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2009/11/17

三菱電機、鉄道の減速時の回生エネルギーを活用できる鉄道事業者向け電力貯蔵システムとシミュレーション技術を開発

 三菱電機が、鉄道の減速時にモーターによって生み出した回生エネルギーを、車両や地上の蓄電池に貯め、適宜運転などに利用する鉄道事業者向け電力貯蔵システムとシミュレーション技術を開発したということです。
 実際の蓄電池駆動電車システムなどは、東日本旅客鉄道株式会社の「NE(New Energy)Train」に搭載され、2009年10月よりすでに走行試験が行われています。
 
プレスリリース / 三菱電機、2009年11月10日
鉄道車両で発生した回生エネルギーを車両と地上設備で最適に貯蔵し有効活用 蓄電池を応用した鉄道事業者向け電力貯蔵システムとシミュレーション技術を開発

Mitsubishitraintech
-----image : 同リリースpdf版より

" 三菱電機株式会社(執行役社長:下村節宏)は、鉄道車両が減速する際の運動エネルギーを電気エネルギー(回生エネルギー)として最適に貯蔵し有効活用する電力貯蔵システムと、鉄道車両内と地上設備の電力貯蔵デバイスの設計を最適化できるシミュレーション技術を開発しました。

開発の背景
 鉄道システムは、エネルギー効率が良く、環境への負荷が少ない輸送システムですが、昨今さらなる省エネルギー化やエネルギーの有効利用等への要求が高まっており、電力貯蔵デバイスに蓄電池を応用した電力貯蔵システムの開発が進んでいます。
 パワーエレクトロニクス技術を使用した鉄道システム向け電力回生ブレーキや電力制御技術を保有し、車両用推進制御装置や鉄道車両への電力供給設備などで、国内業界トップの納入実績を持つ当社は今回、豊富な実績と経験を活かして、電化区間では蓄電池を利用して車両と地上の電力貯蔵デバイスに回生電力を貯蔵し、その設備を最適に配置するシミュレーション技術を開発し、あわせて、貯蔵した電力を非電化区間での走行に利用する技術を開発しました。これらにより、回生電力を有効に使用して省エネルギーに貢献しながら、利便性向上や非常時の乗客の安全確保が可能になります。
主な開発成果

1. 最適な電力貯蔵システムの配置を実現するシミュレーション技術
回生エネルギーを有効利用するために、車両と地上それぞれの電力貯蔵デバイスに最適な蓄電池の容量配分や設備の最適配置を検討する際、車上・地上システムを統合的にシミュレーションできる技術を開発しました。このシミュレーターは路線や車両性能、運転条件等さまざまな条件に対応して、最も効率的な電力貯蔵システムの設計・検討が可能で、鉄道事業者の導入コストを最小限に抑えつつ、エネルギー効率の向上に貢献します。

2. 回生エネルギーを利用した電力貯蔵システム
車両のブレーキ時に発生する回生エネルギーの一部を車両に搭載した電力貯蔵デバイス(蓄電池)と地上設備の蓄電池に電力を貯蔵して、発生した回生エネルギーを無駄なく有効利用できます。従来電力を使う先が無い場合、回生ブレーキから機械ブレーキに切替えると、車両に衝動が発生することがありましたが、それを抑制し車両乗客の乗り心地向上も図れます。 このシステムは2009年4月~6月に小田急電鉄株式会社にて実車両を使用した走行試験を実施し、その性能を確認しました。

3. 蓄電池を応用した車両推進制御システム
電化区間と非電化区間が混在する路線を走行する車両に電力貯蔵デバイス(蓄電池)を搭載すると、電化区間走行中に回生エネルギーを蓄電池へ充電して、架線と蓄電池の電力配分を最適に調整しながら走行する架線ハイブリッド制御を行い、非電化区間となった場合は蓄電池の電力を使用してそのまま直通運転することができます。回生エネルギーを有効利用できるとともに従来非電化区間で使用していたディーゼル機関よりも環境の負荷軽減が期待されます。
この蓄電池駆動電車システムは、東日本旅客鉄道株式会社の「NE(New Energy)Train」に搭載され、2009年10月より走行試験を行っています。
..... "

関連
JR東日本 / 2009年10月6日「蓄電池駆動電車システム」の開発を進めています [PDF/82KB]
Jrhigashinetrain1
-----text & image : 上記リリースより

" 「蓄電池駆動電車システム」の開発を進めています
JR東日本では、ディーゼルハイブリッド車両(キハE200 系)を開発し、2007 年から小海線で営業運転中ですが、新たな電化区間の環境負荷の低減方策として「蓄電池駆動電車システム」の開発を進めております。
このシステムを搭載した試験車両「NE Train スマート電池くん」が完成し、今月より試験走行を開始します。今後、非電化区間の地上側に設ける充電設備の開発も進め、早期の実用化を目指します。

1. 開発のねらい
電車に大容量の蓄電池を搭載して非電化区間の走行を可能とし、
○ 環境負荷の低減(エンジンからの排気ガスをなくし、CO2 排出や騒音を低減)
○ 車両運用の効率向上(電化区間・非電化区間の共通運用が可能)
○ 車両メンテナンスの効率化(エンジン・変速機など手のかかる機械部品の削減)
の実現を目指します。

2.開発概要(別紙参照)
○ 昨年度より開発を開始し、ベンチテスト(走行を模擬した試験)により、蓄電池の評価、制御システムの開発を行い、蓄電池のみによる走行可能距離の見通しをたてました。
○ 今年度はベンチテストの成果を踏まえ、走行試験に向けた開発を進めています。
・ ディーゼルハイブリッド車両や燃料電池車両の開発を進めた「NE Train」を改造し、制御システム機器と、大容量蓄電池を搭載した試験車両を製作しました。
・ 蓄電池にはリチウムイオン電池を用いています。

3.今後の進め方
○ 今月より、大宮総合車両センター内の構内試験線で走行試験を開始し、来年1 月頃より、本線での走行試験を計画しています。
○ 最適な蓄電池容量の見極めや、充電に要する時間などを検証します。
○ 非電化区間の地上側に設ける充電設備の開発を進めます。
○ 来年度以降に、車両と地上側に設ける充電設備を組み合わせた「蓄電池駆動電車システム」の総合試験を実施する計画です。
..........
Jrhigashinetrain2
-----image : 上記リリースより
.......... "

コメント続き

 気候変動、エネルギー問題への対応策としての交通システム、という文脈の中で公共交通網の果たす役割が注目されます。電車の回生ブレーキにより回収されるエネルギーはかなりのものだといわれています。問題は、その制御と蓄電システムなどの総合的な技術の確立です。小海線のNE Trainで行われてきた実験車は、装いも新たに、「スマート電池くん」と命名され、鉄道の未来を担う重要な技術となるかもしれない実験をはじめているということです。時間はかかりますが、鉄道の未来を担うべくがんばってほしいです。

関連エントリー
世界初の燃料電池ハイブリッド鉄道車両の開発 / プレスリリース JR東日本-----しなやかな技術研究会、2006/04/12

営業車として世界初のハイブリッド鉄道車両の導入 / プレスリリース JR東日本-----しなやかな技術研究会、2005/12/07


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