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北海道電力に、国の予算で6万kWh(60MWh)レドックスフロー蓄電池の導入決定

 経済産業省の平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業の採択事業者が7月31日に正式に決定され、北海道電力の南早来変電所(北海道勇払郡安平町)に、住友電気工業のレドックスフロー電池6万kWh(60MWh)を採用した、大型蓄電システム実証事業が行われることになりました。風力発電や太陽光発電の出力変動に対する新たな調整力としての性能実証、および最適な制御技術の確立のための実証事業が行われます。
 実証期間は、平成25年から平成29年度で、平成26年度末までに設置工事を完了、その後3年間で実証試験を実施される予定です。

 この事業の予算規模は、別に採択が決定された、東北電力の西仙台変電所(宮城県仙台市)における、20MWhの蓄電池を採用した、周波数変動対策蓄電池システム実証事業と合わせて、296億円です。

 また、北海道電力は北海道と本州を結ぶ北本連系線の増強を発表しました。2019年3月の運転開始を予定として、青函トンネルを利用した新たな送電線により、北本連系設備を30万kW増強するとのことです。(現状は60万kWで海底ライン利用)


プレスリリース / 北海道電力、2013年7月31日
「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」の採択について

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-----image[ ”上-蓄電池制御イメージ、下-【設備完成予想図】 南早来変電所内に実証設備専用建屋(2階建)を新たに建設し、1階に電解液タンク、2階にセルスタック、熱交換器を設置します。(設置面積:約5,000m2 ~おおよそ小中学校の体育館の4倍程度に相当) ” ] : 同リリースより-----
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"北海道電力株式会社(略)と住友電気工業株式会社(略)は、経済産業省が一般社団法人 新エネルギー導入促進協議会(略)を通じて募集する「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」に共同で応募し、審査を受けておりましたが、このたび、補助事業として採択されました。

 風力発電や太陽光発電は、風況や天候などの気象条件により発電出力が変動するため、周波数など電力品質への影響が懸念されます。北海道電力では、これまで電力系統に与える影響を評価しながら再生可能エネルギーの導入拡大を進めてきました。

 本実証事業では、北海道電力と住友電工が共同で、北海道電力の基幹系統の変電所に大型蓄電池を設置し、風力発電や太陽光発電の出力変動に対する新たな調整力としての性能実証、および最適な制御技術の開発に取組みます。両社のもつ技術・ノウハウを結集し、再生可能エネルギーの更なる導入拡大に向け取組んでまいります。

1.実証事業の概要
(1)設置場所
北海道電力 南早来変電所(北海道勇払郡安平町)
(2)実証設備
レドックスフロー電池
 定格出力:15,000kW
 蓄電容量:60,000kWh
(3)実証期間
平成25年度~平成29年度
(平成26年度末までに設置工事を完了し、その後3年間で実証試験を実施)

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-----image : 同リリースより

(4)実証項目
蓄電池を周波数調整用電源とみなした周波数変動抑制制御手法の開発
蓄電池による余剰電力(下げ代)対策運転手法の開発
レドックスフロー電池の性能評価 等
..........
2.レドックスフロー電池の概要
 レドックスフロー電池は、バナジウム等の金属イオンを用いた電解液が循環して充放電を行う蓄電池であり、入出力部のセルスタックと金属イオン電解液を蓄える電解液タンク、その電解液を循環させるためのポンプなどから構成されます。
 この蓄電池は大出力・大容量化に適しているため、系統用蓄電池として、周波数変動対策や余剰電力(下げ代)対策などの幅広い用途に活用できます。
 住友電工では、現在、横浜と大阪の事業所において、レドックスフロー電池の実証試験を進めており、それらの成果を踏まえて、更に性能を向上させた蓄電池を今回導入いたします。

<レドックスフロー電池の主な特長>
メンテナンスが容易で安全性が極めて高い
充放電による電極や電解液の劣化がほとんどなく長寿命
充電電力量の正確な監視・制御が可能
【レドックスフロー電池の基本構成】


130731c
-----image : 同リリースより
........... "

関連
大型蓄電池を変電所に導入し再生可能エネルギーの導入拡大に取り組む採択事業者を決定しました-----経済産業省、平成25年7月31日

"平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業 補助事業者一覧

実証テーマ|会社名団体名|補助事業の名称|設置場所(市町村)|
 事業概要

実証テーマA|東北電力株式会社|西仙台変電所周波数変動対策蓄電池システム実証事業|宮城県仙台市|
 東北電力では周波数変動を主に火力発電により調整しているが、火力発電により確保できる周波数調整力には限界がある。一方、再生可能エネルギーの出力変動は、連系量の拡大につれ増加するため、さらなる再生可能エネルギーの連系拡大のためには火力発電の周波数制御と協調した上で周波数調整力を拡大する施策が必要となる。
 そこで、当社中央給電指令所から、充放電制御により周波数変動を調整する蓄電池システム(20MWh)を当社西仙台変電所に設置し、蓄電池制御による周波数調整力の拡大効果を実証する。

実証テーマB|北海道電力株式会社|住友電気工業株式会社|南早来変電所 大型蓄電システム実証事業|北海道勇払郡安平町|

 北海道電力の南早来変電所に出力1.5万kW、容量6万kWhのレドックスフロー電池を設置し、蓄電池設備の性能確認および性能評価を行うとともに、風力や太陽光発電の出力変動によって電力系統に生じる影響を緩和し、かつ効率・寿命の最大化を図るような系統用蓄電池の最適な制御・運転技術を開発し、実証を行う。
........... "

H24_yosan_battery_w800
-----image : 2012/11/30予算案資料より
[ http://www.meti.go.jp/main/
yosan2012/20121130.pr.pdf ]

「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」の採択について-----住友電気工業、2013年7月31日

平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業の交付決定について-----新エネルギー導入促進協議会、平成25年7月31日

世界最大蓄電池、北海道電が導入-----日本経済新聞、2013/8/1

".....蓄電池の導入で北海道電の再生可能エネルギーの導入可能量は約1割増える見込み。....."


北海道本州間連系設備の増強について-----北海道電力、2013年7月31日

・Wikipedia : 北海道・本州間連系設備


コメント続き

 世界的には、北海道電力の現状での再生可能エネルギーの導入割合よりも大きな地域や国においても、高価な蓄電池の導入がなされていない状況で、日本独自の動きとの評価もありますが、一方ではコストの面で、結局再生可能エネルギーの普及の足かせとなるという見方もあります。
 原子力発電を国の代替エネルギーの主力据えたことで、失われた15年から20年の年月を埋めるためには、たゆまず、投資と開発を続ける必要があります。ただ、その実効性はより精密に精査される必要があります。

参考(MEMO)



参考エントリー
アメリカエネルギー省とNRELは、再エネと送電網の統合をめざし、新たな研究センター ESIF を開設-----ソフトエネルギー、2013/07/03

GEの蓄電池付き最新型2.5MW風力発電機の例で考えるグリッドの再エネ受け入れ可能バランスとは?-----ソフトエネルギー、2013/05/09

米国立再生可能エネルギー研究所 National Renewable Energy Laboratory、電力網は従来の研究よりも不安定化の恐れなく大量の再生可能エネルギーを受け入れることができるという研究成果を発表-----ソフトエネルギー、2010/07/09


住友電工、200kWpの集光型太陽光発電装置(CPV)および5MWhの大型蓄電池などの実証運転を開始-----ソフトエネルギー、2012/07/30



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