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東北電力、西仙台変電所に2万kWh(20MWh)の世界最大規模のリチウムイオン蓄電設備、着工

 東北電力は、西仙台変電所において、2万kWh(20MWh)の世界最大規模のリチウムイオン蓄電施設の建設に着手したと発表しました。蓄電池には、東芝製リチウムイオン二次電池「SCiB(TM)」が採用されています。容量は、20,000kW。つまり20MWhで、出力は短時間40,000kWに対応した、20,000kW。これにより、風力や太陽光発電の出力変動に対する周波数調整力としての性能を発揮することが期待されています。また、火力発電と協調運用しながら、当該蓄電システムの寿命への影響を抑えつつ、調整力として最大限活用する運用方法等につい ての実証試験が予定されています。そのために、電力系統の交流電力を、蓄電池に充放電するために直流に変換するための装置などが設置されます。このPCS(パワーコンディショナ)や、監視制御棟や変圧器棟、そして、蓄電池をコンテナ内に収納して設置する工事が実施される予定です。

 今回のプランは、国の大型蓄電池を変電所に導入し再生可能エネルギーの導入拡大に取り組む事業者として、すでに工事が開始されている北海道電力で導入された、住友電気工業の6万kWh(60MWh)レドックスフロー蓄電池とともに選定され実施されるものです。事業期間は、平成25年度から、29年度まで。平成27(2015)年2月を目途に設置工事を完了させ、その後3年間で実証試験を実施し、蓄電池システムと火力発電機を組み合わせた周波数制御ロジック、実機による周波数調整力拡大の効果・影響、再生可能エネルギー導入拡大への効果、蓄電池の充電レベル、充放電ロス、寿命などが、最大レベルの実証規模で実施される予定です。

 この事業の予算規模は、別に採択が決定された、北海道電力の南早来変電所(北海道勇払郡安平町)における、60MWhの蓄電池を採用した,システム実証事業と合わせて、296億円です。

 再生可能エネルギーがある程度普及してから、蓄電池の利用などの”現実的な研究”にとりかかった、ドイツやアメリカとはことなり、日本では再生可能エネルギーの変動が系統に与える悪影響ばかりば懸念されてきました。実際、地域の固定負荷と再エネの発電量の変動をリアルタイムに把握し、調整することができれば、かなりの割合で蓄電池なしで、再エネを導入できるという海外の研究などもあります。一方で、再エネが普及したドイツでは、数割というレベルに達したことで、蓄電池にも光が当たり始めています。いずれにしろ、日本が特異とする蓄電池の分野には、産業としての可能性はかなり大きなものがありそうです。

 コストの増大が懸念される蓄電池の系統への投入、そのあたりも含めてきっちりと検証していただきたいと思います。

プレスリリース / 東北電力、平成25年11月25日
西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業に係る機器据付工事の着工について

Tohokuepco_20mwh_lithumion_battery
-----image(上-蓄電池システムイメージ、下-完成イメージ図) : 同リリースより-----
Tohokuepco_20mwh_lithumion_battery_

".....西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業(以下、実証事業)を実施することとしておりますが、同変電所への大型蓄電池等の機器据付工事について、本日着工いたしました。  この実証事業は、一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会(略)が公募する「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」に採択されたものであり、再生可能エネルギーの更なる導入拡大を目指し、気象条件で出力が変動する風力発電や太陽光発電の普及拡大に伴う周波数変動対策の新たな取り組みとして、西仙台変電所に大型蓄電池を設置し、最適な制御および管理技術を開発・確立することを目的として実施するものです。  今後、西仙台変電所に新たに監視制御棟やPCS※(パワーコンディショナ)・変圧器棟を建設するほか、蓄電池をコンテナ内に収納して設置する工事を実施してまいります。また、これと並行して、大型蓄電池に出力調整指令を送信する機能を当社中央給電指令所システムに追加する工事を行い、平成27年2月を目途に全ての工事を完了させた上で、その後、平成29年度までの3年間で実証試験を行う予定としております。  当社といたしましては、安全を最優先に工事を進めていくとともに、本実証事業の検証結果を踏まえ、今後も東北地域に賦存量が豊富な再生可能エネルギーの導入拡大に取り組んでまいります。  なお、実証事業の概要については別紙のとおりです。 以 上

