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NEDO、有機系太陽電池の実証5プロジェクトを採択。2010年代後半の実用化を目指した実証研究へ

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、具体的に有機系太陽電池の特徴の早期実用化を目的とした実証プロジェクト、5つ採択し2010年代後半の実用化を目指した製品用途開拓を行うと発表しました。

 有機系太陽電池は、将来的に大幅な低コスト化が期待されるとともに、少ない光でも発電し、真夏の暑い日でも発電量が下がりにくいといった発電上のメリットがあり世界的に開発競争が進んでいます。この世界の開発競争の中にあって、NEDOは、太陽光発電システムの普及拡大を目指したロードマップ「PV2030+」を策定し研究開発を行っています。今回有機系太陽電池に具体的に取り組むことで、次世代の太陽光発電における具体的な成果の確立を目指します。


プレスリリース / 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2012年7月9日
有機系太陽電池の実証プロジェクトをスタート

100496259
-----image : 同リリースより

"次世代型太陽光発電システムの実用化を加速

NEDOは、次世代型太陽光発電システムの本命の一つとされる有機系太陽電池※1の早期実用化を目的とした「有機系太陽電池実用化先導技術開発」の助成先として7法人(5件)を採択しました。
 このプロジェクトでは、有機系太陽電池の特徴のうち、発電特性と設置特性とを活かした建材一体型システム、設置特性とデザイン性とを活かした車載型システム等を開発。2010年代後半の実用化を目指した製品用途開拓を行います。
 有機系太陽電池は、将来的に大幅な低コスト化が期待されるとともに、少ない光でも発電※2し、真夏の暑い日でも発電量が下がりにくい※3といった発電上のメリット、軽量で加工が容易といった設置上のメリット、透明性やカラフル性といったデザイン上のメリットがあるとされます。
..........
1.背景
 NEDOは、太陽光発電システムの普及拡大を目指したロードマップ「PV2030+」の下で研究開発を行っていますが、その中の取り組みの一つとして、製造原価が安く、軽量に作製することができ、かつ、設置場所の制約の少ない有機系太陽電池の要素技術開発があります。
 これまでの開発により、実用化に必要な成果が得られつつありますが、有機系太陽電池を開発する海外メーカは、近年相次いで生産投資に踏み切っており、国内メーカにおいても、新規参入は急ぐべき状況にあります。
 このような背景の下、有機系太陽電池を実際の使用環境下で実証し、実用化に向けた課題の改善を図る必要があります。

2.実証事業の概要
 本事業では、有機系太陽電池を使用した太陽光発電システムを設計・試作し、実証システムとしての最適化を図った上で、実使用環境に設置し、発電量や耐久性等を実証・評価します。その結果を基に、実用化に向けた開発課題を抽出するとともに、有機系太陽電池の市場要件(コスト・発電量・設置条件・耐久性・信頼性・意匠性等)を把握し、用途開拓を行います。
研究期間:2012年度~2014年度
総事業費:約45億円(NEDOの助成率は2/3)

3.採択した助成先

有機薄膜太陽電池の生産プロセス技術開発および実証化検討
(三菱化学株式会社)
【内容】軽量、薄膜、フレキシブル性といった特性を有する有機薄膜太陽電池※2を用いて、建材一体型、車載型といった利用形態を想定した実証試験を行う。

色素増感太陽電池モジュールの実証評価
(シャープ株式会社・株式会社フジクラ)
【内容】太陽光の入射角依存性や光量依存性が少なく、発電特性に優れたガラス基板型色素増感太陽電池※3を用いて、電力用途を想定した実証試験を行う。

色素増感太陽電池の市場創出開発
(日本写真印刷株式会社)
【内容】カラフル性やシースルー性といった意匠性に優れたガラス基板型色素増感太陽電池を用いて、太陽電池広告やフットライトといった高付加価値製品を想定した実証試験を行う。

プラスチック基板DSC発電システムの開発
(日立造船株式会社)
【内容】軽量・フレキシブルで、シースルー性のあるプラスチック基板型色素増感太陽電池を用いて、農業用ハウスやサンシェードといった利用形態を想定した実証試験を行う。

プラスチック色素増感太陽電池の実用性検証
(太陽誘電株式会社・ビフレステック株式会社)
【内容】軽量・フレキシブルで、可搬性に優れた光ディスク型のプラスチック基板型色素増感太陽電池を用いて、電力用途を想定した実証試験を行う。

..........
【参考:用語解説】
※1 本プレスリリースにおける有機系太陽電池とは、色素増感太陽電池と有機薄膜太陽電池を指します。
※2 一般に、結晶シリコン太陽電池では、照度が低くなる(曇天や朝夕など)につれ、光電変換効率が大幅に低くなりますが、有機系太陽電池は、照度が低くなっても光電変換効率は下がりにくいという特徴があります。
※3 一般に、結晶シリコン太陽電池では、温度が高くなるにつれ、光電変換効率が大幅に低くなりますが、有機系太陽電池は、使用時の温度が高くなっても光電変換効率は下がりにくいという特徴があります。
※4 有機薄膜太陽電池とは、導電性ポリマーやフラーレンなどを組み合わせた有機薄膜半導体を用いる太陽電池を指します。
※5 色素増感太陽電池とは、光エネルギーの吸収作用を有する色素と酸化チタン光電極などを組み合わせた太陽電池を指します。
.......... "

関連
平成24年度「有機系太陽電池実用化先導技術開発」に係る実施体制の決定について-----新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、2012年7月9日

「太陽光発電ロードマップ(PV2030+)」を公開-----新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、平成21年6月8日

"―2050年を視野に入れた太陽光発電の技術開発戦略―
..........
席上配付資料

プレスリリース
プロジェクト概要(136.9KB)

2030pvgaiyou_p8

-----image : 概要(PDF)p.8より

PV2030+概要版(726.2KB)
技術課題一覧(340.7KB)
.......... "


- 太陽光発電ロードマップ(PV2030+)(平成21年10月5日)
"太陽光発電ロードマップ(PV2030+)報告書(6.19MB)"

追加情報
NEDO、有機系太陽電池の実証試験を開始-----ソフトエネルギー、2013/07/22


参考エントリー
分子科学研究所と総合研究大学院大学の開発チームは、ドーピング技術により、有機薄膜太陽電池の共蒸着膜の特性を、n型、絶縁体型、p型と自在に制御することに成功-----ソフトエネルギー、2011/09/21

物質・材料研究機構、新規材料(増感促進剤)の開発により色素増感太陽電池で世界最高効率を5年ぶりに更新。変換効率11.4%-----ソフトエネルギー、2011/08/31

-----Google GreenPost サイト検索 : Dye Sensitized|色素増感-----

[ カテゴリー : 太陽電池 ]


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コメント

ケータイ・スマホ・タブレット関連は進化の一途ですが日本が牽引できる燃料増感薄膜電池技術は確立している筈なのに全く製品に反映されない現況を早くして貰わないと便利性が無いのと災害時又新製品へのイノベーションに役立たないです。

投稿: 牧田 和枝 | 2012/07/17 12:05

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