式と呼ばれるものです。
・発電機は、誘導発電機です。発電所で一般的に使用される同期発電機より構造が単純なため、保守点検が容易で、小容量の発電機に適しています。
.......... "


コメント続き

 上下水道関連、用水利用の水力発電の話題をまとめてみました。
 

参考エントリー
ダイキン工業、富山県南砺市で管水路用マイクロ水力発電(最大15.3kW)を実証実験-----ソフトエネルギー、2014/11/13

群馬県、水道用水を用いた水力発電所、60kW新田水道発電所を運開-----ソフトエネルギー、2014/10/03

東京都水道局、340kW小水力発電設備を葛西給水所内に完成。売電開始!-----ソフトエネルギー、2013/10/02

富山県、二上浄化センターに放流水利用の10kW小水力発電設備が完成-----ソフトエネルギー、2013/02/21

東京発電、さいたま市水道局大宮配水場に水の余剰圧力を利用した50kW水力発電所を設置-----ソフトエネルギー、2011/05/20

奈良県生駒市、自治体初となるFIT適用の40kW山崎浄水場小水力発電施設をお披露目-----ソフトエネルギー、2013/03/14

安城市が上水道で水力発電 / クリッピング 中日新聞-----ソフトエネルギー、2006/03/29


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