※PCS(パワーコンディショナ):電力系統の交流電力を、蓄電池に充放電するために直流に変換する装置

”..........
【事業の概要】
中央給電指令所から、変電所に設置した大型蓄電池システムに対して自動で出力調
整指令を送信して、蓄電池の充放電制御を行うことにより、周波数調整力の拡大効果
を検証する。

1.設置場所 西仙台変電所〔仙台市太白区秋保町〕
(設置面積:6,000m2程度)
2.実証設備 リチウムイオン電池
出力:20,000kW(短時間40,000kW)
容量:20,000kWh

3.事業期間 平成25年度~平成29年度
(平成27年2月を目途に設置工事を完了し、その後3年間で実証試験を実施予定)

4.検証項目
・蓄電池システムと火力発電機を組み合わせた周波数制御ロジック
・実機による周波数調整力拡大の効果・影響
・再生可能エネルギー導入拡大への効果
・蓄電池の充電レベル、充放電ロス、寿命 等
.......... ”-----(別紙)西仙台変電所周波数変動対策大型蓄電池システム実証事業について(PDF)より
.......... "

関連
世界最大出力、東北電力株式会社向け系統用蓄電池システムの受注について-----東芝、2013年11月26日

" ..........東北電力株式会社(以下、「東北電力」)が実施する「西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業」注1向けに、基幹系統の変電所に設置する世界最大注2となる出力40MW(メガワット)の蓄電池システムを受注しました。

 今回受注した蓄電池システムは、最大出力40MW、容量20MWh(メガワットアワー)で、約1万回以上の充放電が可能な長寿命、高い安全性、低温動作などの優れた特性を持つ当社製リチウムイオン二次電池「SCiBTM」を搭載しています。東北電力西仙台変電所に設置され、気象条件により出力が変動する風力発電や太陽光発電の普及拡大に伴う周波数変動対策の新たな取り組みに用いられます。
..........
注1
一般社団法人新エネルギー導入促進協議会が公募する「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」
注2
2013年11月26日時点 当社調べ
注3
周波数や電圧などの電力品質維持のための周波数制御などの系統運用サービス


受注した蓄電池システムの概要
1.定  格
40MW‐20MWh

2.主要機器
系統連系用変圧器、昇圧用変圧器、蓄電池用パワーコンディショナー、蓄電池盤、蓄電池モジュール(SCiBTM)

3.設置場所
東北電力 西仙台変電所

.......... "

大型蓄電池を変電所に導入し再生可能エネルギーの導入拡大に取り組む採択事業者を決定しました-----経済産業省、平成25年7月31日

" 経済産業省は、平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業の公募を実施し、今般、北海道電力と住友電気工業、東北電力を補助事業者として採択しました。
これを受け、本日、茂木経済産業大臣が北海道地域に導入予定の系統用大型蓄電池(レドックスフロー電池)の視察を行うとともに、採択事業者に対して本事業の成功に向け最大限取り組むよう要請しました。
.......... "

平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業の交付決定について-----新エネルギー導入促進協議会、平成25年7月31日

東芝 : SCIB / スマートバッテリ
S_battery_img_01
-----image : 上記サイトより

追加情報
東北電力、西仙台変電所の20MWhの世界最大規模のリチウムイオン蓄電設備を稼働-----ソフトエネルギー、2015/02/23

関連エントリー
北海道電力に、国の予算で6万kWh(60MWh)レドックスフロー蓄電池の導入決定-----ソフトエネルギー、2013/08/01


参考エントリー
新型二次電池「SCiB(TM)」の事業化について / プレスリリース 東芝-----しなやかな技術研究会、2007/12/27



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